倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

[お知らせ] 『ながのビッグプレミアム商品券』が 購入の申し込み期限を迎えます

2022-09-30 | 日記

「コロナ禍における原油価格・物価高騰の影響で落ち込んだ市内経済の早期回復を目的」として 長野市は、プレミアム率20%と お得な「ながのビッグプレミアム商品券」を発行します

 

 

 

で、その(商品券)購入申し込み期間(期限)が 今日9月30日となっていることから、既に皆様ご承知おきのこととは存じますが、念のため確認(周知)させていただくところです。

 

各位ご案内のとおり…というより ご実感のとおり、コロナ禍から3年目を迎え、社会は さまざまな面で疲弊するに至っています。

コロナ感染症による健康被害はもとより、コロナ禍に伴う自粛や制限により 社会経済活動は停滞の一途を辿り、外出控えや買い控えが常態化するうちに とりわけ販売やサービス業などの第三次産業関連事業の多くが悪影響を受けることとなってしまいました(※ 一部の業態には恩恵もアリ)。

これらの状況に鑑み 国をはじめ行政(自治体)は支援策を講ずることとなり、その一環として 消費者の消費喚起と個店への来訪機会の増加を期して「プレミアム商品券事業」を行なうところです。

既に長野市においては「推し店プラチナチケット事業」や 第1回目の「プレミアム商品券事業」を実施し経済波及効果を収めており、今回(第2回目)のプレミアム商品券事業も 2022年の後半に向けての地域社会経済を右肩上がり方向に牽引しようとするものと受け止められています。

 

今回のプレミアム率は20%なので 前回ほどではありませんが、それでも お得感に変わりはありません。

そのうえで、長野市のチケット事業における〝佳(よ)き特徴〟は「申込者に対し平等な条件で(商品券が)分けられる」ということでありましょう。

長野市においては 商品券の購入希望について、申し込み期限まで いったん全員(全世帯)の申し込みを受理し、そのうえで 購入申し込み金額に応じて(商品券を)配分します。

ただし この事業の予算は限られている(72億円)ことから、申込者が多数の場合は 申込金額より実際の配分金額が少なくなってしまう可能性もあり、現に 前回の場合も(各世帯の希望額より)約4割も少ない配分に止(とど)まった経過がありました。

これに対し、市民の方(かた)からは「配分額(商品券数)は減ったけれど、みんな平等に減っているので仕方ないね。」と 概(おおむね)ご理解をいただくことができ、長野市の執(と)ったこの手法は 混乱を起こさない好手法でありました(今回も同様)。

 

これが、あろうことか〝先着順〟の手法を選んだ自治体は 最悪の結果を招いています。

商品券購入のために 早朝から長蛇の列を生じさせ、あげく 商品券が売り切れたときには、同じく並んだのに その場で買えなかった市民から不満の声をぶつけられる始末…せっかくの地域社会の支援事業が 行政不信の温床になってしまったところ(自治体)もあります。

 

そのうえでの 長野市版の「ながのプレミアム商品券事業」ですが、いずれにしても 本日中に申し込み手続きを行なわなければ購入そのものの権利を得られなくなってしまいますので、購入する予定がありながらも失念しているような方においては ぜひ本日中に申し込み手続きを行なってください。

 

もう相当の以前に、各世帯に宛(あ)てて「ながのビッグプレミアム商品券申込はがき」が送達していますので、そこに 希望金額(商品券の冊数)など必要事項をご記入のうえご投函ください。

郵送申込の場合、本日消印まで有効です。

 

 

 

また、インターネットでの申し込みも可能となっています。

この場合、送られてきた申込ハガキの中下段に IDとパスワードが載っていますので、これを長野市HPの申込サイトの該当欄に入力して 申込ページに進んでください。

ネット申込の期限は 今夜23時59分59秒となっていますので、購入するつもりでいながら未だ手続きを踏んでいない方は 後で「しまった!」とならないよう、郵送でもネットでも とにかく今日中に申し込んでください。

 

 

なお、商品券の「取扱店(販売店)」については 現在も募集中とのことですので、自社(自店)の商品やサービスを供したいとされる個店さんにおかれては、鋭意 市(商工労働課)までお申し込みください。

 

[参考]ながのビッグプレミアム商品券事業について/長野市HP

           ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/site/covid19-joho/459045.html

 

 

 

・・・・・・・。

ただ…従前も触れましたが、かかる「ながのビッグプレミアム商品券事業」は いわば〝バラマキ政策〟であることは間違いありません。

この事業の原資は「税金」であり、国民のみなさんから徴収した税を この事業に支弁していることから、事業における公平性は担保されなければならないでしょう。

前掲のとおり、(商品券を)購入希望する人にとっては 長野市の配分方法は公平性を担保されており、そこは評価されるところです。

ただ私たちは それ以前の段階で、事業の恩恵に浴せる人と そうでない人が居(お)られることを忘れてはなりません。

 

いわんや、地域社会には さまざまな事情で、買いたくても買えない人が相当数おられるのです。

購入した人にとっては 間違いなくお得な事業だけれど、買えない人にとっては いわば蚊帳の外に置かれてしまうもの。

これを〝不公平〟というのは短絡的ではありますが、購入の可否を巡っては いわば格差のようなものがあることを忘れてはならないと思います。

 

行政とすれば、片やの方々に恩恵を及ぼすに併せて もう一方の方々の存在も忘れることなく施策展開に努めてゆかなければならない。

私の立場においても、施策の〝陰影〟を強く意識しながら、物事に対峙してゆきたいと思いをいたしたところであります。

 

 


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国連が日本の障がい者支援の実態を審査→勧告

2022-09-28 | 日記

ネットのニュース、また 朝のラジオのニュースで、国連の『障害者権利委員会』が、障害に基づくあらゆる差別の禁止などを定めた「障害者権利条約」について 日本の取り組み状況を初めて審査し「勧告」を公表したことが報じられ、耳目を集めました。

 

 

 

 

報道によると、審査に基づく勧告の結果は わが国の関係者にとっては非常に厳しい内容であったもののようであり、逆に言えば わが国の障がい者支援対策が、世界の常識に遠く及ばない(遅れた)状況にあることが 改めてクローズアップされることとなりました。

審査の過程では、政府はじめ関係機関の対策が不十分とされる様々な課題が明らかとなり、障がい者らから改善を急ぐよう求める声が上げられているとのことでした。

審査に基づく勧告では、精神科病院での無期限の入院の禁止・施設から地域生活への移行を目指す法的な枠組みづくり・障がいのある子と無い子が共に学ぶ「インクルーシブ教育」の確立のために、全ての障がいのある生徒が個別支援を受けられるよう計画を立てる といった各種対応の必要性が指摘されたとのこと。

また、障がい者の強制入院を「差別」とし、自由の剝奪(はくだつ)を認める全ての法的規定を廃止するよう要請。さらに 旧優生保護法下で不妊手術を強いられた被害者への謝罪や、申請期間を限らない救済なども盛り込まれたとのことです。

『障害者権利条約』は、2006年に国連で採択 08年に発効し、日本は14年に批准しています。今年8月下旬に国連の「障害者権利委員会」委員が日本政府の代表団に質問し、そのやりとりを踏まえた上で 9月に入って勧告が提示されました。

勧告に法的な拘束力はありませんが、政府は対策を講じるよう求められているとのことです

 

今回の 国連「障害者権利委員会」の勧告は、これまで(現在)の「障がい者支援」における〝日本の常識〟を 根底から覆(くつがえ)す内容だったようです。

わが国の障がい者支援は、総じて言えば 障がい者を「別のもの」と決めつけ、一般社会と隔(へだ)てた環境…極端に言えば 隔離した環境に留(と)め置いたうえで、一般社会とは全く別のメニューをもって社会生活を送ることを進めてきました(きています)。

それは例えば、学校における特別支援学級や 障がい者授産施設などが該当するでありましょう。

障がい者とは、一般社会とは別の場所に通い 一般人とは別のことをして時間を過ごすもの。そして 一般人とは混在(交流)すべきではない、という考え。

そのうえで(ここがイチバン問題なのですが)、障がい者支援に関わる職員やスタッフまでもが 障がい者を障がい者(=別のもの)と捉え、いわば上から目線で 支援ではなく〝指導〟することを当たり前のこと(業務)として臨んでいるようなのです。

さらに (これはブレーンのMくんの指摘ですが)制度(賃金)のうえでも大きな課題が。障がい者の就労に対して支払われる給料は 時給ではなく「工賃」とされ、時給であれば最低賃金が規定(保障)されているのに「工賃」であるが故に 時間約100円の薄給が常識化されている現状を、Mくんは怒りに近い問題意識をもって捉えているのです。

で…そんな 悪しき旧態依然とした日本の障がい者支援の考え方を、国連(委員会)は いわば〝全否定〟したのでありました。

 

世界(国連)の常識から 大きくかけ離れて(遅れて)いる日本の障がい者支援。

この悪しき現状を、どうにかして打破・改善してゆかなければなりません。

無自覚のもの(者)の心に、如何(いか)に「正しい楔(くさび)」を打ち込んでゆくか…難しい作業なれど、果たさなければなりません。

 

 


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令和4年 9月長野市議会「討論」で登壇

2022-09-28 | 日記

開会中だった 長野市議会令和4年9月定例会は議案審査の最終日を迎え、総額36億4700万円の令和4年度一般会計補正予算など23議案を可決・承認、併せて令和3年度一般会計など決算2件を認定しました。

 

議案審査の中で、私は「請願第7号」について「反対討論」を行ないました。

 

 

 

この請願は、自治体における義務教育費について 地方自治体の財政状況に左右されずに教職員を安定的に確保することを目的に、教職員給与の一部を国が負担する「義務教育費国庫負担制度」における国が都道府県に対しの負担する率(負担率)が 2006年に1/2から1/3に変更(減額)されたことについて、自治体運営が厳しい状況に鑑み (国の負担を)1/2へ〝復活〟することを求めるもので、現下の厳しい社会状況に鑑みれば 採択されて当然の案件(請願)です。

しかしながら 今(こん)議会における所管委員会(経済文教委員会)では、国の方針に迎合する形で 請願の採択に反対する意見が過半数を占め、この請願は「不採択」となってしまいました。

で あろうことか、この請願に反対した議員(委員)が 不採択の直後に、請願内容の「肝(きも)」でもある「義務教育費国庫負担を1/2に」の表現を削除した〝骨抜き意見書〟を提出、こちらは一転 採択されることとなってしまったものです。

この、いわば あざといやり方は、到底容認されるものではありませんが それとて民主主義に基づく〝数のルール〟です。

このことから 一連の動きについて会派で対応を協議したうえで、議事録の残る本会議の場で清々と「反対討論」に臨むこととなったものです。

 

以下、討論の全文です。

「29番、改革ながの市民ネット 倉野立人です。今議会 経済文教委員会で審議された、請願第7号「義務教育費国庫負担制度の堅持・拡充を求める意見書」採択を求める請願を不採択とした 経済文教委員会委員長報告に反対の立場で討論を行ないます。

 

各位ごと 既にご案内のとおり、地方自治体の教育現場は大変な状況に陥っています。

日本の総人口は減少傾向にありながらも 子どもを取り巻く環境は複雑多様化を極め、かかる状況下であるからこそ、教育環境 とりわけ 学力を養う学習面・集団生活を学ぶ情操面など、人として生きてゆくための根幹を育む義務教育期間を如何に充実させてゆくか否かは、児童一人ひとりの将来のみならず、地域 やがては国の将来をも占う重要なことであり、義務教育期間における児童への投資、それによる教育・生活環境の向上は 地域・国家を挙げて取り組むべき大命題とも申せます。

委員会での討論でもありましたが、日本国憲法第4条にも「すべて国民は、法律の定めるところにより、児童に普通教育を受けさせる義務を負う」と明確に記されており、いわんや、義務教育の充実は、国家の責務でもあると言えるのです。

一方、都道府県ならびに市町村の自治体運営は厳しさを増しており、そこに昨今のコロナ禍が追い討ちをかけるように、児童本人たちはもとより 教職員をはじめ関係者への負担は増す一方であります。そういう意味でも予算面で自治体の教育環境にゆとりをもたらすことは焦眉の急となっています。

