資産1000億を目指すブログ

2065年までに1000億目標。株式投資についてつらつらと。誤字脱字錯誤に計算間違い多数。補正・修正は読み手側でして。

エイジスってどうよ?

2010-10-08 11:18:19 | 投資日記


エイジスってどうよ?バリュー投資家ならば恐らく耳にした事がある企業でしょう。エイジスは棚卸専門のアウトソーシング業者。私はここの株を持っている。

事業内容に関してはとりあえずこの記事に目を通してみてください。


■短期的な売上減は限定的
顧客が内製化出来るのでそのうち衰退すると言う話を聞く。事実、この不況下においては余剰人員を棚卸作業に充てて委託費用を節約する所もあった。しかしながら、長期的にこのような事が起きるわけではない。景気回復やリストラによる余剰人員の削減が行われた場合、再度、アウトソースが日の目を見る事になる。どの程度効率的なのかは分からないが、まぁ、業者に頼む程度の効率化は望めると言う事ではないかと思う。

足元を見れば売上は数%程度下落してきているが、実際に営業利益に響く減少幅はその1.5倍から2倍程度であると思われる。仮に-5%程度の売り上げ減であれば約1割の営業利益減となる。利益構造が原価8割であり、この原価は労働者の人件費でありいかようにも調整できる事が比較的堅い利益構造のもととなっている。このビジネスは、まだそう簡単に廃れる事は無いだろうと思う。

■長期的にはRFIDと言う脅威がある
しかしながら長期で見ると話は変わる。RFID(電子タグ)が普及するにつれ、彼らのビジネスは無くなる可能性が高い。RFIDは既にウォルマートやアサヒビール等で使われている。もっとも、単品管理ではなくパレット管理とかボンベ管理とか使いまわせるものに、ではあるが。。単品管理にRFIDが使われるには統一された規格が必要である。さらに、取付単価を大幅に減らす必要がある。まだそこまで到底追いついていないが、いずれは追いつくことになるだろう。プライバシーの問題だって、RFIDの性能が上がれば解決は可能だろう。例えばレジ先で読み取りのオンオフをさせれば、購入後に誰も読めなくしてしまえる。まぁ、エイジスにとってRFIDは正直、破壊的技術としか言いようがない。仮にRFIDの性能が向上し、読取端末から1m以内の製品を読み込めるようになれば、棚卸は数分で済む事となる。単品につけるRFIDの価格が10銭を切ってくればバーコードと大して変わらなくなる。

■RFIDが脅威となる時
エイジスのコストは一人当たり人件費が大体1時間で2000円、これに管理費を加えて多くて3000円弱位だろう。この人員が確認できる製品の数は1秒当たり3-5個程度ではないかと思われる。そうすると、1品当たりの確認費用は16銭~27銭程度となる。一方、RFIDの単価は2005年時点で月商1億円以上で5円だそうだ。5年前とは言え、非常に高い。しかし、原材料は極小の為費用はほぼゼロ。さらに製造工程の効率化によりローコスト、大量生産化が進めばおそらく1円は容易に切ってくるだろうと思う。後は行政指導なり業界指導なりで導入の骨子が出来たら、思いのほか、早く浸透するかもしれない。そしたらエイジスはアウトでしょうね。

■過去は過去、未来は未来
一見堅調に見えるビジネスでも消える事はある。例えばイオンファンタジー。この会社は過去10年来、かなり高い利益水準を安定的に稼いでいたが、ここに来て急ブレーキがかかっている。既存店売上が二桁で減少する災害に見舞われている。過去にいくら良いビジネスだからと言って、人々のニーズが変化したら、状況は一転する、そんな教訓が彼の企業から得られる。大事な事は、そういう状態になった時、すぐにその環境に適応できるかと言う事であろう。特に、コストをかけずに撤退できるかどうかは大事なポイントだと思う。