くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

これってどうなの?その3: 「純情きらり」の安直なストーリー立て

2006年09月05日 | Weblog
NHKの朝ドラ「純情きらり」、櫻子の横恋慕もさいわいにして先週をもって一線を越えず不倫未遂に終わり、辛うじて、題名「純情」、中身はドロドロみたいな羊頭狗肉なストーリー仕立てにならずやれやれ(もっとも、天下のNHK様が伝統の朝ドラで不倫芝居を放映はずもないのだが)。

と思いながらの金曜日、「つづく」の後の今週のあらすじを見ていると、何とあの味噌屋のぼんが復員ではないか!てーことは何かい、戦死の公報もないままに死んだと決め付けておいて(もっとも櫻子だけがそう思い込んでいたわけではないが)、一時とはいえ自分の姉婿に心を移し、ぼんが帰ってきたら今度は結婚、味噌屋のおかみに納まるってか?もしそうだったら、そりゃなかろうぜ、櫻子さんよ~。あんまりにも、手前勝手の御都合主義が過ぎやしないかい?女にも(って言ったら今時「さ・べ・つ」なんですよね?)意気地ってもんがあろうものだが、あんたにはそれが無いってか?いくら終戦直後の背に腹はかえられないご時勢で、ドサクサ紛れもOKっていう時代の風潮に乗っかっちまったのかもしれないが、そりゃあんまりだ。そんな生き方してたら、良い死に方しないよ。聞くところでは、換骨奪胎されてしまった原作では、主人公、結婚間もなくにしてお亡くなりに、ということだが。

そういえば、原作が元の姿をほとんど残さないくらいに書き換えられてしまうもう
一つの例に「けものみち」なんてのもあった。清張存命中ならあんなひどいドラマできなっただろうにねえ・・・。

ま、櫻子が節操の無い女かどうかはいずれ判明するとして、それよりも気になったのが月曜日の放送(ちなみに筆者の住む米国では日曜の夜)。終戦後、戦時中から事務員をしていた学校の代行教員になった櫻子、ピアノで弾いたジャズ風にアレンジした曲に対して、空襲で家を焼いたアメリカを憎いと思ってはいけないのかとの男子生徒の問いかけに即答することができなかった。日を経て生徒にした答えが、戦時の教育指導に関して自分は教師ではなかったがと断ったうえでの生徒への謝罪と、憎んではいけないとの答え・・・・。なんなんだこれは!!!! 憎んだらいけない、音楽は楽しいでは、子供だましにも程がある。まあ、確かに相手は子供だが、その子供だましを見せられる視聴者を舐めているのか!と言いたくなる。なんで、戦時中に教壇に立ったわけでもないあんたが謝らにゃならんのよ!?他の教員や校長がそうしてくれと頼んだり、命じてってか?そいうのを大きなお世話、僭越っていんだよなあ・・・。しかも、戦時中はごめんなさいって、まさに「戦後史観]的発想の産物なんだよなあ・・・。

おまけに子供も子供で、その説明に納得してしまったらしく、水曜日の放送では、「先生またジャズ弾いて!」だって。この話運びの安直さには、腹が立つのを通り越して、笑わずにはいられない。

このドラマ、視聴率取れてるの、ところで・・・・?

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