いわば義務教育の国庫負担率の復活は、近年の時代の要請なのです。

今、各自治体は 現下の窮状を少しでも改善するため、国庫負担率1/3で耐えておりますが、その努力ももはや限界、早期の1/2への復活が求められているのは共通の願意ではないでしょうか。

 

義務教育費国庫負担を受ける長野県の教育予算を見てみると 令和3年度当初で全体の17,4%に過ぎず、教育費の頭打ち状態は顕著であります。なお本市における教育費は全体の8,7%、これはとても潤沢とはいえない状況である、このことは誰の目が見ても明らかであります。

このうえは、義務教育費国庫負担を早期に1/2に戻したうえで 自治体の負担を軽減させ、ひいては県・市の連携により本市教育にもゆとりを見出し、その分を原資として キメ細かい教育環境向上を目指すべきであります。

 

なお、本請願が不採択になった後に、一見すると同趣旨の意見書が出され、こちらは一転採択されました。しかしながら その本文を精査すると、それはいわば骨抜き意見書で、現状の追認に過ぎない内容に止(とど)まっており このような内容が、果たして意見書の要を成しているのか疑問を呈せざるを得ません。 

 

そもそも「請願」とは、読んで字の如く「市民の願いを請う」ことが趣旨であり、われわれ地方議会は、でき得る限り その願いを斟酌し、最大限の努力をもって願意を国に届ける役割を担っているハズであります。ところが、とりわけ本市議会においては、その趣旨からかけ離れていると言わざるを得ません。

請願を受けたうえで政策などの実現の可否は 国などの請願先が決めることであり、われわれは それを届けるのが役割であるのに、本市議会においては先に答えを求め、それに合ったものは採択、合わないものは不採択と決する傾向が強く、実に釈然としない面があります。

無論、会派や議員にはさまざまな意見や考え方があり、全ての請願を採択する筋合いのものではありませんが、それにしても本市議会においては 自らそのハードルを上げ過ぎているのではないかと危惧する者の一人です。

 

 

 

 

今回の請願における委員会審査の録画を見ると、出席委員の全員が 義務教育の充実という基本路線では一致していると見受けられたことから、ここは一歩踏み込んで…というより、義務教育国庫負担においては、小泉内閣以前の「元の状態に戻す」という、決して無理からぬ願意については採択しても 何ら問題ないのではないでしょうか。

義務教育を取り巻く環境が大きく変わろうとしている中、自治体の義務教育負担の軽減のためにも、請願項目に 義務教育費国庫負担1/2との具体的内容を明記し、国に対しハッキリと意見してこそ「意見書」の役割を果たすことを改めて申し上げ、私の討論といたします。」

 

 

残念ながら、長野市議会においては 迎合主義と言わざるを得ない顛末…「向いている方(ほう)が違う」と言いたくなる展開が続き、忸怩(じくじ)たる思いを重ねているところです。

そんな中ではありますが、せめて私としては 逆にそのような状況を反面教師とし、向けるべき方に顔を向けたうえで、真に代弁すべき声を代弁するべく精励してゆきたいと思いを新たにしたところであります。

 

 

 

 

 

なお、この日(27日)は、安倍晋三元総理の告別式が「国葬儀(こくそうぎ)」として斉行され、長野市役所においては旗(き)の掲揚を「半旗」としておりました。

 

 

 

残念ながら 世論を分断したまま、葬送の儀が行なわれたのでした。

  


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コロナ禍での「防災訓練」 ~「地域のために 今 できること」を~

2022-09-27 | 日記

25日(日)、私の住む地域で、自主防災会が中心となっての防災訓練が行なわれ、見学させていただきました。

 

 

 

防災訓練は、平時のうちに実施することで 住民の防災意識の向上を図ると同時に、イザというときに災害対策に即応し もって減災をはかるという意味において非常に重要な地域の事業であり、定期不定期を問わず 常時による実施により、あまねく住民に「経験値」を養っていただくことが求められています。

しかしながら 昨今のコロナ禍に伴い、人が大勢集まる行事(事業)は自粛を余儀なくされ この防災訓練についても、2年に亘りブランクを生じさせることとなってしまいました。

そんな中ではありましたが、今年は 今年度の住民自治協議会々長のAさんが「大規模開催は叶わなくとも できる範囲で実施しよう。」とのご英断を下(くだ)され、屋内での訓練を実施したところです。

コロナ対策の一環として、参加者についても 各区の自主防災会々長(区長)・消防団分団長・交通安全協会分会長・防災指導員・日赤奉仕団 等の関係団体の代表者に限定されましたが、それでも「できる範囲」の中で 実(じつ)のある訓練が展開されました。

 

 

 

 

訓練開始(9:00)に先立ち、朝7時から「炊き出し訓練」が始まっていました。

 

 

 

「炊き出し」は ご案内のとおり、主に避難所において 被災された方々に食料を供するもので、災害時には欠くことのできない重要な作業です。

この日の〝メニュー〟は、専用のポリ袋を使っての「混ぜごはん」と、アルファ米を使っての「おにぎり」です。

炊き出しを受け持ったのは 日赤奉仕団の方々。

円筒形の専用ポリ袋に お米(無洗米)と水・それに釜飯の素の具材を混ぜ(揉(も)み)、大釜で一気に炊き(茹で)上げます。

米を炊くには 水加減がイチバン重要と、真剣な表情で慎重に水を入れてゆきます。

 

 

 

具材には 市販の「釜飯の素」を使用。従前は 塩だけを混ぜていたそうですが、これを使うと味わいが全然ちがう!と評判になっているそうです。

 

 

 

米+水+釜飯の素 を袋にいれ、あとは手でモミモミ。

 

 

 

充分に混ぜ合わさったところで、口を固く縛って 大鍋に投入。

 

 

 

あとは時間経過と共に火が通り、おいしい〝釜飯風非常食〟が出来上がるとのことです。

参加者とのお話しの中で、ここのところの〝コロナ禍中断〟の弊害が吐露されました。

訊けば、数年に亘り(防災訓練を)実施しないでいるうちに それまでの経験者が任期で退任してしまい「経験値」を持つ人が殆(ほとん)ど居なくなってしまったとのこと。

そのため、久々に行なわれたこの日の訓練(炊き出し)も、わずかな経験者が それも(過去を)思い出しながらの実践となり、手順の中で まごつく場面も少なからずあったとのことでした。

経験値の伝承…そういう面でも「継続実施こそ重要」と再認識させられたものでした。

 

一方、訓練のメイン会場は 小学校の体育館。

限られた人数で「できること」として、この日は 参加者が2班に分かれ、避難所におけるプライベート空間と トイレの設営の訓練(実践)が行なわれました。

避難所に指定されている体育館のステージ下の収納スペースから 実際に用具を搬出し、組み立て作業を体験します。

 

 

 

従来の避難所は、ただ床にゴザを敷くだけのもので プライバシーが無いのが常(つね)でした。

しかし最近では せめて世帯や社会的弱者の方のプライバシーは保護すべきとの傾向が強まり、パーティション等で周囲を囲う配慮がなされるようになっています。

 

 

 

さらに この日は「段ボールベッド」の組み立て体験も行なわれました。

段ボールベッドは、まさに段ボール箱の材料と同じ「段ボール」で作られたベッドで、今まで直(じか)に床で寝るを余儀なくされていた状況を改善してくれる 便利な避難所アイテムと申せます。

組み立てはカンタン、クギやネジはもとより 糊やガムテープも不要、箱を組むだけで完成です。

 

 

 

完成後、何人かの方が 実際に座ったり寝転んでみたりしましたが、総じて「案外 快適」とのことでした。

 

 

 

他方、B班は「トイレ」の設置訓練に参加。

 

 

 

三角錐型のトイレスペースを組み立て、その中に「避難所トイレ」を据え置きます。

 

 

 

「避難所トイレ」は、通函用の組み立て式コンテナの原理を応用しており、保管時はコンパクトに畳まれており、使用の際に立ち上げて スグに完成です。

 

 

 

 

非常食が 人体の「入口」なら、避難所トイレは「出口」を担う いずれも生きてくための必須アイテムです。

参加者のお一人は「これ(避難所トイレ)も 知らないままに設営しないでいれば、避難所の衛生環境は悪化するばかりでしょう。この日の経験を活かし、イザというときには先だって設営したいと思います。」と言っておられました。

 

そうこうしているうちに、炊き出し班による〝釜飯風非常食〟が炊き上がったようです。

大鍋の周辺では、釜飯のイイ香りが漂っています。

大鍋で炊き上がった非常食(ビニール袋)を大きな柄のついたザルですくい上げ、これを(実際には)被災者の方々に配ることになります。

 

 

 

「出来ぐあいはどうですか?」と水を向けると「きっと美味しいと思います!」とのことでした。

 

 

 

また こちらでは「アルファ米」のおにぎりも調理されており、この訓練(実践)により この地区では イザというときも きっと避難所の方々の胃袋は満たされることになると確信しました。

 

 

 

今回の防災訓練は、規模や内容については 非常に限定的なものではありましたが、何より コロナ禍の最中(さなか)に「実践」したことの意義は非常に大きいと申せます。

前掲のとおり、例えば「炊き出し」においては経験者が退任し 一様に〝現場知識〟が乏しくなった中、今回の訓練を通じて 現有の参加者に「経験値」が付いたことから、きっと有事の際には その力量を発揮してくださることでしょう。

いずれにしても 災害は「待った無し」で 私たちの社会生活を脅かしてくるものです。

そんな〝イザというとき〟に役立つための知識と経験。そのための〝活きた学びの場〟としての避難訓練の重要性を 私の立場でも再認識したところです。

 


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最大の恩人を送る

2022-09-25 | 日記

さきの23日、私にとって最大の恩人ともいえる御仁(Mさん)の葬儀告別式が斉行され、悲しみを新たにすると共に 受け容れたくない現実でありながらも、心からの弔意を申し上げさせていただきました。

 

Mさんは 享年84才。図らずも 脳梗塞型の認知症に罹患し、1年余りに入院を経て まさにアッという間に逝(ゆ)かれてしまいました。

折しも社会はコロナ禍の只中にあり、入院されたMさんへの見舞いや面会は たとえ直近の親族であっても叶わず、入院後の面会は 僅か数回のリモート(Zoom)による画面越しの面会に止(とど)まり、まさに忸怩たる思いを重ねるところでありました。

ここ数ヶ月は 誤嚥性肺炎の恐れが強まったことから口径での食事が避けられ、点滴での栄養摂取でありましたが、やはりそれでは体力の低下は避けることができず 最終的に瞼(まぶた)を落とすこととなってしまいました。

 

Mさんと私は、まさに選挙を通じての〝戦友〟ともいえる間柄でした。

かつて執行された 市議選や県議選での地元候補への支援、さらには 地元出身で後に防衛大臣になられた北澤俊美参議院議員が挑んだ国政選挙への支援など、あらゆる選挙を通じて Mさんは、まさに東奔西走という言葉がぴったりくるほど活発に活動され 私はその背中を追いながら 共に走り続けてまいりました。

その経過の中で 今度は私が出馬する立場になると、Mさんは まさに親身になって支援の手を差し伸べてくださいました。

選挙前の活動はもとより 実際の選挙活動や当選後の後援会活動と、私の全ての活動の要(かなめ)となって奔走してくださいました。

とりわけ、私の支援者のみならず 地域の多くの方を誘っての旅行やカラオケ大会など、多くのイベントを企画され、参加された方々に楽しい思い出づくりの場を提供してくださいました。

 

そして…私が何よりMさんに感謝してもしきれないのが、私の再起へのご支援でありました。

去る4年前に 私が取り返しのつかない愚行により議員辞職した際には、周囲にさまざまな意見がある中にも関わらず 再起を促すお声がけを毎日 々 いただいたのです。

その 再起を促す「声」は、私自身に向けてのものだけではなく、私以外の方々に対しても発してくだったものでした。

その、Mさんのたゆまぬお声かけが やがて周囲をも動かすこととなり、こんな私でありましたが 徐々に再びの支援の輪が広がり、その結果 異例ともいえる再選を果たすことができたのでした。

