倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

「もったいない」政治倫理審査会〝公開拒否〟の愚

2024-02-28 | 日記

とりあえず、短く書きます。みなさんがどう思うか訊いてみたくて。

自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題を受けて、与党と野党が 当初は28日と29日に「衆議院政治倫理審査会(以下/政倫審)」を開く方向で調整してきましたが〝公開のあり方〟を巡って折り合いがつかず 28日の開催が見送られたことが報じられ、それに触れた私は「もったいない…」と思わずにおれませんでした。

 

 

 

かかる政倫審開催の経緯については、みなさんご案内のとおり。自民党派閥の〝裏金工作〟について 自民党派閥の事務総長経験者を呼んで事情を聞こうというものです。

この間 与野党の駆け引きはありましたが、その後 かかる派閥(安倍派・二階派)の事務総長を務めた5人からの申し出を受けて、政倫審を開く方向で調整を進めることになりました。

5人から申し出があったんです「お白砂(おしらす)に上りましょう。」と。

それを聞いた私は「イヤ 潔(いさぎよ)く大したもんだ。」と評価したものでした。

当初は、自民党自体が 政倫審の開催そのものに難色を示していましたが、そんな中 西村元経済産業大臣が自ら手を挙げ出席を表明、ならばという流れで他の4人も追随する形で出席を表明したのです。

「そうは言っても説明責任を果たすことになったのか。一縷(いちる)の武士の魂だな。」と 私を含め多くの国民は、政治家に一筋の光を見た思いがしたものです。

 

ところが、こと ここに至っての、今のこの膠着(こうちゃく)ぶりです。

その裏には、件(くだん)の5人衆の〝出席の条件〟があったようなのです。

「政倫審には出るけど完全非公開で」が 彼らの条件。それを言質に(出席に)手を挙げたようなのです。

そんなんじゃあ まるで「政倫審セレモニー」に終始…やるだけはやったけど、中身は闇の中 それでは行政の情報公開にありがちな〝のり弁当〟の体裁に終始してしまいます。

情報公開(政倫審)の実績だけを残し、中身は真っ黒。でも仕方ないよね、それが条件なんだから。

 

 

 

 

この〝無理難題〟に対して 当然に野党は激しく抵抗、あくまで「完全公開」を譲らずに協議は難航してしているのです。

それでも、何とかして 5人衆の2人について28日の政倫審に出る流れができつつあった中、またも〝ちゃぶ台返し〟ともいえる珍展開に。

野党の国会対策委員長代理によると「自民党は 西村前経済産業大臣と武田元総務大臣の2人について、一定の条件の下で あす審査会をやるということだったが、西村氏が突然翻意し「明日はやらなない」と言い出し、それを聞いた武田氏が「なぜ自分が1人なんだ?」ということで、結局2人とも断ってきたということになった。「2人で」と言ってたのが「1人」になって、この1人も明日やらないということで、本当にどうなっているのか私もよく分からない。こんなことで二転三転するのは信じられない。」と述べていたことが伝えられています。

一国一城の主(あるじ)たる 天下の国会議員が、一人はドタキャン・もう一人は「ボクだけじゃイヤだ」とゴネる様(さま)を見て、みなさんはどう思いましたか?

「情けない」この一語に尽きるでしょう。

 

他方 私は、一連の5人衆=与党 のゴネぶりを見て「もったいない」と思わざるを得ません。

とうのも、彼らは いわば〝名誉挽回〟の場を与えてもらってるんじゃないか。それを逆利用すれば、まだ復活の道はあるのに と思うからです。

今までは、与党の領袖(りょうしゅう)として辣腕(らつわん)を振るい さんざん裏金を稼いできた。それでも それは役職ゆえの務めであり、今は深く反省して 今後の政治活動を真摯に行なってゆきたい。

そんな話しを 画面を通じて国民に訴えれば、しでかしたことに責めを負うものの いわば情緒的には幾(いく)ばくかの有余が与えられるかもしれなかったのではないか。

ところが彼らは プライドゆえか、白砂(しらす)に伏して(国民に)土下座することを拒否している。

あげくは「議員の傍聴だけは認める」などど、身内に頭を下げるだけで済まそうとしている。

これは完全に〝井の中の蛙〟の論理、内向き政治の最たるものと言わざるを得ません。

 

彼らは、政倫審を通じて 国民に謝罪・弁明する貴重な機会を自ら放棄しようとしている。これを「もったいない」と言わずに何としましょう。

 

みなさんは、今の流れをどう思われますか?

ただし、これが現実。

それを踏まえて「政治」を注視しようではありませんか。

 

(ただ、西村経産相の「28日拒否」が、他の4人に「完全公開を飲もう」と説得するための拒否なら 展開はまた大きく変わることになりますが…そんな度量があるでしょうか)

 

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