まろの公園ライフ

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嗚呼、懐かしき学生寮

2015年07月30日 | 日記

ネットでニュースを見ていたら・・・
小さく「京大吉田寮の募集を停止」という記事が出ていた。
たかが学生寮がなぜニュースにと思われるが・・・



京都大学の吉田寮はすでに築100年以上。
日本最古の学生寮としてその名を今も天下に轟かせている。
かつては京大全共闘の拠点として「学生自治」のシンボルでもあった。
残念ながら私は京大生ではなかったが友人に寮生がいて
学生時代は足繁く通ったものである。



ご覧の通りの木造の二階建てで
もはや古色蒼然という言葉を通り越して「遺跡」に近い。
昔はこのシュロの木の下で、深夜、よく立小便をしたなあ・・・(笑)
私の大学にも寮は三つほどあったが常に満員状態。
吉田寮にはずいぶんお世話になった。



看板の文字もただごとでない雰囲気を漂わせる。
かつてはさまざまな団交が繰り返され
ヘルメット姿の学生たちが集結し、シュプレコールの怒号が響いた。
吉田寮は京都における学生運動の中心で
同志社大生や立命館大生など基本的に出入り自由であった。



私の友人の部屋もこれと同じ惨状だった。(笑)
寮に個室はなく全員相部屋だったが
とにかくよく酒を飲んだ、よく議論をした、よく歌も歌った。
寮生の中に京大応援団のメンバーもいて
彼の号令一下、旧制三高以来の伝統である寮歌も歌った。

  ♪   紅萌ゆる 岡の花 早緑に匂ふ 岸の色

   都の花に嘯(うそ)ぶけば 月こそかかれ 吉田山 (三高寮歌)

すっかり京大生気分であった。(笑)



その吉田寮は今や「耐震基準を著しく」下回っていて
大学側は建て替えのため自治会に寮生の新規募集の中止を通告して来た。
寮生たちは「学生自治」をタテに反発しているようだが
なにせ100年をこえる木造建築だけに補修で事足りるとは思えない。
今度、大きな地震が来たら人命にも関わるだけに
とりあえず建て替えて、この寮は「京大遺産」として保存したらどうだろうか。
京都で学生時代をすごした人間としての提案である。

ああ、懐かしき学生寮の行く末に幸あれ・・・

 


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