「こんな股関節で、普通に歩いたり散歩したりしているというだけでも、驚くべきです。腰から下の骨は殆どまともに働いていなくて、筋肉だけでかろうじて下半身を支えている状態ですから」
・・・これは、大学の診断結果の報告を聞いた後(電話で報告を受けたそうです)、地元のK先生が私におっしゃった言葉です。
股関節形成不全というのは、ここなどにも説明がある通り、股関節の凹みが浅いため、大腿骨の先端である骨頭(つまり凸側)が股関節の凹みにしっかりはまらなくなるため、股関節は常に亜脱臼の状態になってしまい、骨どうしがぶつかって全体のバランスが崩れる・・・ということですが、恵の場合、凸が凹にしっかりはまっていないどころか、全くはまっておらず、大きくずれているのです。レントゲンのとき、健康な小型犬の画像と比較して説明してもらったので、それは明らかでした。
これからは、加齢とともに筋力が弱っていくので、ますます歩行が困難になるのでしょうね・・・。
それにしても、呼吸器にも問題があるといわれたのは、驚きました。桃太郎くんや大吉くんも、興奮すると息苦しくなって咳がひどいとのことですが、恵も、ある程度咳は出るものの、普段遊んでいる程度では、息苦しくすることはないのです。咳も、K病院以前にかかっていた病院の先生は、あくまで心臓から来るものだと決め付けていましたしね・・そうではなくて、やはり心臓と呼吸器の両方に起因するものだったようです。
30日午後に行ったのは、透視検査というもので、これは麻酔をかけなくて出来たのですが、気管には問題はないと(虚脱など)いうことしかわからなかったので、のど(上気道)の状態を調べるには、麻酔下で内視鏡検査をしなければならず、これが恵には負担とリスクが大きいと・・・
呼吸器の状態がはっきりわからない限り、股関節の手術もできない、というのは、私にはその具体的なつながりがいまいちよく理解できないところもあるのですが、ともかく、整形外科(および脳外科)、循環器科、呼吸器科の専門医が総出で診断した結果、無理な検査や治療はかえって恵の大きな負担にになり、生命すら落としかねないという結論なので、QOLの観点からは、これ以上無理な状況におかないようにしてあげる、それしかないのでしょう。
股関節(それも重度)、心臓、上気道と、三重苦を抱えているといえばそうなのですが、考えようによっては、冒頭のK先生の言葉にもあるとおり、このハンディを持ちながら普通に楽しく暮らして旅行にも行くのですから(今のところは)、元気な?!病狆ってわけです
ぼくも(あたしも)病狆だけど、明るいよ~がんばろうね~という元気な声があちこちから聞こえてくるような