その陰には 間違いなくMさんの「声」があり、それが無ければ 私は再選どころか再出馬もおぼつかないところでした。

私にとってMさんは、窮地から再起するキッカケをくださった 人生の最大の恩人であり、また 地域貢献かくあるべきを背中で教えてくれた恩師であり、また 私のことを親身に思ってくれた 第二の父親的存在でもあったのでした。

 

そんなMさんを失った喪失感は 海よりも深いものがあります。

しかし、これとて現実…決して望まずとも 受け容れて前を向いて歩いてゆかなければなりません。

今はただ ご生前のご薫陶に心から感謝し、そのご薫陶に報いることができるよう これからも努力精進を重ねてゆく決意を新たにいたすばかりであります。

 

以下、告別式で奉読させていただいた「弔辞」の全文であります。

 

 

                  弔 辞

 故 M様の葬儀告別式に際し、改めて故人を偲び 心からなる弔辞を奉読させていただきます。

 Mさん、あなたは生涯に亘り、家族に尽くし 地域に尽くし 他者に尽くし、社会に尽くしてこられました。

 その足跡の数々は枚挙に暇が無く、そんな欠かせぬ存在であったMさんを失った喪失感はあまりにも大きく、未だにその事実を受け入れ難いのが正直なところであります。

 コロナ禍のために入院中の見舞い・面会もままならないまま時間ばかりが経過し、皆が体調を心配する中に知らされたご訃報には、驚きと悲しみと共に、心に大きな穴が空いたような思いをさせられたものでした。

 しかしながら、今 ご遺影となって微笑むMさんの姿を前にし、これが現実なんだと心に言い聞かせつつ、感謝の思いを述べさせていただきます。 

 

 Mさんは、昭和13年 長野市川中島町北原に生を受け、爾来 地域に根ざし人生を歩んでこられました。

 学業の後 早々に社会人として働く中、当時からてきぱきと業務を行ない 周囲からの評価や人望も厚かったと聞き及んでいます。

 そんな社会人生活での最良の巡り合わせは 伴侶となるE子さんとの出会いであり、この出会いこそが Mさんの人生をより豊かにしてくれたのでした。

 後年のMさんは、妻E子さんの温かいご理解の下、述べたように地域や他者への貢献に徹せられ、多方面から感謝を寄せられる存在となりました。また 家庭においては二女に恵まれ、今ではひ孫を含む多くの温かな親族に恵まれるなど、まさに 妻E子さんと二人三脚で これまで豊かな人生を送ってこられたと拝察する次第です。

 

 Mさんを語るとき 政治との関わりは切っても切れないものであり、それは同時に Mさんの人生の大きな足跡の一つと言えると思います。

 歴代の市議選・県議選での陰に陽に亘る支援活動、さらに、後に防衛大臣になられた北澤俊美先生が参議院議員選挙に臨む際には 地元の支持者の取りまとめやポスター掲示などの多岐に亘る活動の要となり、昼夜を分かたず奔走されました。

 その献身的な活動ぶりにより 地域は盤石の基盤を固めることとなり、いわばMさんの不断の活動のお陰様をもって地域の政治が成り立っていたと言っても過言ではないと 今でも実感しております。

 

 かくいう私も、Mさんのご薫陶をいただいた者の一人であります。

 私が北澤俊美先生の秘書を務める中、当時の千野 昭市議の選挙事務所でMさんと出会いました。

 初めは何かとぶつかり合うこともありましたが やがて胸襟を開くうちに意気が統合し、その後 今度は私が出馬するようになった折には、本当に親身になって助けていただきました。

 私も紆余曲折を重ねる中、とりわけ 四年前に私が取り返しのつかない愚行により議員辞職した際には、周囲にさまざまな意見がある中にも関わらず 再起を促すお声がけを毎日 々 いただきました。

 その、Mさんのたゆまぬお声かけが やがて周囲をも動かすこととなり、その結果、異例ともいえる再選を果たすことができたところであります。

 その陰には Mさんの「声」があり、それが無ければ 私は再選どころか再出馬もおぼつかないところでありました。

 私にとってMさんは、窮地から再起するキッカケをくださった 人生の最大の恩人であり、また 地域貢献かくあるべきを背中で教えてくれた恩師であり、また 私のことを親身に思ってくれた 第二の父親的存在でもありました。

 

 今、こうして改めてMさんのご遺影に向き合うとき、実にさまざまな思い出が去来します。

 雨の中、一緒にずぶ濡れになりながら選挙ポスターを貼ってあるいたあの日、Mさんが中心となって企画していただいた旅行先での和気あいあいの楽しいひととき、やはりMさんが企画してくれたカラオケ大会で ちょっぴりはにかみながら演歌を歌う横顔、ご自宅の座椅子に座って政治談義をするときの真剣なまなざし、Mさんは何に対しても一途でまっしぐらでありました。

 

 そんな欠かせない存在であったMさんを失った今、私だけでなく地域全体が大きな喪失感に覆われています。

 しかしこの現実を、私たちは受け容れてゆかなければなりません。

 私たち残された者は、Mさんのご薫陶を胸に これからも一歩 々 歩んでまいります。

 ご生前のMさんのような気働きににはとても及ぶものではありませんが、私たちができる精一杯の努力を重ね、少しでもご薫陶に応えられるよう努めてまいりますので、これからも空の上から見守ってください。

 

 Mさんの人生でのご活躍に対し、言葉はとても尽くすことはできませんが この場をお借りして心からなる御礼と御霊の安らかなることを衷心よりご祈念いたし、弔辞とさせていただきます。

  Mさん、本当にありがとうございました。  合掌

 令和4年9月23日

                         長野市議会議員 倉 野 立 人

 


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信州の企業が 東北復興の原動力に ~フレックスジャパンが福島県双葉町に進出~

2022-09-23 | 日記

ニュースや紙面報道で、長野県内の企業が さきの東日本大震災に伴う原発事故で大きく長期に亘る被害を受けた東北地方の町に工場進出し もって地方再生・復興に資しようとする取り組みが報じられており、同じ信州人として誇りに思うと同時に、大いにエールを送るところです。

 

報道によると、長野県千曲市が本社の シャツ製造メーカー「フレックスジャパン」が、福島県双葉町に衣料品再生事業を担う拠点を開設することを決めたとのことです。

 

 

 

 

東京電力福島第1原発が立地隣接する双葉町は、発災直後から帰還困難地域に指定されたまま年月ばかりが経過していましたが、今年の8月30日に ようやく一部地域で規制が解除されました。

 

 

 

規制は解除されたとはいえ、原発事故の只中にあった双葉町については 現時点で帰還を希望する住民は少なく、このまま推移すれば 元の双葉町に戻ることは難しいと言わざるを得ない厳しい見通しとのこと。

そこに危機感を持った双葉町は、帰還した住民が 今後も住み続けるためには〝雇用の場〟が不可欠だとして、国の支援を得ながら「産業団地」の造成に着手しています。

 

 

 

福島県双葉町HP/新産業創出ゾーン

   ↓

https://www.town.fukushima-futaba.lg.jp/9736.htm

 

 

その目標は「震災前に戻すのでなく、新しい町を造る」です。

単に震災前の状態に〝復旧〟するのではなく、明日に向け希望の持てる新たな町に向けた〝復興〟を果たそうというプロジェクトが緒に就いています。

その〝新たな町〟に向けた具体策の1つが、先行して整備した産業団地。産業団地に県内外の企業を誘致し、産業の振興と雇用確保を果たすとしています。

現在 24社の立地が決まり、このうち13社がすでに操業しているとのことです。

 

 

 

この 双葉町の復興プランに手を挙げたのが、長野県(千曲市)が本社の「フレックスジャパン」です。

 

 

 

ワイシャツ製造などで年商100億円を上げる県内の大手繊維メーカーの「フレックスジャパン」ですが、ここのところのコロナ禍による〝外出控え〟などを要因として売り上げが落ち込んでいることから、その厳しい状況を脱するべく 新たなジャンルの事業をもって敢えて勝負に出ることとしました。

そして、そのフィールドとして 震災の被災地でもある福島県双葉町を選んだとのことであります。

「フレックスジャパン」が手がける新たなジャンルとは「古着の再生事業」です。

 

 

 

モノ余りの昨今の社会状況が問題視される中 それを逆手に取り、使わなくなった(着なくなった)衣料や、亡くなられた最愛の親族が生前に纏(まと)っていたご衣装を 下げ袋やヌイグルミの衣装にリメイクして、衣料品そのものの命や それを着ていた人との大切な思い出をも〝再生〟しようとするものだそうです。

 

 

 

この 衣料再生事業は施設名を『ひなた工房』とし、さまざまな由来をもつ衣服を 全く別の姿に仕立て直すリメイクを初め、幼子(おさなご)の絵を ハンカチやトートバッグに刺しゅうして形に残すサービス、さらに 着なくなった衣服の再加工やオーダーシャツの縫製なども受け付けるそうです。

これに先立ち 同社では、昨秋に衣服のリメークなどを受注するECサイト「Re:Stitch(リ:ステッチ)」を開設して 東京支社にサテライト工房を立ち上げ(リメイクなどの)依頼の受け付けや 実際に縫製を行なったところ、例えば 故人の衣服をテディベアの服に仕立て直した依頼者から「遺品だと思うと暗い気持ちになるが、生まれ変わったのだと思うと愛着も湧く。」と好評を得ているとのことでした。

 

一方、この衣料品再生の新事業は、現在のアパレル業界の慢性的な問題にも一石を投じているとのこと。

これまでの 衣料品を扱うアパレル業界は「大量消費・大量廃棄」を許容(看過)したまま推移しており、この現状は SDGsを進める国際的な社会状況においては「環境負荷」の面から厳しい目が向けられています。

そのような いわば衣料品販売の悪循環を改めるためにも、この再生事業は 業界そのもののイメージをもリフレッシュする効果があると期待されているようです。

 

「フレックスジャパン」のY社長は、自社の新事業のコンセプト「衣料品の再生」を ここ双葉町の「震災からの再生」に重ね合わせてイメージしていることが報じられていました。

「双葉町は震災からの再生の町。当社は衣料品の再生をめざす。この共通したコンセプトは、すごくわかりやすい打ち出しになるかな、と。」

 

 

 

 

今回の新事業、建物は平屋の約160㎡で 約50㎡のショップも設置するとのこと。総投資額は約1億円で 地元から3~5人程度を採用し、中長期的に30人程度まで増員したい考えだそうです。そのうえで 将来の事業拡大に備え、敷地は約6,500㎡を町から賃借する計画もあるそうです。

関連する工場は 既に工事が進んでおり、来年度からの稼働予定で 初年度にはリメイク品などの受注1万点をめざしているとのこと。矢島社長は、再生事業の展開を契機に「取引先や消費者との関係を強化していきたい。」としていると伝えられていました。

 

 

東日本大震災から10年以上が経過していますが、被災地の復興は未だ道半ば。

特に原発被害を受けた地域においては、帰還困難区域として長期間に亘り 人の立ち入りそのものが厳しく規制されたことから、そこに住んでいた方々は 否応なしに故郷からの隔離を余儀なくされてしまい、生活環境も変わらざるを得ないことになってしまいました。

そのうえで、再び故郷に戻り 改めて生活を始めるためには「就労の場」の確保は非常に重要な要件であり、そこがクリアできてこそ 真の意味での「再生」と言えるでしょう。

そんな いわば生活再生の必須条件である「就労の場の確保」について、遠く信州の企業が手を挙げたことは非常に意義深くあり、今後の推移については大いに注目し 応援してゆきたいところであります。

 

で このこと(再生のための就労の場の確保)は、かかる双葉町のみならず 各地方自治体にとっても共通の課題でもあります。

人口減少社会の中、いわゆる現役世代層の定住人口を期して IJUターンを模索するも、その人たちが「田舎で食ってゆける状況」を設(しつら)えないことには「帰りたくても帰れない」ということになってしまいます。

かかる 双葉町(=原発被災地)については、国から手厚い補助金が交付されることから いわばレアケースと言えるところですが、今回の長野県企業の英断の報に接し 大いにエールを送ると共に、総論として「地域の再生には就労の場の確保が欠かせない」との命題を再認識したものでありました。

