私は資産のほぼ全てを株式に投資している。と言うのも、分散投資の強みと言うのを良く理解していないからだと思う。
色々なアセットへの分散投資のメリットはそれ由来の価格変動を最小化する事が出来る所だと思うが、その“変動を最小化する行為”にどんな意義があるのだろうか。思い付く限りで3つある。①急な出費が必要な時に十分な資金を維持できない可能性がある。②価格下落が心理的に耐えられない、③見込が外れた時の緩衝材としての役割。
①は自分の自己とか健康上の問題とか親族の不慮の事故系かそんな所だろう。医療系は健康保険に入っているので問題ない。医療費が高額になっても高額医療制度があるので最大出費は月八万程度で済む。親族に関しても同様。だから問題無し。ただ、高額医療制度は後払いの為、最初に自腹で費用を負担する必要がある。それでも短期的な資金需要でありいざとなれば知合いやサラ金から借りれば問題無し(全体の1%から2%程度の金利負担に耐えられる流動性があれば大丈夫だと思う)。
②に関しては市場価格による心理変化が余りない性格をしているので問題無し。半額になろうが2倍になろうが気分はあまり変わらない。冷静さも失わない。
③が一番私にとってクリティカルかもしれない。見込が外れる事は往々にしてある。その発生確率は十分に高い。しかしながら、個別銘柄レベルでの話であれば十分に分散させれば問題無し。株式市場そのものが見込違いの場合もある。その場合は座して死を待とう。
何で株式投資オンリーなのかと言えば、純粋に高いリターンが見込まれるから。債券が同程度のリターンを保証してくれるのであれば何なく乗り換える。リートでも何でもそう。逆に言えば、株価も得られるリターンが低いのであれば躊躇せず売った方が良いかもしれない。例えば手持ち株がPER100倍で還元政策を自社株買いのみで行っている場合等は速攻で売却する(還元利率が1%では持っていたくない)。後、リターンが似通っている場合は、ある程度分散させる事もありかと思う。
アセットアロケーションを動的に変更する際にある種の方程式みたいなものを作って持っておくと良いかもしれない。
追記:非労働者の資本階級の人が生活費を工面する上で安定的な利益を得る事は重要でしたね。この点を考えれば分散投資も結構意味が出てくるのかもしれませんね。労働者は体を資本にしているのであんまり関係ありませんが…。