波佐見の狆

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Young Chorister of the Year 追記

2007-12-09 17:27:48 | Harry Sever

先日のYoung Choristerコンテストですが、まだ再放送をやっているので私も繰り返し聴いています。.

http://www.bbc.co.uk/radio2/events/youngchorister07/

実を言うと、Girlsを含め全ての決勝進出者の歌をちゃんと聞いたのは今回が初めてで、もちろんHarryのご兄弟が出ているからこうして本腰入れて聴いただけなのですが・・・全体的に、予想していたよりレベルが高く、とても聴き応えがあったと思います。

詳しい内容は既にCurraghさんが丁寧に報告してくださっていますので、そちらをご覧ください。

Hugoが出てきた部分について、少し追記しておきます。

まず、彼が歌った曲目は・・・

1. 'Let all the world in every corner sing, my God and King' 

私は初めて聴くhymnです。Judyさんは「作曲者名がちょっとわからないのであとで調べておきます」とおっしゃっていたのですが、検索してみるとこんなサイトもあり、作曲家の名前も書いてありますね。ただmidiで聴いてみると、Hugoが歌っているのとは曲が違うようなので、また別のバージョンなのでしょう。

2.'Panis Angelicus' 「天使のパンセザール・フランク 1822~1890

ボーイソプラノのレパートリーとしてはおなじみですね。Curraghさんもこんな紹介記事を書いておられました。(ここでAnthony Way君のビデオクリップをリンクしておられます。この可愛い歌い方。。いかにもAnthonyらしいです・・・・)。

ちなみにこの曲は、このフランクのメロディのみで別のバージョンはない?と思います。ただ、聖トマス・アクィナスによるこの詩自体が愛されているため、個人的なレベルでは?? 別のメロディをつけることを試みている作曲家はいろいろいるようですね・・・。実際Harryも、そういう作曲家の1人から自作の曲を贈られ、リサイタルで披露したことがありました。それについてはこちらこちらに書きましたね。

話はそれましたが、ともかくフランクのこの曲は、ゆったりしている割には、フレーズの最初または最後に急に高音になる部分が多いので(←この説明は、Satomiさんにご教示いただきました)、意外と難しく、歌手の力量がもろに出てしまうと思います。'Let all’の方は溌剌、きびきびとしていて、Hugoには合っていたと思いますが、Panis の方はどうでしょうか・・・いまいち安定度が低く物足りなさを感じてしまったのですが・・・。

これら2曲を通して総合的に私が感じたのは・・・・

皆さんがおっしゃっているように、話し声が意外と低かった割には、歌声は高く響き、声自体の質(tonal quality; timbre)としては、大変いいものを持っていると思いました。Harry ほどの透明度はないにしても、lovely voiceです。ただ、歌唱力という面では、、まだこれからもっと練習してがんばってほしいな、という感じを受けました。確かに堂々と上手に歌えてはいるけれど、まだまだぐっと惹き込まれるほどの歌い手さんではないなという感じですかね・・Harryの12歳ころのmusicalityとどうしても比べてしまうので、そう思ってしまうところもあるのですが・・・

ちなみに、優勝したJoel Whitewood君は、その点、高音も低音も全面的に安定し、とりわけ高音部は伸びやかで、すでに独特の歌心をもった優れた歌手だと思われました(→動画ではないですが、、、YouTubeに既にアップされていました!)。彼の今後の活躍が楽しみです。ソロCDをぜひ出して欲しいですね!

                     

             
それから、歌う前のAledとのやりとりについて、記しておきます。

Aled: 最後から2番目は、Winchester CollegeのHugo Sever君、12歳です! さて・・Severという苗字は僕もよく覚えているのですが、、君のお兄さんが2003年に優勝していますね。そのことでプレッシャーなんて、ないよね?

Hugo: はい、ありません。(きっぱりと)

(Aledものっけからモロにそれを聞くか~とちょっとびっくりしましたが、Hugoは堂々と否定していました。でもそのときの表情と胸のうちを想像すると、なんだかこちらが切なくなってきました・・・)

Aled: 歌うことがどうしてそんなに好きなんですか?

Hugo: 自分にとって重要な曲を上手く歌えたとき、満足感とか達成感が味わえるからです。

Aled: 将来は何になりたいですか?

Hugo: 5歳のときからずっと整形外科医になりたいと思っていたのですが・・やっぱりちょっとわからないです。(くすっと笑う)

ご両親がお医者さんですから、このような答えはまあ当然といえば当然かもしれませんが・・・Harryもこういう質問をされたのだろうか、それでどのように答えたのだろうかと思ってしまいました。

1時間を通して、Aledの司会もとても上手いこともあって、予想以上に楽しめました。

来年の決勝大会では、どんな名コリスターたちが登場するのか・・今から楽しみです。もしかしたら、Hugoの再挑戦もありかも????