 

 


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〝小破(しょうは)〟が いずれ重大事案への可能性が ~タイムリーなご指摘を受ける~

2022-09-21 | 日記

さきの週末、公私共にお世話になり ムラの情報通でもあるKさんから電話が入りました。

「クラちゃん、地区内の道路(市道)の側溝の蓋(ふた)が落っこちてて、こないだウチの娘(Aさん)が薄暮時に自転車で通ったら そこにハマって軽傷を負っちゃったんだ。危ないからスグ直しておくれ。」とのことです。

さっそく現場に行ってみると、Kさんが言われるとおり、道路側溝の蓋(ふた)が陥没しています。

「これは危険だ!」

この状況を現認したものの、あいにく暦は連休に入ったことから 取りも敢えず支所に向かい、敷地内にあった(使用していない)パイロンを職権で持ち出し、現場脇に設置する措置を講じました。

 

 

 

現場の現況と Kさんの娘さん(Aさん)の(自転車での通行の)状況を見直すと、そこには大きな危険が内在していたことが確認できます。

現場は、車両2台が行き来できる市道。歩道や自転車道はありません。

 

 

 

この市道、地域の生活道路であると同時に 市域内を南北に縦貫するバイパスの役割を担っていることから、とりわけ朝夕の時間帯には多くの車両が通行します。

車両の走行を想定して、クルマを現場に置いてみました。

対向車との行き違いを踏まえると、クルマは路側帯ギリギリの走行を余儀なくされ 道路敷の端(はじ)は 殆(ほとん)ど余地の無い状況です。

 

 

 

この状況を踏まえれば、道路を車両が走行しているとき または信号待ちで車両が数珠つなぎになっているときには、自転車や歩行者は 水路敷(側溝の蓋)の上を通行せざるを得ません。

私が 現場を見た瞬間に「危ない!」と直感したのは、この状況です。

万(ばん)やむを得ず 水路敷の上を通行していた人(歩行者や自転車)の歩経路となっている「蓋」が欠落していたら、そのまま通行していた人は まるで落とし穴に落とされたようなもの、転倒などの不測の事態に見舞われるのは当然の成り行きというものでしょう。

特に Aさんの通行した時間帯は 夕暮れの薄暮時とのこと、周囲は暗くなり始め さらに通勤時間帯のために多くの車両が信号待ちをしていたことから、Aさんは車列の脇をすり抜けるように自転車を走らせていたことでしょう。

そこに、この〝落とし穴〟です。

このとき Aさんは、自転車の前輪が欠落部分に落ちて転倒を余儀なくされるも、とっさに進行方向左側の畑地方向に身を投げ出したため 車両との衝突は避けられたとのことですが、これが拍子によって車道方向に転んだとしたら 停止車両にぶつけて騒動の元になったり、最悪の場合は 車道に転倒したタイミングで後方から車両が走行してきて轢(ひ)かれる可能性も十二分にアリ…そんなケースを想像したとき 私は血の気が引く思いがしたものでした。

 

中核市になったとはいえ、長野市は まだまだ田舎。地域のそこここの社会インフラは 昔ながらの状況を今に遺(のこ)し、そんな状況下で(私を含め)人々は社会生活を送っています。

今回の案件は、一見すると 非常に些細(ささい)なものです。

しかしながら 前掲のとおり、事(こと)の推移によっては重大事案に発展する可能性が大いにあることから、私たち関係者は 案件の大小に関わらず、真摯かつ迅速に対応することが求められていると申せます。

そういう面においても 取りも直さず早速に通報してくださったKさんと、不測の転倒に見舞われても とっさの判断で重大結果を回避された娘さん(Aさん)の いわば反射神経をありがたく感じると同時に、私の立場においても 今後も目視をはじめアンテナを高く上げ、市民の方々の危険回避(防止)に努めてゆきたいと思いを新たにしたところでありました。

 

なお かかる欠損箇所については、連休が明けた日の朝イチに支所(土木担当職員)に電話したところ、当該職員さんも事(こと)が看過できないことを感じ取って その日の午前中に修繕対応してくださったことを申し添えます。

 

 


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長沼の魅力再発見に向けた取り組み(イベント) ~一茶の句碑を巡る自転車ツアー~

2022-09-19 | 日記

台風14号が列島を縦断しています。

九州をはじめ西日本エリアで 豪雨による水害や土砂崩れ、さらに 今回の台風の特徴でもある「強風・突風」による被害が報じられています。

自然の城壁ともいえる山脈・山地に囲まれた ここ信州は、「風」による災害・被害は 平野部のような(被害の)可能性は低いと思われますが、松本(旧山形村)エリアなどの広い箇所ではその可能性もアリ、また さきの長野市上野(うわの)地区での強風による火災被害の拡大事例もある(今回は雨を伴うことから同様ではありませんが)ことから、いずれにしても(私も含め)各人においては とりあえずは台風が過ぎ去るまでの間(かん)、今後の気象情報に充分に留意し 万が一のときでも被害が最小限化に止(とど)まるよう、適切に行動してゆきたいところであります。

 

 

 

◇長沼の魅力再発見に向けた取り組み(イベント) ~一茶の句碑を巡る自転車ツアーレポート~

さきの日曜日(14日)、令和元年東日本台風の被災地となった 長野市長沼地区において「一茶の句碑」を巡ることで 地域の魅力を再発見しよう!という趣旨の〝自転車ツアー〟が行なわれ、参加させていただきました。

 

 

 

この活動(イベント)には、さきの台風からの復旧・復興における いわば〝素地(そじ)〟となった取り組みがあります。

千曲川堤防の決壊により 多くの家屋が流失させられた長沼(津野)エリアにおいて、やはり大きく被災した 歴史的建造物ともいえる「米澤邸」について、その歴史的価値から解体を惜しむ声が高まったことから 復旧・保存に向けた市民運動が興(おこ)り「土壁ワークショップ」などを通じて、広く市民に 米澤邸のみならず長沼の歴史的建造物の価値(=長沼の魅力)を伝えようとする活動が緒に就いたところです。

       

[参考]クラちゃんブログ 2022.12/7「長沼の歴史的景観・建造物を守る会…住自協との連携を」

            ↓

https://blog.goo.ne.jp/kz2df777/d/20201207

 

 

あれから年月が経過しましたが、この間も 地域の有志の方々が脈々と活動を継続されており、今回のイベントも かかる「米澤邸」を発着点とし、大きな災害を受けても イヤそれだからこそ、改めて地域の魅力を再発見し それを故郷(ふるさと)回帰・魅力創出につなげてゆこうという、地道かつ大切な不断の取り組みとしておられるのでした。

 

発着点の米澤邸の前庭では、イベントのリーダーでもあるAさんが「久しぶり!」と笑顔で出迎えてくれました。

 

 

 

受付の後ろには、ツアーで使う自転車がズラリ。

車首を揃え「長沼へようこそ!」と言ってくれているようです。

 

 

 

〝出発式〟は、米澤邸の広間で行なわれました。

 

 

 

あれから3年、時間が経過した中ですが、邸内の内装は ほぼ手つかずのまま。

 

 

と いうのも、この(手つかずの)陰(かげ)には、邸宅の本格的な修復には 基礎のやり直しが必須であり、そこを直さない限り そこから上に手を付けることはできないこと、それにつけても (基礎からの修復には)過大な資金が必要との課題があるのです。

こんな現実的な課題を抱えつつも、関係者は地道に活動を継続されているのです。

 

 

 

出発前に 参加者には「インカム」が貸与されました。

後に素晴らしい歴史解説をしてくださる講師のMさんの声を、自転車に乗りながらライブで拝聴できる便利機器です。この機器のおかげで 私たちはイベントを堪能することができたのでした。

 

 

 

 

出発式を終え、一行は てんでに自転車に乗り 小林一茶の句碑をめざして出発します。

この日は 幸い好天に恵まれ〝サイクリング日和〟となってくれました。

 

 

 

 

M講師によると、信州は信濃町で生を受け、その後 結果として多感な人生を送ることとなった小林一茶は、全国を流浪する中 ここ長沼の地にも700有余日に亘って逗留し、その間 多くの俳句を遺(のこ)していったそうです。

 

 

 

今回は そのうちの4つの句碑を巡り、俳句の云(い)われや その時々の一茶の暮らしぶり・句の背景にある時勢や ときの長沼の地勢などについて解説していただきました。

 

 

 

 

域内を移動する途中、長沼堤防に沿ってペダルを漕いでゆきました。

 

 

 

と、「ここで止まってください。」とM講師。

曰く「ここが堤防の決壊現場。堤防の再構築が果たされ、現在 防災ステーションの築造に向けて埋蔵文化財調査が行なわれていますが、ご案内のとおり ここには「長沼城」がありました。」

 

 

 

「長沼城は、徳川家との確執で藩が取り潰しとなり 同時に城までも潰されることとなる数奇な運命を辿ることとなりましたが、ここに その文化財が眠っていたことは史実であることから、私たちは そのことも心に留めながら暮らしてゆくべきでしょう。」と述べておられました。

 

 

 

 

一茶の句は、当時の人々の暮らしの中に溶け込み その暮らしぶりをシンプルに表現しているものと教えていただきました。

 

「門(かど)に立つ 菊や下戸なら 通さじと」

 

 

「綿散るや 小薮小社(こやぶこやしろ) 小溝まで」

 

「てもさても ても福相の ぼたんかな」

 

 

今回の「長沼の魅力発見ツアー」は、広く知られた俳人 小林一茶の句碑巡りを通じ、当時の時勢や人々の暮らしぶりに思いを馳せる生涯学習の機会になると同時に、あの未曾有の災害を経てなお 地域復興と活性化に不断の取り組みを重ねる、地域の方々の力強さのようなものを再認識する機会となりました。

 

 

 

 

被災地復興については、行政においては 既存の社会インフラの復旧と同時に「防災ステーション」や「復興道路」の築造などのハード面・復興局による 住民に寄り添う「心の復興」を期したソフト面での取り組みなどが行なわれていますが、その一方で 今回のような市民による市民活動も大いに尊重し、まさに官民を挙げて真の被災地復興に取り組むべきとの思いを新たにいたしたところでありました。

 


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コロナ禍でのインフルエンザ集団感染

2022-09-18 | 日記

コロナ禍が〝髙止まり〟で推移し、日々コロナ感染症関連の話題が紙面等で報じられることとなっています。

そんな中、私の目に「集団発生」のニュースが飛び込み、それを聞いた瞬間は「また どこかの施設でコロナ感染症が猛威を振るったのか @@」と思ったところでしたが、もう一度 ヨク報道を確認すると…今回の報道は「コロナ」ではなく「インフルエンザ」とのことでありました。

 

 

 

 

報道によると、去る14日 長野市保健所が、市内の通所児童福祉施設で 今季初のインフルエンザ集団感染が確認されたと発表したとのこと。

感染したのは 施設の利用児童11人と職員3人で、発熱や喉の痛みなどの症状があった。

市保健所によると、5~11日の週に 今季初めて市内の定点医療機関(16カ所)で5人のインフルエンザ感染が確認されたそうです。ちなみに 過去2シーズンは集団感染はなかったので、かなりの間を空(あ)けての〝インフルエンザ禍〟ということになります。

幸いなことに 今回の集団感染よる重症者はいないとのことですが、今後 市内に広まる可能性があるとして注意を呼びかけています。

 

コロナ禍が引きも切らない中、秋に向けてインフルエンザの悪しきニュースであります。

ややこしいことになりました。

コロナ感染症とインフルエンザ、いずれも風邪のような症状に端を発して症状が進行することとなり、紛(まぎ)らわしいことこのうえないところでありましょう。

みなさんもご想像のとおり この紛(まぎ)らわしさは、罹患者本人はもとより 家族などの周囲の人や医療関係者にも混乱を来(きた)すことになることが懸念され、私たちは 新たな不安に苛(さいな)まれることになりました。

医療情報等によると、コロナ感染症⇔インフルエンザの最大の違いは「潜伏期間」で、コロナが最大2週間程度なのに比して インフルエンザは2~5日間と比較的短いようです。

