要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

自己成長的でなければならない。

2009-10-27 06:55:13 | 投資日記
いわゆる成長株と言うのは成長率が高いんだけど、何に起因して成長率が高いのか見極めなければならない。

ビジネスに必要な4つの要素はヒト・モノ・カネ・仕組みだ。そして仕組み以外の全てが金に起因する。

ビジネスを成長させるにあたって金は不可欠だ。投資CFなくして企業は存続すらできない(減価償却費も補えない会社は償却期間内に消滅する)。

そして投資家として大事なのはその金の根源が何なのか、と言う所。それは大きく3つに分けられる。その3つとは増資、借入、自己資本。

増資、借入は他人資本。他人から金を借りて投資すればその分事業は拡大する。しかしながらあくまでも他人資本。増資は株券を希薄化させるし他人資本はリスクは高い。投資家の視点から見たベストな成長とは即ち、自己資本の拡大による事業拡大に他ならない。そして自己資本の拡大は収益によって生み出される。

と言う事で資本が自己増殖的(高収益)である企業に対して投資を行うべきだと考える。「自己増殖する価値の運動体」が資本の本質であり投資家の糧である。

スピノザ的散文

2009-10-25 09:49:25 | 投資日記


   スピノザの世界って結構好みだったりします。

会社は仕組みだ。
企業は経済の重要パーツだ。
人類の最大満足が経済の存在意義だ。
経済が我々を幸福にする。


人は食べ物を欲する。不満足だ。
ならば食品を満足行くまで作り出そう。

人は着るものを欲する。不満足だ。
ならば服を満足するまで作り出そう。

人は家を欲する。不満足だ。
ならば家を満足するまで作り出そう。



現代技術で生産できるものは限られている。
リソースは常に不足しているのだ。
だから効率的なリソースの配分が必要となる。


人々のニーズは必要数量と単価に反映される。
製造者は製造数量とコストを産出する。
利益が出るのならば製造する。

そしてニーズは間もなく充足される。





価格は流動的な指標だ。指標により経済は滞りなく運営される。
数%レベルの利益率の違い。市場は数%レベルまで「効率化」される。


1資本に対して5%の利益が出る会社。例えば歯ブラシ製造会社。
1資本に対して20%の利益が出る会社。例えばWindowsOS

全ての利益を再投資したとしよう。
市場ニーズに限りが無いとしよう。

20年、それが続いたとしよう。

5%の場合、2.6倍まで生産力は成長する。
20%の場合、40倍まで生産力は成長する。

人々の利益が20年で3倍になったとする。
歯ブラシは3本も持つようになるだろうか?
Windows OSの需要は40倍にもなるだろうか?



全てはニーズによって支配される。もう満足していると考えられれば市場規模は増えない。

製造業者はギリギリまで製造する。量、そして価格の面で競争させられる。行き過ぎた市場は破滅行為に出る。ニーズに見合わない過剰な設備。過剰な人員。そして過剰な在庫。


製造業界は捌ききれない在庫を抱える。どこも叩き売りで在庫を捨てる。利益率は必然と落ちる。追い打ちをかけるように過剰な設備と人員がコストを生み出す。


かくして生産者は赤字を垂れ流し淘汰されていく。事業規模縮小、倒産、合併併合…。充分にリソースが整理された時、市場は正常化する。


大企業が潰れて解体され始めた時期が一番の転機だ。
その分の余剰設備が破棄される。

その市場が全部悪くなると思われガチだがそれは間違えだ。
その市場の存在がその裏づけになる。


需要がゼロになる事は無い。銀行はなくならないし歯ブラシもなくならないし、車もなくならない。ただ、需給が不適正なのだ。調整の為に需要側が整理される。


一番投資家として恐ろしい事はダラダラと低効率で運営され続ける業界だ。電力業界なんて最悪だ。ただ、市場はこれすらも排除する。低効率企業は資本に対する利益率が低い。


株式市場では人々が値をつける。期待利率で取引される。利益率が低い企業は値引かれ取引をされる。いわゆるPBR1倍割れだ。こう言う銘柄は早々にスクラップ&ビルドされていく。経済は仕組みだ。


蟻は蟻塚を造成する。綿密な構成など知りもせずに。
人は経済を構成する。綿密な構成など知りもせずに。
自生的経済構造。


誰が計画するでもなく、作成するでもなく、
ただそこに我々が構成してきた経済。


設計者不在。

誰の為の経済か?
神、あるいは自然、あるいは…?

