この日(29日)、「一般財団法人 日本スポーツコミッション(以下/スポーツコミッション)」の木田 悟理事長と丸田藤子評議員が 荻原健司長野市長を表敬訪問し「スポーツコミッション」における相互連携について意見を交わしました。
と いうのも、スポーツコミッションと長野市は 浅からぬ関係性を有しているのです。
(これまでも本ブログで度々触れていますが)「スポーツコミッション」とは、スポーツを「まちづくり」や「地域の活性化」の有為な手段として捉え、スポーツの有する多様な機能(社会的効果)を まちづくりや地域の活性化など様々な面に活かしてゆこうという考え方(理論)です。
「一般財団法人日本スポーツコミッション」は、スポーツにおける かかる社会的効果の調査・研究、あるいは関連活動を行うことを目的に 2009年に設立し現在に至っています。
他方 長野市は、1998年に「冬季五輪長野大会」2002年に「スペシャルオリンピックス」を開催、大会運営には多くのボランティアが参加し 大会運営の立役者となった経緯があります。
かかる長野冬季五輪の際に、ボランティアコーディネーターとして中心的役割を果たした丸田藤子さん(評議員)は その多様な経験を踏まえ、スポーツならびにスポーツボランティアは 人を育て地域を活性化させることを提唱、その考え方は後のスポーツコミッションの理論と共通するものでありました。
爾来 木田理事長と丸田さん(後に評議員に就任)は、これからの発展的な地域づくりには「スポーツのもつ社会的効果」の発揚が不可欠であるとの共通認識の下、そのためには行政機構において スポーツ部門が旧態依然の体制下、教育委員会の「体育」の概念のままに留め置かれていることに限界があること、そのうえで スポーツの社会的効果の発揚のためには、スポーツ部門を市長部局に移管したうえで独立した所管とし 新たな視点でスポーツならびにそこから派生する多様な行政事業を展開すべきことを論じてまいりました。
丸田氏の下でスポーツコミッション研修会に参加した私も この理論に甚(いた)く共感し、そこで 私の立場においては、議会の場で再三に亘り 長野市においても(スポーツコミッション理論に基づき)スポーツ部門を市長部局へ移管することが重要かつ不可欠であることを提唱、さらに かねてより長野冬季五輪で丸田さんと協力関係にあった樋口 博副市長(当時)がスポーツコミッション理論に理解を深められ、都内で開催したスポーツコミッション研修会に参加(講演)されたり 長野市役所で日大の小島元総長を招いて職員を対象にした研修を行ない造詣を深めるなどしたことから、長野市においてもスポーツコミッション理論は徐々に浸透してきました。
その結果 長野市は、平成27年度組織改編の際 それまで教育委員会にあった体育課(と文化芸術推進課)を廃止し、市長部局の中に 文化・芸術やスポーツの振興に取り組む「文化・スポーツ振興部」を設置するに至ったのであります。
これは まさに「スポーツコミッション」理論の浸透が成した、長野市の大きな機構改革であり、それは 長野市のスポーツに対する認識を発展的に変えるエポックとなったものでありました。
そのうえで 長野市においては、スポーツアスリートで長野オリンピック金メダリストの荻原健司氏が市長に就任したことや、さらに6月議会で承認された 2人目の副市長人事おいて、かつて国のスポーツ庁創設時に「スポーツ産業振興」を担当した経産省出身の松山大貴氏が(副市長に)就任することになったことから、市のトップリーダーがスポーツの社会的効果を主導することが期待されること、また長野市においては「第三次長野市スポーツ推進計画」の実行 ならびに「ホームタウンNAGANOまちづくり推進ビジョン」の策定が進めらるなど、長野市においてもスポーツ部門を活かした地域活性化に大きな期待が寄せらることになったことから、これからは「スポーツコミッション」と長野市が連携を深めてゆくことこそが、持続的な地域活性化に資することになろうと考えられるところです。
折しも 今般策定された「第三次長野市スポーツ推進計画」は、スポーツを通じて地域活性化を図ろうとするものであり、それは「スポーツコミッション」の理論と かなりの面で共通するものがあります。
[参考]第三次長野市スポーツ推進計画
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https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/748826.pdf
将来に向け多様化の進む社会情勢の中、各自治体における活性化策の推進は不可欠であり、それに向けた「スポーツ」の果たす役割は その多面性をもって重要視されることになっています。
長野市においても、市の魅力創出のひとつとして「スポーツの社会的効果」の発揚は重要であり、そのためにも「スポーツコミッション」と長野市が手を携え ひいては市民生活の充実・向上に寄与することが重ねて期待されるところです。
つきましては、長野市ならびにスポーツコミッションにおいては、今後も連携を深めながら、冒頭に述べた「スポーツの有する多様な機能(社会的効果)を活用したまちづくりや地域の活性化」に資するよう共に活動(事業)展開してゆくことで一致したところであります。
◆長野市コロナ報告
6月30(木)、長野市内で新たなコロナ陽性感染者の発生が報告されています。
6/30(木) 長野市におけるコロナ感染症の発生(12人/市18105~18116例・他に1名が東京都で届出)について
[PDFファイル]
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https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/750874.pdf