 

 

 

ただ ご案内のとおり、両方の疾病の症状は非常に似かよったところがあります。コロナ感染症⇔インフルエンザも、発熱・痰(たん)・頭痛・咽頭痛・筋肉痛(関節痛)・倦怠感など、いわゆる「風邪の症状」に見舞われることとなり、たとえ医師でも この表面的な症状だけで、インフルエンザなのかコロナ感染症なのかを見分けるのは至難の技でありましょう。

おそらくは これまで履行されているように、症状が出た人にはPCR検査を行なうことで「コロナか否か」の見極めを行ない、検査結果に応じて投薬などの措置を施すことになるのでしょうが…。

 

現時点での コロナ感染症⇔インフルエンザの紛(まぎ)らわしさは、表面的な症状だけでなく「感染症法」のうえでの分類にもあることが指摘されています。

コロナ感染症は 同法上での「2類相当」に指定されており、医療機関での対応や罹患者の扱いなどに厳格な制限等が課せられています。

それに比して インフルエンザは「5類相当」で、コロナ感染症ほどの〝縛り〟が無く いわば一般な医療で対応できることになっています。

さらにいえば コロナ感染症⇔インフルエンザの大きな違いは「特効薬の有無」ということが挙げられています。

コロナ感染症については、重症化を抑えるワクチン以外に (コロナに)ピンポイントで効く薬剤が供用に至っておらず、その点において 社会は未だ(コロナに)悩まされているところです。

その点 インフルエンザにおいては、タミフルなどの適応薬が開発されており、それさえ服用すれば いずれ治癒に向かうことができるものです。

 

で…かかる コロナ感染症⇔インフルエンザの〝制度上の違い〟は、疾病に対する医療事務にも現(あらわ)れています。

コロナ感染症は、指定感染症として 治療費は国費で購(あがな)われており、インフルエンザは一般の医療行為の下で保健診療を受け 治療費の一部は受診者負担となっています。

即ちこのことは、今後の医療事務にも〝紛らわしさ〟を持ち込むことになるでしょう。

コロナ感染症かインフルエンザか で 窓口精算はが全く異なるようになることから、そういう面も含め 当事者や関係者は、いわば 入口から出口まで これら疾病に振り回されることになるようです。

この状況に際し、関係者の中では「この際 コロナ感染症も「5類相当」に引き下げ、広く治療が行なえるようにすべき。」との声も上がっているところですが、これについては 難儀な変異株の出現などを踏まえ、今後も議論の必要があることでしょう。

 

今回のコロナ禍の中でのインフルエンザ集団感染発生(=今後の流行の可能性)について、長野市保健所(長)は「基本的な感染対策は同じ」として、手洗いの徹底や人混みを避けるといった対策を促していました。

コロナ禍に突入して3年が経過し、社会は「ウィズコロナ」が標榜され〝新たなフェーズ(局面)を迎えたと言われるに至っています。

そんな中での インフルエンザ流行の予感…今までは〝コロナオンリー〟であった感染対応体制が、今秋においてはインフルエンザへの注意をも余儀なくされるとは、これは〝悪しけき新たなフェーズ〟とも言えるのかもしれません。

私たちは、いわば〝感染症への二刀流対応〟を強いられることになるようです。

 

今年の秋冬は いったいどんな推移を辿ることになるのでしょう。

予断なく全方位で この秋冬を迎えなければならないようであります。

 


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長野市議会 令和4年9月定例会/決算特別委員会での発言要旨

2022-09-15 | 日記
開会中の 長野市議会 令和4年定例会は、この日(14日) 「決算特別委員会(令和3年度)分科会」が行なわれ、私は「総務分科会」に出席しました。
先日(13日)に行われた「常任委員会(総務委員会)」に続いての委員会審査ですが、同じ「委員会」でも、それぞれ役割が異なるもの(委員会)となっています。
「常任委員会」は、これから行なわれる予算や事業について審査し その是非を議会(議員=委員)として決する(採決)するものです(その後 所管事項調査アリ)。
それに対し「決算特別委員会」は、既に行なわれた事業(過年度分事業)について審査し その事業が真に適正であったかを質疑・意見し、その(質疑・意見の)結果(成果)を来年度事業に反映させようとするものです。
この決算特別委員会 今までは、どちらかといえば 過年度の行政による事務事業を〝追認〟するためだけの作業に止(とど)まっており、長野市議会でも さほど重視されていませんでした。
しかしながら かつて私や所属会派が あらゆる場面において決算審査の重要性を主張、すなわち「過年度の事業について「終わったものは終わり」として看過するのではなく いわば事業の「振り返り」をシッカリ行なったうえで、いわば その反省を次年度に活かすことが重要である。」と主張し、その後 議会活性化の検討の場で見直し作業が行なわれることになりました。
その結果 決算審査を全議員が参加して行なうこと・決算審査の結果が次年度に活かされるよう 年度のできるだけ早い時期に(決算審査が)行なえるよう関係事務作業を早めるようになったところです。
そのうえで〝全員参加〟の決算審査については、常任委員会の所管(部局)の事業について そのままその期の常任委員会(委員)が担うこととしており、決算審査については総務委員会所管の「総務分科会」として その期の常任委員会委員が(決算審査に)当たったのであります。
このように、常任委員会と決算特別委員会は その役割に違いがありますが、私たち議員にとっては それぞれの審査における発言を通じて〝共通の成果〟を期することができます。
と いうのも、それぞれの委員会での議事録の残る場において発言を重ねることで、自身の考え方や 力(ちから)を入れて取り組んでいる(取り組もうとしている)事柄について「この議員はこんな考えや力点をもって活動しているんだ…」との印象を内外(行政側や他の議員、ひいては市民各位)に与える、いわば「刷り込み作業」を為(な)すことができるのです。
したがって 私の立場においても、常任委員会・決算特別委員会においては その審査の観点こそ違うものの、両方の委員会を通じて発言を重ねることで 内外への「刷り込み作業」をも行なったところであります。
 
れらを踏まえ この日の決算審査は「令和3年度事業」について行なわれ、昨年度の事業が「令和3年度 長野市一般会計・特別会計/部局別歳入歳出決算事項別明細書」に基づき審査に付され、この日は「総務部」や「地域市民生活部」の所管事項について審査されました。
 
 
 
 
 
決算審査の中での 私は主な発言(質疑)内容は下記のとおりです。
・公共施設マネジメントについて、令和3年度の市民説明会などの状況を問い(答弁はゼロ)今後は積極的に市民への説明や勉強会の機会を設けるよう要望しました。
・災害対応について、災害対応備蓄品に 過去の経験が活かされているかを問い(答弁は活かされている)今後も 災害備蓄食糧について、カレーなど 被災者に「おいしい」と感じてもらえるような物品調達に工夫を凝らすよう要望しました。
・支所の管理運営の中での「清掃業務委託」について、障がい者雇用の実績があるかを問い(答弁はゼロ)支所は比較的バリアフリーで 障がい者の人も活動し易いこともあるので、今後 積極的に障がい者雇用を推進するよう要望しました。
・「働く女性の家」の管理運営について、昨年度は当該施設(講座)の存廃を巡って市民運動に発展した経過もあることから、それらを踏まえ 今後の施設運営には市民感情に配慮し遅滞なきよう取り組むことを要望しました。
・人権相談や消費生活相談について、社会や多様化し さまざまな相談ごとが増えていることから、その一つひとつに丁寧に対応するよう要望しました。とりわけ今後は いわゆる宗教絡みの難しい相談も想定されることから、法曹も含め適切に対応するよう意見しました。
     等々であります。
 
 
長野市などの自治体運営は 年度ごとの「単年度決算」であり、一見的には 1年度を周期に各事業が〝集結(終了)〟する仕組みになっています。
しかし実際には 行政事業は継続的に行なわれているものであり、年度(会計)が閉じたら はいオシマイ、では済まないのは当然のことでありましょう。
そのためにも、前年度事業を振り返り、その成果や残された課題を検証したうえで それを次年度以降に活かしたゆくこと(=決算審査)は重要であり、それらを踏まえ 私たち議員も、諸課題や事案について ときに継続的に見守るべきことが重要であることを再認識いたしました。
 

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長野市議会 令和4年9月定例会/常任委員会での発言要旨

2022-09-14 | 日記

開会中の 長野市議会 令和4年定例会は、この日(12日) 常任委員会が行なわれ、私は「総務委員会」に委員の立場で出席しました。

総務委員会は、市行政の中で 総務部・企画政策部・地域 市民生活部・消防局・会計局・財政部を所管しています。

委員会審査は 各部局ごとに時間を区切って行なわれ、追加補正された 令和4年度長野市一般会計補正予算案をはじめ 条例議案等について審査され、採決(可決)されました。

その詳細については後に譲るとしますが、この場では 各部局審査の中での「所管事項調査」における 私の発言内容についてご報告します。

「所管事項調査」とは、議案にはかからないものの 現下の社会状況下で質(ただ)すべき事項や、平素から各議員が課題(問題)としている事項について発言(質問・意見・要望)するものです。

以下、所管ごとの発言要旨です。

[総務委員会]

・公共施設マネジメントについて、本会議での部長答弁で「(商工労働課所管の)勤青ホーム体育館を(スポーツ課所管の)社会体育館へ移行することは〝可能〟と考える。」と発言した中での「可能」という表現は これまでに無い表現だったが、その真意は?と問うたところ「今後の部局横断的な検討を踏まえれば可能であるという趣旨」との旨の答弁があったことから、その発言に副(そ)って検討を進めてもらいたい旨を意見し、さらに今後 行政⇔市民⇔議会での、いわば忌憚の無い意見交換(勉強)を継続してゆくことを(本会議に引き続き)改めて要望しました。

・危機管理防災に関して、長野市の災害備蓄食材に「レトルトカレー」はあるか?の問いに「無い」との答弁でしたので「他市では災害備蓄食材に「レトルトカレー」を採用し、消費期限が近づくと(更新のため)学校給食で振る舞うなどしている。(本会議でも触れたが)長野市では社会福祉施設のレトルトカレー製造機が〝置きざらし〟になっている実態があるので、この際は これを稼働させ「レトルトカレー」を製造→長野市の災害備蓄食材に活用したどうかと考える。今後 関係者と協議を進めるので、その際はご協力願いたい。」と要望しました。

・公職選挙法(違反)について、昨年の衆院選では 高齢者福祉施設利用者への「投票干渉」がされ遺憾の極みであったが、さきの参院選の状況はどうだったかとの問いに対し、市選管は「今回は同様の事案は無かった」とのこと、その後の対応を評価すると同時に 今後も引き続き適正管理に徹するよう求めました。

・職員の「あいさつの姿勢」について これまでも会派から意見・提言を重ねており、従前より改善されてはきているが「あいさつ」は〝市民接遇の一丁目一番地〟であることから、今後も職員教育を行なう中で「先ず あいさつ」が自然発生的に行なえるよう計らってゆくことを要望しました。

 

[企画政策部]

・五輪問題について、現下 IOC元理事の贈収賄事件が大きな社会問題になっており、長野市出身の事業家が逮捕されたのは遺憾に尽きないところだが、一方で懸念されるのが この事件が「札幌冬季五輪招致」に及ぼす影響と考える。本市は、札幌冬季五輪開催の折には そり施設「スパイラル」の使用提供することになっているので、札幌冬季五輪招致の可否について いち早く情報を入手する必要がある。ついては、秘書課所管の東京事務所においては 関係省庁や札幌市の東京事務所等と連絡を密にし、今後の状況・情勢についてリサーチを進め 適宜・早期に情報伝達に努(務)めるよう意見しました。

・災害復興について、台風の主たる被災地である長沼地区への「帰村率」を問うたところ、破堤の直接被害を受けた津野地区においては 人口約340世帯に対し約150世帯の帰村と減少傾向にあるとの答弁が。これに対し「さきに「長沼体育館」が完全復旧(供用開始)されるなど 被災地の復旧・復興が継続的に行なわれているが、その(復興事業の)成果は、被災前に住んでいた方々が どのくらい帰村されるかに現(あらわ)されると考える。ついては、今後も復興事業を進める中、一人でも多くの住民が「もう一度 ここで暮らしたい」と思ってくださることを念頭に取り組んでいただきたい。」と要望しました。

