最近、写真のようにつとに、肥育牛をカラスが突いて穴を開ける。
直径が7~8cmでその深さも同程度である。
カラスの害を受けるのは、仕上げ期末期の牛であり、治療には1ヵ月以上を要することと、治療するには、消毒薬や抗生剤を使用することになる。
もたもたしていれば、増体どころか肥育状態が肉落ち、サシ落ちのマイナスになることも考えられる。
そこで、この様な被害を受けた場合は、早々に出荷することにしている。
気温が上がってくると傷口が化膿したり、ウジが湧くケースもある。
若干の治療をしても、傷口周囲に炎症が広がる。
以前、ロースにアタリの烙印が付けられたことがあり、何故ロースが、と疑ったが、カラスの害のためであった。
カラスの牛への悪さは、ロースの上辺りが殆どであり、カラスも旨い場所を心得ているのかと思うほどである。
考えてみれば、毎年5~7月頃にカラスの害が多い。
聞くところによると、この期間はカラスが子育てをする時期だそうである。
夕方と早朝の悪さであるが、一気にこの大きさの穴を開けるなどは、子育てが絡んでいるだけに、想像以上の被害を与えているのである。
そこで、カラス対策であるが、有りとあらゆる対策を講じたが、カラスの賢さに往生しっぱなしである。
こうなれば畜舎全体をネットで覆う意外にその方法が見つからずに苦慮している。
15棟もあるために、その対策も容易ではない。