ふわふわ気分で

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「象」超おもしろかった~

2010-04-01 | 演劇

「象」
作:別役実
演出:深津篤史
美術:池田ともゆき
出演:稲垣吾郎、大杉蓮、神野三鈴、羽場裕一、奥菜恵ほか
新国立劇場小劇場 3月30日マチネ観劇


原爆の被爆者である男(大杉)は、背中のケロイドを見世物にしていたが、今は入院中。
彼の甥(稲垣)が見舞にやってくるが・・・

別役実さんの作品も、深津篤史さんの演出も、
舞台の稲垣吾郎さんも、大杉蓮さんも初めて。
とっても刺激的で、脳みそマッサージ系でおもしろかった。

劇場も吾郎ちゃんファンとおぼしき人多数。
いつもの新国立は地味だけど、この日は華やいでる感じ。

それにしても、大杉さんがあんなにお上手だとは・・・びっくりでした。
千秋楽前だというのに、声もハリがあって元気だし。
あ、演技は屈折した病人そのものでした。
長いセリフに引き込まれました。
「拍手を!」ってとこ、ぞくぞくして鳥肌立ちました。
いやぁ~おもしろかった~

内容は暗くてシリアス系。
その分明るくしようという試み、なのかどうかは知らないけど、
舞台上一面に、カラフルな衣類が幾重にも敷き詰めてありました。(古着らしいけど)
でもこれ、広島の原爆直後の惨状をイメージしてるのかもしれませんね。

衣類の山の中から出演者が出てきたり、
その辺のダウンを身にまとったり、いろいろおもしろかった。

始める前から舞台上に衣類がおいてあったから、
前まで行って見てたら、係のおねえさん、また出現。
今回は黙~ってだったけど・・・
すみません、警戒してくださって・・・
いくらなんでも、お洋服は持ち帰ったりしませんよ。はい。

深津さんの演出って初めて観たけど、ステキでした。
鵜山仁さんに近いかも。

奥さん役の神野さんが情感豊かで、とってもお上手。
おにぎりや漬物をパリパリ言わせて食べながら、ちゃーんとお芝居。
食べながら演技する方って、尊敬しますね。
よく喉につまらないものだ。

舞台の吾郎ちゃんはテレビと違って、どんな変化するのかと興味津津だったけど、
テレビと同じヘアスタイル、同じ雰囲気、同じ台詞回しで、
いつもの吾郎ちゃんのまんまでした。
ちょっと肩すかし、なんか残念。

パンフレットによると、『象』の初演は1962年新劇団自由舞台だそうです。
50年位前の戯曲なのに、全然古びてないのにびっくり。
病人が妻におにぎりの正しい食べ方を教えるシーンがあるけど、
おにぎりって食べ物も、ちっとも古くなってないし、
コンビニで日常的に買える食べ物。

時代が進んでも、基本的なものは変わってないのかな。
ふうん。

演出家の「深津篤史に聞く『象』のつくりかた」のページでは、
深津さんへのインタビュー。
なんだか、難しくってよくわかりませんでした。
はぁ~

『象』オススメしたいけど、終わっちゃいました。
ごめんね。

別役さんの戯曲はおもしろいということを発見したので、
また公演があったら観ることに決定しました。
うふ・・・