 

[地域 市民生活部]

・去る5日の大規模火災について、19棟にも至る建屋が火災の被害を受けた中 家を失った世帯の心痛はいかばかりかと考える。もはや これは災害に等しいレベル。火災原因の究明等は消防局の役割だが、被災住民の今後の生活再建については「支所・住民自治協議会」を所管する地域 市民生活部の役割なので、地元の自治会・区と連携し 被災者に寄り添った適切な支援を行なうよう要望しました。

・本会議において、川中島エリアを地盤とする他議員が「防犯灯の更新手続きに時間がかかり過ぎる」との質問があったが、特に川中島町の地勢が 住宅地と農地が混在しており、それに乗じてか 夜間は果樹の陰に紛れて痴漢などの犯罪が多発しているので、防犯灯の速やかな(電球交換などの)更新は地域の社会安全維持のために欠かせぬ要件なので、(更新の)手続きを早めるよう 私の立場からも意見しました。

 

[消防局]

・去る5日の大規模火災について、今後の様々な対策には 消防局による火災原因究明と火災の全容分析からなる情報が基(もとい)になるので、早期のうちに明確な資料ができるよう努めていただきたい。

・消防士や救急救命士においては、災害等の最前線で まさに身体を張って社会安全を守ってくれているので、各職員が職責を全うする中で 健康被害や二次災害に巻き込まれないよう、管理者として充分に配慮するよう要望しました。

 

[会計局]

・工事後の適正検査について その(検査)の中に、工事後に その施設や設備が適正に使用されているか は検査項目にあるか?との問いに「(施設・設備の)使用については検査事項に含まれていない」との答弁でしたが「市や それに関連する事業の中には、税金を支弁したのに 設置後に活用されないままにされている件もあるので、検査課としても その悪しき実態をご承知いただき、今後も様々な視点で検査の目を強めていただきたい。」と要望しました。

 

[財政部]

・長野市をはじめ各自治体は、経済復興を期して「チケット事業」など様々な事業を展開しており そのこと自体は評価するところだが、市民の中には その恩恵からこぼれる人も少なからず居ることから、市の財政当局においては 経済支援を推進するだけではなく、かかる厳しい環境の中での生活を余儀なくされる市民の存在を常に心に留めて 経済政策に臨んでもらいたい旨を意見しました。

 

 

 

ある日の朝、西の方(かた)の小山(中尾山)が 晩夏の穏やかな景色を見せてくれていました。

地域の風光を愛(め)でながら、一方で 市政に課題が山積していることを再認識したところでありました。

 

 


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【お知らせ】ブログへのコロナ感染者数報告の見直し(中止)について

2022-09-13 | 日記

読者のみなさん、いつも このクラちゃんブログをご閲覧いただき、ありがとうございます。

さて、コロナ禍発生以来 継続しておりました「感染者数の発生報告」について、熟考の末 見直す(中止する)ことといたしました。

と いうのも、コロナ発生当初は どこ(私の場合は主に長野市内)で何人の陽性感染者が発生したか は、(コロナの)状況把握と現状レポートの意味で重要性を帯びておりましたが、コロナ禍も第7波を迎える中 もはや感染者の「数」は常態化した課題となっており、今後「全数把握の見直し」が進むとすれば 数自体に拘泥する意味が薄れる段階に移行していると判断したところです。

むしろ それよりも、今後は 複雑化する(コロナの)状況を踏まえ、タイムリーにコロナ感染症に関する話題や情報をお示しする方が、方々のニーズに応えることになると 併せ判断いたしました。

したがって コロナ感染者数について、今後 敢えてのブログ掲載は行ないませんが、私自身 これからも様々な角度・視点でコロナ禍を見据え、適宜に亘りレポートに努めてまいりますので、ご理解のほど ヨロシクお願い申し上げます。

 

なお 日々のコロナ感染者数等の情報については、長野市ホームページ特設サイトに掲載されておりますので、こちらをご覧くださいますよう ご案内申し上げます。

 

長野市HP/コロナ関連情報

     ↓

新型コロナウイルス関連情報 - 長野市ホームページ

 

 

長野市HP/毎日のコロナ感染者数

     ↓

新型コロナウイルス感染症の発生について - 長野市ホームページ

 

 

 

 

報道等によると、今月末から 長野市をはじめ各自治体においては「オミクロン変異株対応型ワクチン」の接種を開始するとのことであります。

これらの事項をはじめ「コロナ関連情報」について、これからも適宜に亘り掲載してまいります。

 

 

 


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「利己主義」と「利他主義」

2022-09-12 | 日記

コロナ禍の社会経済対策で打ち出した行政施策が かえって市民に混乱を来(きた)すことになったことが報じられています。

で この案件(混乱)は、今回が初めてではなく これまでも度々にわたって起こっており、私は その度に嘆息(たんそく)の思いをしているところです。

 

 

 

報道によると、宮城県多賀城市は コロナ禍等への経済対策の一環として、多賀城市民限定の「割増し商品券」を発行していますが それ(商品券)が売り切れになったために「追加販売」を行なったとのことです。

で、問題(騒動の素/もと)になったのが その販売方法。

非常にお得な商品券を「先着順」で(追加)販売したことから、それを目当てに(購入希望の)市民が殺到、受付となった市役所前は大混乱に陥ったとのことなのです。

今回の「多賀城市商品券」は、1セット1万円分を5,000円で購入できるそうです。

7~8月に1世帯1セット限定で販売し、残った約1万2,000セットを 1人2セットまでとして追加販売しました。市役所1階に窓口5カ所を設置し、事業を委託する地元商工会と市の職員が対応したのですが…。

市によると、販売開始は午前9時半を予定していましたが、午前9時には既に1,500人を超える市民が並び、販売を急きょ30分繰り上げました。

商品券の購入希望者は市の予想をはるかに超えましたが、悪いことに これに対応する市職員らの数も少なく 誘導や案内などが不十分で混乱に拍車をかけたとのことです

販売を待つ〝長蛇の列〟は最大1kmにも及びました。この行列を管理できず途中で列が切れ 続きの列が複数生まれて最後尾があちこちにでき、切れ切れの〝最後尾〟に後から来た人が並んだことから「横入(よこはい)りするな!」との怒号が飛び 列のそこここで言い争いが起きるなど、現場は混乱かつ殺伐とした空気に覆われたそうです。

人によっては (開始予定時刻30分前の)午前9時に来庁したものの、商品券を手にしたのはお昼12時を過ぎた時刻(午後0時半)になった人も。「炎天下で長時間待たされるのは辛(つら)かった」と嘆いていました。

また 周辺では市役所へ向かう車で混雑し、渋滞は1,5km以上に及びました。車で来庁した人は「普段は家から(市役所まで)15分程度なのに 2時間もかかってしまいました。」と不満を述べる人も。

さらに 塩釜地区消防事務組合によると、並んでいたとみられる30代と40代の女性2人が、熱中症のような症状で救急搬送されたそうです。

こんな酷い状況の中、長時間並ばされることになった市民が「市の見立ては甘過ぎる💢」と怒っていることが伝えられていました。

多賀城市の担当部長は「われわれの見通しが甘く、行列をコントロールできていなかった。市民に迷惑をかけて申し訳ない。」と陳謝したとのことです。

 

この「行政発行のお得な商品券の配布問題」は、そこで起きるトラブルの ほぼ100%の要因は〝先着順〟によって引き起こされます。

この多賀城市をはじめ 多くの自治体での配布(販売)方法は、よせばイイのに先着順。

買えば買うほどにお得な買い物ができる行政による補助の恩典が付いたチケットには、多くの人が群がることは予想できて然るべきでありましょう。

それを「欲しい人は早い順に並んでね。」と その後の(混乱の)配慮なく、さらに言えば せっかく並んだのに「買える人と買えない人」との〝不公平〟が生じることが分かっていながら(分かっていなかった?)先着順とした調整の浅慮(せんりょ)には、やや呆れるばかりでありました。

 

一見的には自治体経済の向上を期するものの、結果として不公平や市民迷惑を生じさせる この手の事業と〝やり方〟は、非常に罪つくりであると言わざるを得ません。

いわゆる「バラ撒き型の施(ほどこ)し事業」は 親方日の丸的な行政手法であり、そこに群がる市民もまた 利己主義的な俗人色を滲(にじ)み出す…何というか、図らずも人の浅ましさを映し出すよう…何ともイヤな面を見させられたような気がするものでありました。

 

これに比して 長野市においては、同様の〝お得チケット〟を「プレミア商品券」や「推し店プラチナチケット」として発行していますが、それは全て「申込者への平等配分方式」を執(と)っています。

すなわち、予め設定した申込み期間に 一旦は全ての申込者からの申込みを受付け、その後 配分の段になったら、予算額÷申込者との〝平等配分〟を行なうことで、受ける者⇔受けざる者 との不公平は一切生じないものです。

但し、申込者多数の場合は 一人あたりの分け前は減りますが、それとて公平に減るものですから「恨みっこ無し」の裁定に収まることができるものです。

 

ただ それでも、そこには〝隠れ不公平〟が生じています。

(長野市のケースのように)たとえ申込者に公平に分配できても それ以前の問題…社会には「(チケットを)買いたくても買えない人」がいること、お得な事業の(購入の)スタートラインにさえ立てない人が居ることを 私たちは自覚しなければならないのです。

私自身も、自治体が行なう いわゆる経済復興策を評価しつつ、一方で その恩恵に預かれない人の存在を厳に自認しながら、今後の行財政運営に向き合ってゆかねばならないと思いをいたしたところです。

 

 

そんなこんながありながら、先日は 遠く英国の地で、同国の象徴でもあったエリザベス女王が崩御されたニュースに接し、万人の一人として哀悼の思いをいたしました。

大国イギリスの女王になられて 爾来70年をゆうに越える中、多くのイギリス国民のみならず 世界の人々の寵愛を受けてこられたエリザベス女王。その人気の所以(ゆえん)はどこに…それは一重(ひとえ)に「利他主義」に徹せられたことではないか、と。

国家元首や王の位(くらい)を得た者は ややもすると権力に溺れ、私財を肥やしたり 独善的な振る舞いになりがちなもの、現に 他の国家元首や王の中には、私利私欲に走る者も少なからず存在していることを 私たちは耳目にするところです。

ところが、故エリザベス女王におかれては そんな権力の横暴に溺れることなく、イヤ むしろ真逆の、私欲の無い あくまで国民に寄り添う姿勢を貫いてゆかれました。

そのご性格は、彼女が紡(つむ)ぎ出した「名言」に表(あらわ)されています。

皆さんが私に誓ってくれたように、私も皆さんに誠実に奉仕することを誓います。私の心と 人生のすべてを賭けて、皆さんの信頼に値するよう努めます。」

「私は皆さんを戦争へ導くことはできませんし、法を制定したり 裁判で誰かを裁くこともできません。でも 違うことならできます。イギリス連邦諸国の人々に、私の心と献身的な愛を贈ることです。」

人生が困難に思えるとき、勇気ある者は ただ横たわって敗北を認めたりはしません。代わりに、より良き未来を作るため あがき続けようと決心をさらに強く固めるのです。」

平和への道のりから学ぶ教訓は明確です。たとえ人生がどんな難題を私たちに突きつけようとも、一人一人が共に頑張り その重荷を一緒に背負うことで、強大な力が生まれるのです。」

「憎しみ、壊すことはたやすいこと。築いていくこと、大切にすることがはるかに困難なのです。」

「差別は未だに存在します。自分の信仰が脅威にさらされていると感じる人もいれば、見知らぬ文化に対して不満を持つ人もいます。そんな人が知らなければならないことは、他者に歩み寄ることで得られるものがたくさんあるということ、そして多様性とは脅威でなく 確かな強さであるということです。」

「海と森と空気は、万人が共同に使うべきものです。」等々…

彼女の心の内面から発信される言葉は、慈愛に満ち 自分以外の者を思い、人々を励まし勇気づけるものでありました。

 

