12/22 Tue.
この日の午後、近在の住宅地で救急救命を要する事案が発生、その際に家人の方(かた)から「これはウチだけの問題じゃない。広く注意喚起してほしい。」旨を乞われましたので、経過の概要をお伝えすると同時に、みなさんも「他山の石」として注意を喚起してくださるよう お願い申し上げる次第であります。
午後3時半を過ぎ 夕刻の冷え込みが進み始めた頃、隣接する団地の路地に 緊急車両の赤灯が回っているのが目に入りました。
気になって立ち寄ってみると、一軒の住宅の前に 消防局の特殊工作車・救急車・指揮車 それにパトカーが集結し、隊員が忙しく立ち回っています。

訊けば こちらのお宅のおばあちゃんが、トイレ内で体調を崩し 身動きできなくなってしまったとのこと。
あいにく家人の方(ご主人)は仕事に出かけており、当時 宅内には おばあちゃん独り。
状況によっては最悪の事態となるところでしたが、幸い このおばあちゃんは携帯電話を携行しており、動けない中なれど どうにか119番通報を自ら行なったようです。
通報を聞いて 消防局から救命救急隊が駆け付けました。

現場の状況をみて救助方法を適切に判断した隊員は、閉ざされたドアを開け 無事おばあちゃんを救助してくれたのでした。

無事に担架に乗せられたおばあちゃんは、私が見る限りでも目をシッカリと開けていました。
その後 直ちに救急車に運ばれ、最寄りの病院に搬送されてゆきました。

ときならぬ緊急車両の到着に 不安を隠せないまま集まった住民に対し、消防指令から 無事に家人を救助した旨が報告され、みなさん一様に安堵されておりました。

今回 おばあちゃんを不測の体調不良に陥れたのは、どうやら「温度差」であるようです。
長野エリアにおいても 12月の半ばを過ぎて以降 特に朝晩には気温がグッと下がる傾向にあります。
そんな中、多くのお宅では ストーブなどの暖房器具を使用することになりますが、一般的には 同じ宅内でも、ストーブを焚(た)いている部屋は暖かいものの、廊下や 今回のようなトイレなどの〝部屋以外の場所〟は存外に寒いことが多いものです。
そこで起こりがちな健康被害が「ヒートショック」や「寒暖差疲労」であると言われています。

特に「ヒートショック」は、暖かい場所⇔寒い場所 の移動の際に、血管の急激な伸縮に伴い 心臓や脳などに過度な負担がかかるもので、最悪の場合は生命に関わる事態になる急患です。

特に 今年のように、急に寒くなった時期は要注意とのこと。
身体が気温の急変についてゆけない面もある中 (前述のとおり)宅内においても温度差の著しい場所を移動すると、体調の急変に見舞われることになるものです。

家族の急の報を聞いて 急ぎ帰宅した家人の方(かた)は、幸い生命に別状なかったことに安堵される一方「今回 ウチはこの程度で済んだけれど、最悪の場合は生命に関わる事態になるところでした。この団地も軒並み高齢化が進んでおり、ウチみたいな状況に至る家(世帯)が多いんじゃないでしょうか。(どの世帯も)どうか気をつけてほしいと思います。」と、切に話しておられました。
こちらの方(かた)のお話しのとおり、高齢化ならびに高齢者だけの世帯が増える傾向にある昨今は、寒さが増すこの時期においては「温度差」への備えが不可欠と申せます。
その(温度差による健康被害の)予防のためには、たとえ宅内といえども トイレなど寒い場所へ移動する際には一枚(上着を)羽織る、また 入浴などの際には、脱衣所を小型ストーブなどで予(あらかじ)め暖めたり、浴室は事前にシャワーを出すなどして暖めるなどの〝予暖房(よだんぼう)〟を行なうなど、とにかく温度差による身体への負担を最小限に止(とど)めることが肝要と申せます。
今回の不測の案件を通じ、みなさんが「他山の石」と捉え〝温度差〟にやられないよう注意していただくことを切に願うところであります。
◇長野市域内で 新たに1例の新型コロナウイルス陽性感染者が発生
この日は、長野市域内で 新たに1件(市359例目)の新型コロナウイルス陽性感染者が発生したことが報告されました。

その概要は下記のとおりです。
・市(359例目):50歳代男性→新規感染者:感染経路不明
12月20日 38,4℃の発熱・咳の症状
12月21日 医療機関を受診⇒検査の結果「陽性」と判明
12月22日 入院調整中
※濃厚接触者:同居者1名 同居以外1名
この日の報告は 最低限人数の1名に止(とど)まり、やや安堵した感でありました。
しかしながら 当該の人は「感染経路不明」であり、予断を許さないところであります。

このことについて 長野市保健所(所長)も「報告数が少ないからといって(安堵せず)対策は気を引き締めて行なう必要がある。」と述べられており、まさに同感の感でありました。

概して 週初めは報告数(検査数)が減る傾向にあることから、曜日が進むごとに(感染者数/検査数が)増加することも見込まれます。
いずれにしても私たちは 日々の数字に一喜一憂することなく、あくまで感染者がゼロになるまで基本行動に努めるべきことを再認識するところであります。