長野市役所の交流スペースで、長野市保健所の〝保護猫〟ちゃんたちの写真展が28日まで開催されました。
私も忙殺される中 見逃していましたが、最終日のこの日に観覧させていただきました。
長野市保健所に保護された猫ちゃんたちの展示を通じて、市民のみなさんに 動物愛護の大切さへの理解を深めてもらおうという好企画でありました。
市役所に足を運んだ方々が、愛嬌のある猫ちゃんの写真に目を細めては見入っておられました。
長野市においては、保護した犬猫の「殺処分ゼロ」をめざし 粘り強い保護活動や譲渡会の開催を通じて、現在 市保健所に預かった全ての猫ちゃんたちを、いずこかの市民の方に引き取っていただいております。
そこには、保健所のスタッフや 保護団体の方々、またボランティアの方々が 猫ちゃんたちに寄せる愛情の深さがありました。
譲渡された猫ちゃんの写真には 飼い主さんらのレポートが添えられており、そこにも 猫ちゃんらに寄せられる愛情の高(たけ)が見て取れます。
ここに展示された猫ちゃんたちは、多少の順番はありながら その生命を失なわれること無く「第二の生活」を無事に送るに至っています。
このコたちは、その全員が どこかのお宅で可愛がられているのです。
何かと厳しい社会情勢の中、市行政においても あまりイイ話しが聞かれることは少ないところですが、かかる〝殺処分ゼロ〟の実績は、長野市の事業の中で内外から高い評価を受けていることを申し添えるところです。
ところで…これから触れる話題は 画像も無く〝殺風景〟なネタであることから、この写真展にあやかって〝猫ちゃん画像〟を挿入させていただきます。
開会中の 令和3年3月長野市議会に際し、この議会でも本会議において質問の機会を与えられたことから、現在 その質問原稿の取りまとめを行なっています。
私は無所属のため 発言時間が限られており(今回は10分間)そういう点では発言項目も限定的を余儀なくされています。
今回は、複数の方々からお問合せや要望をいただいている点に絞って発言することといたしました。
その概要は下記のとおりです。
・新型コロナウィルス感染症対策での「ワクチン」の 主に高齢者への接種について
・コロナ禍による地方移住傾向の伸長に伴う「まちづくり」について
・長野市の「桃」に特化した「スマート農業推進事業」について
・公共施設マネジメントの中で、市民ニーズの多い公民館は廃止すべきでないことについて
質問原稿を起稿するうち「まちづくり」の分野で「住民自治協議会」について思いをいたすこととなりました。
質問内容の詳細については後日に譲ることといたしますが、私の心に去来したのが、市民生活に定着したように思われている 現下の住民自治協議会の実態が、いわゆる〝理想の形〟と乖離(かいり)してしまっているのではないか という点であります。
今年は、長野市に住民自治協議会が発足して10年の節目を迎えます。
遡(さかのぼ)ること10年前、当時在任中の 鷲澤正一市長が「住民自治協議会」の構想を提案されました。
その「地域のことは そこに住む住民自らが行なう」との提案は、非常に斬新であると同時に 内外に賛否を呼ぶこととなりました。
もとより合理主義と評された鷲澤市長、そのうえ やや口下手とも言える紋切り型の言い回しに終始する その提案に対しては「市民を市役所の下請けに使うつもりか!」との反対意見が噴出したところですが、その「真意」は別のところにあることを、初当選間も無い私は感じ取る機会がありました。
いつの頃かは忘れましたが、何かの会合で 鷲澤市長(当時)と懇談した際に「オレは、市民の方々に〝夢〟を語ってもらいたいんだ。」と 珍しく熱い口調で述べておられたのです。
「今(当時)の行政(地方政治)は、何でもお役所任せで 市民がそこ(自治)に口(くち)を出すことは殆(ほとん)ど無い。オレは、これじゃあ自治体運営は保(も)たなくなるんじゃないかと思う。」
「だからオレは、もっと市民自身に行政運営に参画してもらい、口も出すが汗も流すといった「協働」の形を作りあげてゆきたい。そのために 各地区に住民自治協議会を設置して、一定程度の財源をお渡しして 自由度のある中で「住民主体の地域づくり」を行なってもらいたいんだ。」と語っておられた姿が、今も脳裏に残っているのです。
あれから10年。鷲澤市長(当時)が期待を込めて設置した住民自治協議会は、果たしてどのように成長を遂げたでしょうか。
残念ながら実際には、氏が期待したような成長を遂げ 住民主体の地域自治が伸長したとは言い難いと言わざるを得ません。
必須事務の履行に追われ 担い手不足が慢性化している状況の中では、とても〝将来の夢〟を語る余裕など無い というのが実際のところではないか。
私は、かかる「住民自治協議会の発足当初に期待されたこと」を顧みたうえで、何らかの形で〝将来の夢〟を共に語れる環境をつくってゆきたいと期するものの一人です。
コロナ禍を経たうえでの地方自治体、今が〝底〟であることを踏まえ そこからさまざまな形で知見を集めて、将来に優位な取り組みができるよう、住民自治協議会をリメイクしてゆきたい…そんな意欲をもって、今後に臨んでゆきたいと思うところです。
・・・。
話しを「猫展」に戻しますが、市保健所は 猫ちゃんの「室内飼い」を奨励しています。
犬でなく猫を飼う人の多くに「猫は散歩が不要で、外に出しても構わないから(飼育が)楽でイイ。」との言い分を聞くことがありますが、これは大きな間違いです。
猫ちゃんを外に出すことは、猫ちゃんをさまざまな危険に晒(さら)すことに他なりません。
私も市内を移動中に、少なからず猫ちゃんが悲しい被害に遭っている姿を散見するに至っており、そのときの飼い主さんの悲しみには同情を禁じ得ないところです。
猫ちゃんは、室内で飼いましょう。
これは 関係者からの切なるお願いであります。