今回の 地域社会における、行政発の お得なチケット騒動と、エリザベス女王の崩御を重ね合わせるのは いささか不遜ではありますが、これらの話題から滲(にじ)み出る「利己主義」と「利他主義」の違いみたいなものを 私自身が感じ取ったことから、徒然(つれづれ)なるままに 文章にさせていただきました。

 


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「園児置き去り」への〝対策〟に違和感が

2022-09-10 | 日記

静岡県牧之原市の認定こども園で 通園バスに置き去りにされた3歳女児が死亡した事件を受け、政府は 岸田首相自らが発信し、通園バスを所有する全ての幼稚園や保育所・認定こども園などを一斉点検する方針を決めたことが報じられています(対象 約1万カ所)。

これは、昨年 福岡県でも同様の事件が起きたにも関わらず(事件が)再発した事態を重視し、国が主導して対策することがが急務だと判断したもので 事案発生を未然に防ぐ「統一マニュアル」を策定(10月中)するとのことです。

岸田首相は 小倉こども政策担当相に上記を指示、その後開かれた関係府省会議の初会合で 緊急対策をまとめる方針が確認されたとのことでありました。

 

 

 

このことは 主要地方紙の1面にも掲載され〝対策が本格始動〟が大々的に報じられているところですが、これらの報道に触れ、私は何ともいえない違和感のようなものを禁じ得ないところでありました。

 

 

 

この「一斉点検」は、各施設が 園児の乗降時の際の人数チェックなど、国が通知で示した注意事項を守っているか確認するほか、自治体職員が施設を訪れ 詳しい実地調査を行なう(年内)とのこと。

また (前掲の)「閣僚府省会議(内閣府・厚労省・文科省等)」は、10月中の緊急取りまとめに向け 下記の項目を検討するとのことです。

・通園バスで送迎する際の具体的な手順やチェック項目を盛り込んだマニュアル策定

・園児の登園状況を記録管理するシステムの普及

・万が一の場合に 子ども自身がSOSを出せるような支援

さらに 担当相(こども政策担当大臣)は、(置き去りにされた)園児を見落とさないよう バスにブザーなどの安全装置の設置を促し、その導入費用の補助を検討する考えも表明。今後の義務化の必要性も幅広く議論するとしています。

 

・・・・・・。

これらの報道に接した中で、私が感じた違和感。

それは、かかる さまざまな〝対応策〟が、いわゆるシステム面等のハード面の改善に終始しており、肝心な部分が抜け落ちているのではないかというものです。

確かに、組織運営の中での失態を防ぐためには システム化やマニュアル化は重要な手段です。

そのためのアプリやセンサー付きの緊急ブザー等も DX化の中では必要な手段(ツール)でありましょう。

しかし、もし これらの設備(システム)がまたも正常に機能しなかったとき…当該の担当者は「システムが正常に機能しなかったから」と言い訳の材料にするのでしょうか。

また、園児の自己防衛策として「クラクションを鳴らすことを教える(実際に海外では実践中)」ことも挙げられていますが、それでも万一の事案発生のときには「子どもがクラクションを鳴らさなかったから」などと〝子どものせい〟にするのでしょうか。

 

私は、真に一斉点検すべきは 関係者の「心」ではないかと強く思うところです。

それは、今回の静岡の事案で 悪しけく明らかになりました。

事件後の 当該のこども園の記者会見です。

施設の管理責任者であり、あろうことか今回の痛ましい事件の〝主犯〟でもある理事長の弁明と態度。

この 怒りを禁じ得ない内容については今さら再述はしませんが、あのふざけた対応に 私は、この施設には 園児を預かる際の責任感の欠如、さらに言えば 自らが運営する施設に通う子どもたたちに寄せる「心」が欠けていると実感せざるを得ませんでした。

いかにシステムを構築し 手順を改めたところで、それに関わる「人」に「心」が無ければ ミスは再び起きるのではないか。

逆に言えば、施設の関係者が まさに親身(しんみ)になって一人ひとりの園児に向き合っていれば、近代的なシステムなど必要ないのではないのではないか。

大切なお子さんを預かり「親代わり」として看(み)るという責任感と、たとえ日中だけでも 園児を我が子として育てる「心」があれば、園バスの乗降確認など 言われなくとも当然に行なうでしょうし、普段来ているハズの園児の姿が見えなければ 機械的にアプリに頼ること無く「△△ちゃん、今日はどうしたんだろう?」との〝親心〟に突き動かされて 確認作業に走ることでありましょう。

取り分けて 今回の事件の主要因は、このこども園の関係者には 子どもに寄せる「心」が欠落していたことであると断ぜざるを得ません。

 

私は、こんな 起きてはならない事件の再発防止には、前掲のハード面での点検・改善に併せ イヤそれ以上の意味合いにおいて、関係者一人ひとりが「心の点検」を行なうこと、はたして自分は 園児の親代わりとして真摯に向き合っているか こそを点検してほしいと切に願うところです。

そして このこと(心の点検)は、かかるこども関係施設のみならず あらゆるジャンルの「福祉施設」にもいえることだと思います。

永年の勤務の中で“慣れ”という惰流に身を任せ、いわばば勘違いしながら勤務していないか?自分は 真に利用者さんのために働いているか?を自らに問いかけつつ「心」ある行動(精勤)に務めてほしいと、広義に亘り願うところであります。

 

 


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令和4年9月定例会 個人質問/発言要旨

2022-09-08 | 日記

長野市議会 令和4年9月定例会は、本会議で個人質問が行なわれており、この日(7日)発言の機会を得て登壇しました。

 

 

 

 

私の今回の個人質問は「問題提起」の場といたしました。

発言時間に限りがあったことや、それぞれの課題に「掘り下げ」が欠かせないところですが 時間内で完結することは難しいことから、この場(本会議)は〝一石を投ずる場〟とし、詳細については、後の委員会や活動の場で掘り下げてゆくことといたしました。

※ 今回のブログはいつにも増して長丁場(長文)になりますが、ご容赦のうえご高読ください。

 

質問の冒頭、5日に発生した「園児(園バス)置き去り事案」と、6日に発生した「長野市内(上野(うわの)地区の大規模住宅火災」に鑑み、いずれも 過去に起きた同様の事案が繰り返されていることから、さらなる再発が無いよう 市としても検証すること・大規模火災については、被害の大きさに鑑み 当局(消防局)だけではなく、各所管課が被災者支援を適切に行なうよう緊急に要望しました。

 

 

 

 

そして本題に。

まず、荻原市長が 旧統一教会と関係があったことについて質(ただ)しました。

このことについては、市長本人がこれまでにマスコミ取材に応じ その内容も報じられていますが、本議会における説明が未だ行なわれていませんので、議事録の残るこの場での説明を改めて求めました。

これに対し市長は 過去のマスコミ取材への回答のとおり、さきの市長選の際に(先方の申し出により)支援してもらったことや 関係団体のイベントの際にビデオメッセージを送ったことを述べた(認めた)うえで、一連の行動によりご迷惑とお騒がせしたことを謝罪しました。

そのうえで、今後は かかる関係団体とは関係を持たないことを改めて表明しました。

 

 

 

クリーンなイメージが定着しつつある荻原市長にとって、今回の行動は残念と言わざるを得ません。ただ、長野市議会議員の中にも 当該団体と関係のある者が居るとの情報もあることから、今後はあらゆる立場の者に慎重対応が求められています。

特に市長に対しては、現職となった今 市長本人のみならず秘書課を初め理事者も対応に留意すること、また過日は 当該団体から市社会福祉協議会がマスクの寄付を受けた経過があることが報じられましたので、各課においても 慈善事業等を隠れみにしてつけ入るこの手の団体には注意するよう指摘しました。

また併せて この手の事案で最も懸念されるのが、当該団体をはじめ宗教団体等による被害の発生と それに対する相談体制であると考え、一連の事案を受けて 旧統一教会をはじめとする宗教団体等から高額なお布施の強要など市民被害の実態はないか、さきのマスク寄付のように当該団体等から市へ寄付行為等がないか、また実際に被害が生じた際にはどのような相談体制を敷いているかを質しました。

これに対し市(市民生活部長)は、これまでの被害相談状況は3件・寄付行為は無し・被害発生の際には 弁護士を含め専門機関を紹介するなどの対応を行なう旨の答弁がありました。

 

 

 

このような宗教絡みの被害は 対応が非常に難しい側面があることから、市(理事者)には、相談等の対応が「聞き置き」や「タライ回し」にならないよう 真摯かつ合理的な対応を強く求めました。

 

また、ここへきて 改めて開催の是非が問われている「安倍元総理の国葬」について 長野市の認識を問いました。

このことについては 一国の宰相が銃弾に倒れるという事実(悲劇)には同情を禁じ得ないものの、その葬儀を「国葬」として扱うことについては 開催基準や予算(税金)の支弁・さらには故人そのものへの評価の多様性などに鑑み、「国葬」への是非が問われる事態となっています。

答弁の中で 長野市長ならびに総務部長は「さきの「令和元年東日本台風」の際の現地視察などの迅速対応に感謝し お悔やみ申し上げるところですが、市としての弔意については(以下 総務部長)国や県は、半旗掲揚や黙祷などの弔意を示す行為は求めないとしていることから、市としてもその予定はない。」とのことでありました。

 

次に、今後のコロナ対策について質しました。

本市のコロナ感染の高止まりに伴う医療や保健行政の厳しい状況は ご案内のとおりですが、それらの状況に鑑み 国は「コロナ感染者の「全数把握」の見直し」を進めるとしています。

この見直しによる本市保健行政 さらに医療サービスへの影響はどのようなものになるか質しました。

これに対し 市(保健所長)は「全数把握」の功罪、それも (全数把握に)肯定的な見解ではなく、どちらかといえば「課題が多い」旨の論調で答弁を行ない、耳目を引きました。

曰く「国が行なう全数把握には、国の言う〝保健事務事業の効率化〟というよりも これまで「発生届」により網羅されてきた(軽症の)感染者が、その後の容態によっては医療機関での(再)手続きが必要になり、いわゆる二度手間を余儀なくされることになるなど 現場はかえって混乱するのではないか。」と発言され、医療行政事務の責任者の立場でも この全数把握には課題があることを(公式に)述べられました。

また、2学期以降の小中学校や(児童生徒のいる)家庭や 高齢者や障がい者施設等での感染状況の推移とその対策、また やがて来る冬季に向けたコロナ対策の方針について質したところ、今後の感染拡大にも予断が許されないこと、今年の冬季には インフルエンザとコロナの両方の感染症の流行も予想(懸念)されることから、さらなる注意が求められる旨の答弁がありました。

さらに、医療関係者から 軽症で推移するハズの第7波において、死者数が増加傾向にあることが問題視されていることを伝え、そのこと(死者数増加)に対する見解を求めました。

これに対し 市(保健所所長)は、これだけ多くの感染者が出れば(分母が増えれば)死者数(分子)が増えるのは止むを得ないとしながら 死者の増加は そこに至るまでに病床を占用することにつながることから、引き続き感染者が重症化→死亡に至らないための不断の取り組みが重要である旨の答弁でした。

今回の市(保健所長)の答弁は「コロナ感染者の全量把握」は、国の目論(もくろ)む保健事務作業の効率化・省力化の裏はらに、現場での課題が予想(懸念)されることが窺(うか)がえる内容でした。

かかる厳しい状況について 議会としても手をこまねいているワケにはゆきませんので、(全量把握等の)今後の動向を踏まえ 検証を深めてゆくことを申し上げました。

 

 

 

 

次に、公共施設マネジメントの考え方について質しました。

市民の有志が、さきに市が公表した「中部勤労者青少年ホーム」の体育館存続要望に端を発し、それに止(とど)まらず 長野市全体の体育館の有効活用と それによる市民生活の向上を期する非常に前向きな活動を展開されています。

去る8月25日に、当該の市民団体と市(総務部/第2回目の意見交換会が行なわれました。

そこでは、既存の体育施設をどのように維持してゆくか・そのためにどのような手法(やり方)があるか などについて忌憚のない意見が交わされ、特にその中で、廃止を予定している勤労者青少年ホーム体育館(商工労働課所管)を、社会体育館(スポーツ課所管)に移管したうえで存続することも可能 との「前向き発言」もあったとのことで、今後の展望(意見交換)が大いに期待されるところです。

