23日に開幕した「東京五輪2020」は、多くの競技で日本代表選手が活躍、メダルラッシュが続くなど 大きな盛り上がりをみせています。
開幕からまだ一週間も経っていない序盤の段階で、柔道での兄妹のダブル金・卓球での史上初の金・ソフトボールでの13年越しの連覇など、スポーツ欄は活況を呈するに至っており、私自身 テレビの画面やカーラジオのスピーカーを通じて感動をもらう者の一人…選手のこれまでの努力に敬意を表し、結果を出した選手には賛意を送り そうでなかった選手にも心からなる慰労の意を送っているところです。
一方で「新型コロナウィルス禍」について、その勢いが全く衰えていないことも実感させられるところです。
それどころか、ここへきて感染者が倍増する事態となっていることが報じられるを耳にし、五輪の感動の対極にある コロナ禍の深刻さを思い知らされました。
この日 27日、五輪競技の主開催地である東京都のコロナ陽性感染者数が 実に過去最高の2,800人を超えたことが報じられ、その報を耳にした私は 絶句するばかりでありました。
また、埼玉県や沖縄県でも(コロナ陽性感染者が)過去最高を記録するなど、全国的にみても 過去4番目に多い感染者が発生したことが伝えられています。
コロナの感染拡大については、感染リスク(重症化リスク)の高い高齢者に対する「ワクチン接種」が進んでいるハズなのに、なぜ?
…ということは です。現下の感染拡大は、ワクチン接種が行き亘っていない いわゆる現役世代の間で広がりをみせているに他ならないところであり、が故に、それ(感染の若年化)が これまでに増してコロナ禍を複雑化させているのではないか、とも思わされるところです。
いわゆる〝五輪フィーバー〟に沸き立つその陰(かげ)で、おそらく医療現場は、全く逆のベクトルで右肩上がりの状況に陥っていることが往々にして想像でき、憂慮の念を強めるところであります。
長野県においても、この日 27日には、約2ヶ月ぶりに20名を超えるコロナ陽性感染者の発生が報じられました。
人流の増加に伴い、都市部から地方への〝感染の逆流〟が起こりつつあるのでしょうか。
長野市においては、新たに5件のコロナ陽性感染者発生が報告されています。
その概要は下記のとおりです。
・市(1157例目)/50歳代女性(軽症)
時 系 列 7月26日/発熱など⇒検査⇒入院調整中
感染経路 市1155例目の同居者
濃厚接触者 無し
・市(1158例目)/70歳代男性(軽症)
時 系 列 7月24日/嘔吐⇒26日/検査⇒入院
感染経路 市1154例目の濃厚接触者
濃厚接触者 同居以外の4名
・市(1159例目)/70歳代女性(軽症)
時 系 列 7月26日/喉の違和感⇒検査⇒入院調整中
感染経路 市1154例目の同居者
濃厚接触者 無し
・市(1160例目)/20歳代女性(軽症)
時 系 列 7月24日/頭痛⇒25日/検査⇒26日/入院調整中
感染経路 不明
濃厚接触者 同居以外の2名
・市(1161例目)/20歳代女性(軽症)
時 系 列 7月22日/発熱・頭痛等⇒25日/検査⇒26日/入院調整中
感染経路 市1155例目の接触者
濃厚接触者 同居者3名
・市(1162例目)/50歳代男性(中等症)
時 系 列 7月20日/発熱・頭痛⇒26日/検査⇒入院
感染経路 不明
濃厚接触者 無し
今…(私を含む)人々は、まさに〝悲喜〟の中に居るのではないでしょうか。
五輪の「感動」を味わうと同時に コロナ禍の「感染」の現実に身をつまされる…この相反する状況は、複雑 というより「混沌」というのがふさわしいと思わされるところです。
世界を挙げての一大イベントの陰(かげ)に潜む それ以上のリスク…。
宴(うたげ)の最中(さなか)、人々がこれだけ盛り上がっているのだから それに水を差すのはどうも…というような理屈をこじ付けながら ズルズルと歓楽に時(とき)を任せる宴の主(政府)。
この歓喜のときが過ぎた後は いったいどうなるのか…いわば後の始末(しまつ)が大変になることを心配するのは 私だけではないでしょう。