5/30 Sun.
新型コロナウィルス感染症 収束(終息)の〝決め手〟とされる「ワクチン」の接種について、国(政府)が 65歳以上の高年齢者への接種を7月末までに終える方針を示したことを受け、長野市においても そのための「集団接種」を拡大することとなりました。
特に オリンピック施設(ビッグハット・エムウェーブ)を活用した大規模な集団接種会場では、最大で3,000名を超えるワクチン接種を行なう計画であることから 必然的に「打ち手」となる医師等の絶対数が不足することが懸念される中、所管の厚労省においては いわゆる特例として「歯科医師」の接種事業への参加を認めることとなりました。
これを受けて長野市でも「長野市歯科医師会」に協力を求め、そのうえで 歯科医師会として(ワクチン接種の)主旨に賛同し(接種に)ご協力いただける歯科医師を募集することとなり、結果 約100名もの歯科医師さんたちが協力の意志を示してくださったとのことであります。
そこでこの日は、来る6月5日(土)に実施される オリンピック施設(ビッグハット・エムウェーブ)での大規模集団接種に備え、歯科医師を対象とした「実技研修」が行なわれたことから、その状況を視察しました。
長野市保健所で行なわれた実技研修には、市内の歯科医師さん 約100人が参加され、3つの時間帯に分けて 注射の手順などを確認しました。
冒頭に 長野市(保健所長)の方から、今般の「コロナ禍」の厳しい状況に鑑み 国の方針で接種の前倒しが要請されるようになったこと、そのために「打ち手」の不足が懸念される中、長野市歯科医師会におかれては 深いご理解のうえで多くのドクターの(打ち手としての)協力を申し出ていただいたことに心からなる感謝の意が表されました。
これに対し、長野市歯科医師会のH会長からも「一日も早いコロナ禍の(収束)終息に向け、歯科医師会としてもできる限り協力してゆきます。」との力強い言葉をいただいたところです。
その後 さっそく実技研修に入りました。
ご案内のとおり 新型コロナウイルスワクチンは「筋肉注射」で、通常 三角筋の中央部に注射するとのこと。
注射部位は「三角筋中央部」で「肩峰(肩の直下の一番高い箇所)から真下に三指(さんし)程度下の位置」が穿刺(せんし)の目安になるそうです。
但し、接種部位が上方すぎると「ワクチン関連肩関節障害」を、下方すぎると「橈骨神経障害」を起こすリスクがあることから 最近では、左右位置での腕の中心部と 上下位置での脇の下の線を結んだ交点を穿刺位置と定めて(注射を)行なうことが推奨されているそうです。
研修においては、医師免許を有するK保健所長が自ら手本を示し、穿刺位置などを指導しておられました。
筋肉注射については、血管に(注射を)行なう静脈注射などと異なり、注射による大きなリスクは生じないとのことではありましたが、日頃から口腔医療業務を通じて 市民の健康維持に務め、もって医療行為の責任の重さを自覚しておられる歯科医師さんらは、真剣な表情で研修に臨んでおられました。
ひと亘りの説明の後、保健所職員を被接種者に見立て 先ずは接種部位(位置)の確認を実際に(参加の歯科医師に)行なっていただきました。
会場には 日赤長野病院の看護師長さんも指導員として参加し、適宜 指導してくださいました。
K保健所長も、非常に親身になって実技を見守り「もうちょっと下の方が。」などと言葉をかけておられました。
私は時間で辞去しましたが、その後 人体モデルを使って、実際の注射行為まで実地研修したことが伝えられています。
(人体(上腕)モデル)
その後の報道で、参加者した歯科医師さんからも「たいへん勉強になった。」と評されており、当日は万全の態勢をもって(接種に)臨む意志が示されていました。
毎回述べているとおり「ワクチン接種」は〝コロナ禍 収束(終息)の決め手〟と位置づけられており、先ずは 一日も早い(希望者全員への)接種の完遂が求められる中、長野市においても 今回の「大規模集団接種」が、いわば その〝登竜門〟に位置づけられているとも申せます。
その(ワクチン接種 早期完遂の)目標に向け、今回 多くの歯科医師さんたちにご協力いただくことは非常に心強いところであり、これらの〝力の集積〟が、早期のワクチン接種完遂の大きな原資となることでありましょう。
これらの積み上げにより、来る6月5日開始の「大規模集団接種」が 円滑かつ安全のうちに実施されることを願うばかりであります。
なお、私の方からは「打ち手」となる歯科医師さんたち自体のワクチン接種が未了である(大半は一回は接種済みとのこと)ようなので、今後の一般市民向けの接種作業に備える意味でも 早期の(医療関係者への)接種を終えるようにすること、また 市民に向け、ワクチンを接種したからと言って万全では無い(感染リスクは変わらない)ことの啓発を今のうちから怠りなく行なうことを具申し、この日は辞去いたしました。
◇長野市域でのコロナ感染状況
5月30日(日)、長野市域内で2件(市1088~1089例)のコロナウイルス陽性感染者が発生したことが報告されています。
その概要は下記のとおりです。
・市(1088例目)/40歳代男性(軽症)
時 系 列 5月26日/悪寒・倦怠感⇒27日/検査⇒28日/入院
感染経路 不明
濃厚接触者 同居者1名 同居以外の3名
・市(1089例目)/10歳代男性(軽症)
時 系 列 5月24日/鼻汁・頭痛⇒28日/検査⇒29日/入院調整中
感染経路 通学する学校で感染者が発生
濃厚接触者 同居者3名 その他調査中