この度 長野市議会の有志の声かけにより、数名の議員をもって「長野市議会 地域福祉に関する勉強会」を立ち上げることとなりました。
その背景には、議会(議員)の目から見ても「課題」が多岐に亘りあまた散見される(長野市の)地域福祉の現状ならびに将来像があるのです。
既にご案内のとおり、高齢化・人口減少化が伸張する中「地域福祉」の役割は益々重要なものになっています。
独り暮らし世帯が増加するなどする一方で、地域福祉における市民ニーズは増加・多様化傾向にあり、地域福祉の充実により市民の暮らしを支援してゆくことが大きな社会的テーマとなっています。
長野市においては「地域福祉を取り巻く環境の変化や新たな福祉課題に対応するため、行 政と住民、関係機関などが連携して解決につなげられる地域社会の実現を目指す」として『長野市地域福祉計画』を策定、これまで第三次計画に取り組み、現在『第四次長野市地域福祉計画』を策定中です。
そのような状況下において、私たち長野市議会の有志が この度「勉強会」を設立し、議会(議員)の立場で地域福祉における諸課題に向き合うことといたしました。
長野市における「地域福祉」については、前掲の『長野市地域福祉計画』をはじめ、その活動要員が住民自治協議会の傘下(地区社協等)に置かれていることなどから「都市内分権」とも密接な連携が求められています。
一方、地域福祉の重要性が叫ばれる中にも関わらず、その対応の多くは「地域福祉ワーカー(生活支援コーディネーター)」の手に委ねられることになっており、地区によっては特定の方々に過度な負担や責任を強いることにもなっているのです。
地域福祉の重要性が増すからこそ 市と市民が適切に連携するべきではないか、市民が主役の地域福祉向上の一方、専門性が要される分野においては 市(専門職)が積極的に支援し、特定の方々に過度な負担をかけないように「市と市民の役割分担」を果たしてゆくべきではないか等、さまざまな面で検証すべき内容(課題)があることが再認識されました。
そこで この勉強会においては、長野市の福祉の現状を踏まえ、地域福祉全般に亘る内容について改めて調査・検証し、併せて福祉現場の方々の「声」を聴取するなどしたうえで、市に対して適時適切な提言を行なってまいりたいと存じております。
実は 私の下(もと)には、地区社会福祉協議会などで地域福祉に従事する方々から いわば悲鳴に近い現場の課題や悩みの声が寄せられており、それら〝現場の声〟を抜きにして『福祉計画』をつくったところで、それは「絵に描いた餅」となるのではないかとの懸念が拭い切れないとの思いがあります。
それらを踏まえつつ、この勉強会を通じて ひとつひとつの課題と向き合い、適切に意見・提言を行なうことで 真に市民の方々の為(ため)になるよう「長野市福祉の真の向上」に寄与してゆきたいと思うところです。
実質的な第1回勉強会は、来る7/29「第三次長野市地域福祉計画の中間評価」について検証してまいります。