そのうえで、今(こん)議会初日には 代表監査委員による意見書に、この案件に絡(から)む内容が盛り込まれており イイ意味で注目されました。

そこには「公共施設マネジメントで重要なことは、廃止した建物を取り壊すことではなく 有効に活用して効果を生み出すことである」とされており、これは、市行政を監査する立場からも 現有の公共施設については〝廃止ありき〟ではない有効活用の視点を求めているものであり、そこに大きな一致点を見出すことができます。

しかし、そのためには ときに所管を超えた横断的な取り組みが求められることから、今後も市民を交え、さらに理事者においては所管を超えた 相互の いわゆる「勉強」を継続することが肝要であることを申し述べました。

 

 

 

 

今(こん)議会の市長の所信には「今の市民にも、将来の市民にも偏った負担を強いることのない成果を共々に導き出してゆきたい」旨の発言もあったことから、まさに その価値観で今後の議論に臨むべきと考えるところです。

 

一方、これまで税金を投入した施設などが いわば場当たり的な運用によりマイナスの成果となっている事例もあり、このことについて検証すべきことから発言しました。

2つの事例を挙げて質しました。

スポーツ関連で、南長野総合運動公園のサッカー場について、現在のUスタジアムに加え 今後新たにピッチが整備されるのですが、私の所属する会派は はるかそれ以前のサッカーグランド整備の経過の中で、いわば〝造ったり壊したり〟との 事業の進め方に大きな無駄があったと考察しています。

この状況を踏まえ市(文化スポーツ振興部)の見解を質したところ「当時の社会情勢(AC長野パルセイロの伸長)から世論が高まり Uスタジアムの建設となりましたが、それまでの経過を踏まえ 今後は公共施設マネジメントの意義を踏まえ 適切に事業に臨んでゆきたい。」旨の答弁がありました。

 

 

 

また 福祉分野において、市民からの情報として 本市の外郭団体である社会福祉法人長野市社会事業協会傘下の障がい者授産施設「空風(そらかぜ)」の開設当初に設置したレトルト食品製造機械が、(開設当初から)稼働しないまま いわば〝置きざらし〟になっていることを明らかにし、この状況について市はどのように考えるか質しました。

このことについて 市(保健福祉部)は、どうやら この事実を知らなかったようで、市(保健福祉部長)は「当該の「空風」に問い合わせたところ…」との前置きで、次のように答弁しました。

「当該の施設によると、開設以降は他の事業(作業)が忙しく、この設備(レトルト機械)の使用に手が回らないまま現在に至っているとのことでした。しかしながら、国や県の補助金を受けて設置された施設(設備)が未稼働なのは問題なので、今後は状況をみながら 稼働できるよう指導・助言してゆきたい。」旨の答弁がされました。(このことについては、後刻 西澤副市長も「(事実を聞いて)驚いた。」と述べておられ、反響が広がっているようです)

 

 

 

 

これら事例のとおり、サッカー場については、二転三転した経過を辿って 結局また新たなピッチを造成することになっており、授産施設「空風」については〝設備を設置することが目的〟のようになっており、いずれのケースも、多額の公金を投入しながら そこに真に将来像を見据えた長期展望が無いまま事業を進めた末のマイナス結果と言わざるを得ません。

さらに言えば、特にスポーツ施設について、特定の施設に多額の予算を投入する一方で、市民に身近な施設の廃止を進めるのはバランスを欠いていると言わざるを得ず、市民の理解を得にくい側面もあります。

ただ これらのことについては、議会としても予算決議した責任の一端を担っており、理事者だけではなく議会としても然るべく顧(かえりみ)る必要があると考えます。

 

 

 

このことについて、特に 市社会事業協会の「空風」については、市(保健福祉部長)の答弁「開設以降は他の事業(作業)が忙しく、この設備(レトルト機械)の使用に手が回らないまま現在に至っている」を詰めれば、本来 使用(活用)するつもり(計画)で設置したハズの機械が「手が回らなかった」との理由で置きざらしになっているという状況は まさに〝無計画設置〟の極みであると言わざるを得ないことから、今回の質問を契機に 私の方でも施設に足を運び、改めて現状を調査すると同時に この設備が実際に稼働するよう計らってゆきます。

一連のやり取りを通じて 公金を投入した公共施設や設備について、とりわけ これからの地域社会においては、行政も市民も関係なく あらゆる立場の者が〝垣根〟を超えて知恵を出し合い、より良い方向に向け いわばルートはいくらか違っても最終的に同じ頂(いただき)をめざして登ってゆけるよう 環境整備を進めるべく、今後も検証や考察を深めてゆきたいと思います。

 

次に、市職員の「第2の職場」について質しました。

先ず、退職した職員の「第2の職場」は、どのような経過をもって決められるのか現状を聞きました。

それによると(総務部長答弁)、退職職員は 市の外郭団体等から理事長等の役職に就ける者がいないかとの呼びかけに基づき、個々に面接するなどして雇用調整を行ない 然るべく再就職をするとのことだそうです。

で あるとすれば、第2の職場に向かう者(退職者)は ただ漫然とそこに行くのではなく、何らかの意思(意志)・意欲をもって第2の人生を歩むハズでありましょう。

しかし、実際はそうでも無いことが往々にしてあるようです。

再就職の概要を聞いた後、以下の事例を明らかにしました。

「市民からの情報ですが、市職員のOBが知的障がい者支援団体の理事長に就任したものの、その主体である障がい者さんの工賃の額を知らないまま椅子に座っているのは、あまりに勉強不足ではないかとの指摘を受けました。」

市職員OBは、本来は第2の職場で これまでの多年に亘る勤務実績・経験値を活かし、行った(再就職した)先の組織の資質向上に貢献すべきですが、中には単なる「腰掛け」と捉え、ただ居るだけの存在に甘んじている実態もあるようです。この残念な状況についてどう考えるか伺います。」

これに対し 市(総務部長)は「倉野議員の発言のとおり、本来は 現職のうちに培われた経験や知見を(第2の職場で)活かすべきところですが、情報のように「腰掛け」でいる実態があるとすれば問題なので、今後(退職し)再就職する退職職員に対しては 自覚をもって(第2の職場に)臨むよう伝達(指導)してゆきたい。」旨の答弁がありました。

なお このことについては、改めて総務委員会で議論したいと思います。

 

次に、DX推進について質しました。

過日 庁内の巡回ロボットと清掃ロボットのデモンストレーションがあり見学、そのこと(デモ)自体は評価したところですが、気になったのが ロボットの供給元でした。

巡回ロボは東京都内のベンチャー企業・清掃ロボは全国シェアの大手企業から提供されていたのです。

このことを単純に受け止めると、本市のDX推進は いわば首都圏など県外企業の受け売りで進められるのではないか、と一抹の懸念を感じたところです。

長野市のDX推進にあたっては、事業に臨む際には 先ず最初に市内のIT企業と連携し、市内に遍在するノウハウを集積したうえでDXを推進すべき。

私はこれを「DX推進の地産地消」と造語し、これを確実に進めるべきと強く考えました。

結果として本市DXが推進されても、それが県外の大手によって行なわれたのでは、得られた成果は半分と言わざるを得ないでしょう。

しかしながら、例えば市の事務事業のDX化については 最終的には入札になることから、県外企業の参入は拒むことはできませんが、それ(入札)を前提にしながらも それ(入札)以前に市内のIT企業を育成し、いずれ県外大手に対抗し得るスキル(技術)を高めてゆけば いわば堂々と長野市DX推進に(市内IT企業が)参画できることにもなり、それは 市内IT企業(産業)の底上げにもつながることでしょう。

さらに言えば、長野市のDX推進に向け 市行政が市内IT企業に多様なミッションを求めることは、本市のIT産業全体のスキルアップの要素となり、それは例えば信大の新学部誘致に向けたアピール材料にもなると期待されるでしょう。

今後は、長野市で既に組織されている「長野市ICT産業協議会」等と市が連携と研鑽を重ね、「DX推進の地産地消」を具現化するべく計らってゆきたいと考えています。

このことについて、特命として就任した 松山副市長に考えを聞いたところ「長野市内には有望なIT企業が遍在しており、それら地元企業は 長野市の特性や 長野市ならではの強みを持ちながら企業活動を展開されている。今後も これらのスキルを集積しつつ、現実的には大手と役割分担をしながら(DX推進の地産地消を)進めてゆきたい。」旨の答弁を受けたところです。

 

 

 

一方、DX推進のニュースを耳にした障がい者支援団体の関係者から「効率化・省力化のあおりを受けて、障がい者雇用の機会が失われるのでは…」との憂慮の声が上げられており、このことについても触れました。

市の行政運営においては、DX推進により将来に向けた事業の効率化を進める一方で 自治体運営の中で障がい者などの福祉就労をおろそかにすることなく雇用の機会を維持する、いわば「二刀流」を果たさなければならないと思います。

そこで、現下のDX推進に併せて 障がい者雇用を維持・推進すべきことについて見解を求めました。

これに対し 市(総務部長)は「既に本市では 障がい者雇用を実践しており、今後 DX推進に伴う効率化によって(障がい者雇用が)疎(おろそ)かになることは無い。逆に DXの技術を活かして業務内容の分析と適正化を進め、障がい者の方々が「できる仕事」を検出して さらなる障がい者への役務の提供に努めてゆきたい。」旨の答弁がありました。

これらの件については、私の立場でも適切に仲立ちをしてゆくことを述べ、今後の(市の)協力と連携を乞うたところです。

 

 

 

 

最後に「市内の公園内の犬の散歩解放の見込み」について聞きました。

この件は、市内 複数の愛犬家から要望を受け質問したものです。

長野市は、他の自治体に比して 犬の散歩を禁止している公園がほとんどです(許可は7公園)。

これは何より「飼い主マナー」に他ならないところがあり、その考え方が 他の自治体より厳しいということでありましょう。

愛犬家とすれば 市内に遍在する公園でワンちゃんと共に時間を過ごしたいところですが、主たる課題は「犬のウンチ問題=飼い主マナー」です。

本来 飼い主は、犬の散歩の際には「マナー袋」を持ち歩き、連れ歩く犬が糞(ふん)を排出した際には 直ちにマナー袋に回収し、自宅に持ち帰ってゴミとして処理すべきところです。

ところが、中には そんなこと(マナー実践)にはお構いナシで、自分の犬が排泄したにも関わらず その場にそれ(ウンチ)を放置したまま立ち去ってしまう者もおり、これが「公園に(犬の)立ち入り禁止」の〝足かせ〟となっていました。

一方では 近年 かかる飼い主マナーも徐々に向上し、今までのような〝放置〟が減ってきたことから市民意識も変化し、令和3年度のまちづくりアンケート結果では「公園内の犬の散歩に反対」との回答は16%と少数派となったことから、この際は 今の(公園内の犬の立ち入りを規制する)条例を見直し、原則 犬の散歩を可能とすべきではないか というものです。

このことについて 市(都市整備部)の今後の見通しについて尋ねたところ、どうやら〝軟化〟の方向に動いているようでありました。

私は残余の時間なく詰めることが叶いませんでしたが、後に他の議員に関連質問を乞うたところ それへの答弁で、とりあえずは 来年度から「南長野運動公園」の敷地内への犬の連れ込みを許可することになるようです。

但し、それは「飼い主マナー」が遵守されることが前提となります。

公園の開放が進んだからといって、再び野放図に〝糞害〟を起こすようなことになれば あまねく市民の理解を得ることは難しくなることから、愛犬家におかれては あくまで飼い主マナーの向上を実践し、誰もが気持ちよく公園を利用できる環境づくりの一助を成してほしいと強く願うところです(これは「公園に限らず」ですが)。

 

冒頭に述べたとおり、今回の個人質問は「問題提起」の場としたことから、一連のやり取りを通じて炙(あぶ)り出された問題・課題をシッカリとメモリーし、後日開かれる委員会や 今後の活動の中で検証・対応を行なってゆく所存です。

 


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