ファンダメンタルでスマートに投資する方法(2)

2009-10-25 09:05:18 | 投資日記
投資を効率的に行う為に、ある手法を取り入れている。
それは、財務諸表の視覚化とシナリオ分析。


財務諸表は素のまま読むと非常に時間がかかるし見落としが多い。さらに時系列で斜め読みなんて到底出来るものではない。しかしながら、ファンダメンタル投資のベースは長期投資にある。とすると、どうしても数年間の財務を見た上で、投資の判断をしなければならない。

そこで活躍してるのがMSNマネーの情報とエクセルによるグラフ化。

MSNマネーには企業の5年間分の財務諸表が全銘柄検索できるようになってて、なおかつダウンロードが可能。なので非常に重宝している。次に、財務諸表を抽出して、エクセルにコピペし、計算式を組み、数十の指標の時系列を抽出しグラフ化させる。すると数十のグラフが更新され、企業の内情を映し出してくれる。

内容としては、PL、B/SやCFのフロー分析、資本や売上の成長率、資本蓄積速度とその使い道、借入金依存度、配当性向、はたまた撤退後残存資本の推移等。それらを関連性の強い指標毎に並べて見比べながら、過去5年間企業は何をしてきたのか、そしてどうなったのかを個々の指標を結びつけながら俯瞰していく。これにより玉石混淆な銘柄群からより手間のかかる作業を持って玉を探し出す事が出来る。



次にするべきはシナリオ分析。現時点の企業財務に一定の条件を加えて走らせて結果をみてみる、と言うもの。どんな条件かと言えば、5年後の収益、配当性向、自社株買い性向、借入金推移、それと株価推移(PERベース)が該当する。

結局、企業のリターンは収益性とそれに対する株価の反応(PER)、そして利益分配、他人資本の増減とその使用用途に依存している。その他には、ない。

非常に単純ながら、単純なリターンの算出から一歩抜け出し、売上、資本、利益成長や配当の再投資の有無、いわゆるバリュー投資とグロース投資の統合なんかもできる。(現に投資のリターンは常にバリューとグロースの混合リターンだ。金に貴賤がないように株にも厳密にバリューもグロースもない)。

で、そんな分析を数パターンに分けて松竹梅でそれぞれリターンを算出して、投資するべきかいなかを今一度考えてみる。上の画像はシナリオ分析に使ってるエクセルシートの一部。クモの巣みたいになってるけど、やってる事はシンプル。作った私がセンスないだけ。。

まぁ、細かい話はまた今度。

株主はいらない。

2009-10-24 08:13:59 | 投資日記
私が学生時代の時の事。
ある大手食品メーカに勤めるD先輩がこんな事を言っていた。

「ウチの経営者は凄く従業員思いなんだよな。『どこのウマの骨とも分からん株主なんぞに利益をやるよりは従業員の福利と給与を豊かにする』って言ってるんだよ。そう言う意味ではいい会社なんだよなぁ」 と。

正直、これを聞いた時は空いた口が塞がらなかった。会社の所有者である株主を卑下し、あまつさえ労働者にやさしい馴れ合い風土を作りましょうとは、何様だ!?と。

でも、社会人になって分った。
確かに株主なんて要らないって。

経営者や従業員からすれば疫病神なんですよね。株主なんて別に何もしてくれるわけでも無いし、毎年口を開けて配当を待ってるだけ。業績が良かろうが悪かろうがケツを叩いて利益を出せと罵るばかり。そう考えると良く経営者は配当や利益還元を株主に対してするよなぁ。

経営者だってそうだよな。配当したらせっかく稼いだ金が湯水の如く消散してしまう。それよりも内部留保させて更なる経営に役立てた方が良いに決まってる。何と言っても効用が見える。それに従業員の給料を上げてやった方が良いに決まっている。良く働いてくれた彼等に労いをかけてやるのは経営者として当然の慈悲だと。

そんな風に考えると何となく経営者の心情も理解できるのかなぁと感じたのでした。

簿記とアリ塚

2009-10-22 23:59:34 | 投資日記
簿記の試験受けます。とりあえず2級に挑戦。と言う事で毎日せこせこ仕訳したり表を埋めたりしてます。

伝票から企業と言う存在が浮かび上がっていくのはある種のアートですね。一つ一つの仕分け作業がどんどん大きく全体をつかんで行き、最終的に作品として財務諸表が仕上がる。そしてその指標をみて経営者や投資家は企業のあるべき方向に進むべく、判断を下す。

その点で財務諸表は体で言う所の神経の役割をしている。感覚器がないと生物は生きていけない。それとおなじで企業も生きていけない。気が付いたら金がなかった、資本金が底をついてた、そんな事してたらすぐに組織は潰れてしまう。

そんな大事な神経を一から組み立てていくこの作業は非常に興味深い。傍から見て企業が儲かっているのか損しているのかは分からない。伝票一つ取って見ても、分からない。でもその伝票を何百何千何万何十万と結合させていく事によってその企業の外観がつかめてくる。真理に近づく感じがぞくぞくして堪らない。

ただし、財務と言ってもあくまで神経的な役割だったり、フォルムだけを映し出す存在なので、中身までは分からない。それは又別の話。企業文化とか社風とかそう言うのは全然諸表には出てこない。

