倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

記録更新

2021-07-29 | 日記

メダルラッシュに湧く「東京五輪2020」…日本選手団の獲得した金メダルが、現時点で13個となり、現時点で 既に前回のリオデジャネイロ大会を上回ったことが報じられています。

 

 

 

 

このことは非常に喜ばしいことであり、例えば 女子柔道70kg級で優勝した新井千鶴選手の準決勝での 延べ20分近い激闘や、長い挫折を経て なお研鑽を重ね、ついに2個目の金メダルを獲得した競泳の大橋悠依選手の飛び切りの笑顔など、画面を通じてさまざまなドラマや感動が伝えられています。

この「ジャパンパワー」が続けば、今回の「東京五輪2020」の〝メダル記録〟は大きく伸びることが期待されるところでありましょう。

 

 

一方、列島に蔓延する「新型コロナウィルス禍」…こちらの勢いも止(とど)まることを知らず、首都圏を中心に感染者数の増加が続いています。

28日は 五輪の中継放送が流れる中、東京都内の感染者数が ついに3,000人を超え、過去最高を更新してしまったことが速報で流され、驚きと共に「ついに、か…」との諦(あきら)めにも近い心境にさせられました。

 

 

 

 

東京都内における新規感染者数は3,177人を数えました。

昨年から発生した 新型コロナウィルス禍…あれから時間が経過し、さまざま対策が講じられ さらに今年に入って「ワクチン接種」が始まったところであるにも関わらず、過去最高の更新であります。

 

 

 

 

そして、注意すべきは その「内訳」でありましょう。

都内の感染者数のうち、20歳代の若者が1,000名を超えて こちらも過去最高。

64才未満の いわゆる現役世代を合わせると、全体の約85%を占めるに至っています。

「第五波」のコロナ禍は、確実に現役世代をターゲットに据えて浸食してきていることが判ります。

 

 

 

 

これらの状況は 非常に深刻であると言わざるを得ず、看過できない状況であると誰もが思うところでありましょう。

ところが、です。

国の長(おさ)である菅総理は、かかる深刻となりつつある状況においても「人流が減っているから心配は無い。」旨の発言をし、周辺から疑問の声が上がっていることが報じられています(私もそのうちの一人です)。

 

 

 

総理は「人流は減っている」と述べていますが、肝心なのは人流ではなく「感染者数」ではないか。

逆にいえば、感染者が増えさえしなければ 人流が発生しても差し支えないとも言えるところであります。

しかしながら現実には 感染者数は増加の一途を辿っています。で あるにも関わらず、総理は「人流は…」に話しをすり換えており、その論拠に疑問を呈せざるを得ません。

 

この事態に際し 私は、ワクチンを緊急(追加)輸入したうえで 首都圏の現役世代の方々に優先接種すべきと考えます。

これまでも本ブログでレポートしているとおり、ここのところの長野市のコロナ陽性感染者の多くは〝県外由来〟であり、それは即ち 長野市のような地方都市における〝第五波〟は、東京をはじめとする首都圏からの人流によって再発生していることから、その基(もと)となる首都圏域の感染者数を抑制することが ひいては地方都市をも守ることにつながるのではないか、と。

したがって、現時点でのコロナ禍の追加策として「首都圏でのワクチン接種の推奨」を早急に行なうべきではないかと考えるところです。

 

そんな さまざまな追加策が想定される中にありながら、国(くに)は 相変わらずのノーアンサーに止(とど)まり オウム返しのようにマンネリアナウンスを繰り返すばかりで、残念ながら無策のままに時間ばかりが経過しています。

一説によれば、政府(総理)は「五輪をやり切れば何とかなる」と思っているフシがあるようですが…「それ(五輪)はそれ、これ(コロナ禍)はこれ」五輪とコロナ禍は全く別の課題であるのではないか(感染拡大の要因としては関連はありますが)。

にも関わらず いわば〝五輪頼み〟の発想は、さきの人流ではありませんが〝論点のすり換え〟であり、楽観論に他ならないところでありましょう。

 

 

 

 

28日は、五輪もコロナ禍も「記録更新」の日となりました。

プラスの更新=東京五輪2020⇔マイナスの更新=都内のコロナ陽性感染者数…全く異なるジャンルで 人心の望む数字と望まざる数字は、非常に混沌とした社会環境の中 全く違うベクトルで、一方は人々の期待を受け、もう一方は懸念材料として、その数字だけは伸張を続けるのであります。