財務諸表を包括的にエンジョイする為に簿記は必要だ。でもその先に諸表を抜け出して見えるものもあるだろうと思う。

いやぁ面白い。

ま、ともかく簿記2級にさっさと受かろうね。
コメント (2)

株式投資のリターンにおける配当の比率。

2009-10-22 23:50:53 | 投資日記
株式投資のリターンって大体5%程度なんだけど、そのうちの半分が配当によるリターンなんだよね。そこんところ忘れちゃいけないね。株価に起因するリターンなんて半分しかない。

たかが5%の配当率でもチリも積もれば山となる。って5%の配当率が当たり前のように聞こえるこの状況は、まぁ、なんて言うかバブリーな感じですね。

結局のところ、投資するのであれば…

2009-10-21 23:32:30 | 投資日記


投資したいのは規制が無い水道事業とか電力事業。

それ以外は基本的に投資はしない。それ以外は全部投機。今行っている投資も投機。投機、即ち安い所で買い高い所で売る事。そしてホールド中、ちゃんと価値を保存をしてくれる媒体が銘柄と言うものであり、1企業の利権の総体であり、企業は価値の媒体であると言える。

どうしょうもない普通の銘柄に惚れて一生投資するなんて御免。ファンダメンタル重視の投資家は往々にしてそれを行うけど、あれで本当にいいのだろうか。中小企業をバイアンドホールドしても一生中小企業のままでいる方が確率は高いし、かと言って割安でもない。なのに何故。。

そんな風に最近思う。

市場と資本と利益の関係。

2009-10-21 23:28:22 | 投資日記
市場の縮小にともなう資本のリサイズ。その調整弁が利益&損失でありバロメータが利益率である。市場が急激に縮小した時に柔軟に、損失を出さずに事業資本のサイズを調整できる企業は強い。

ファンダメンタルでスマートに投資する方法。

2009-10-20 00:27:03 | 投資日記
投資をするにあたって年率20%利益を目標にする人は多いと思われる。しかし成長率の根拠を示す人は少ない。

ファンダメンタル的に基準を新たに設けてみたら面白いんじゃないだろうか。投資額に大して年率20%のリターンが出ればいいのだから、下記の様な式が出来る。

将来一株利益/投資額>20%

ようするに、こう言う事です。投資額に対して20%の還元率を誇る投資先に投資すればいい。

一番単純かつ明瞭な基準はPER5倍+配当性向100%の企業でしょうか。永遠にこの企業の株価が低水準に留まっていれば、ただその企業の株を買い、配当を再投資していくだけで年率20%成長が企業利益を食いつくすまで永遠に持続します。んー、素晴らしい。

ただ、これは決してPER5倍の銘柄を買えばいいと言っているわけではないのです。PER5倍は表面的な益回りは20%です。でも結局それを還元してくれる企業はわずかです。現実として企業はその金で投資をしたり退蔵したり借入金の返済に充てたりします。そんな企業だからPER5倍なんてレベルに株価が落ちると言うわけなんですが。。

ただ、今は非常にいい時期で様々な企業がPER5倍ないし10倍程度で安売りされてます。試しにPER5倍でスクリーニングをかけたら86銘柄、PER6倍で146銘柄がひっかかりました。これだけあれば適当に選んで投資してもも結構良いリターンを出してくれると思います。

またPER10倍以下の銘柄でも非常に魅力的な企業がたくさんあります。この不景気で利益が沈んでしまっている企業は確かにPER的には魅力はないですが、数年たって景気が回復して来た時に目覚ましいPERの改善をします。そう言う企業を買うのもいいんじゃないでしょうか?


資本に貴賤はある。

2009-10-18 09:50:08 | 投資日記
お金に貴賤は無いとマルクスは言ったそうですが、実際問題市場にある金には優劣があります。リスクに見合ったリターンを享受する資本があれば、明らかに優劣が分かれている資本もあります。

高収益&安定企業はこのリターン率が20%を超えている所があります。そしてその利益に見合うだけの価格で利益は取引されます。そして必然的に高PBRとなります。5倍くらいなら当たり前に存在します。

逆にかわいそうな資本もあります。いわゆる低収益&不安定企業が良い例でしょう。こういう会社は得てして安値で売られています。勿論PBRは低いです。0.5倍以下なんてのもざらです。

同じ100万の資本金なのに片や市場価値は500万、他方は50万となる。経済は本当に効率的なのでしょうかね?

資本の流動化がもっと進んでいたらこう言う事は起こらないと思うです。特に100万の資本が50万の値付けられる事なんてね。本当に流動的だったら、株券持って会社まで行って資本金と交換してくれと言えば換えられて、1日で50万の利益が生まれて市場からはそう言うフリーランチはすぐになくなっちゃうわけですから。でも現実は違う。

うーん、感慨深いですな。