くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

宇宙飛行士山崎直子さんとイケメン夫: 「正念場」はこれから

2010年04月24日 | Weblog
「正念場」というのは、夫婦のである。

夫婦にはかつて離婚の危機があったという。それを乗り越えたということは立派であるし、娘さんのことを考えれば賢明な選択であったと思う。

しかし、本当の正念場はこれから、山崎さんが離婚の危機を乗り越えながら目指した宇宙飛行士としての夢を実現してからではないだろうか。宇宙飛行士という諦められない夢ゆえに、夫の夢を犠牲にし、夫に多大な精神的苦痛を強い、かつそれゆえに一度は離婚の危機を迎えたのである。それらの困難を乗り越えて夫婦二人三脚で夢を実現した後、彼らは夫婦として、家族としてどう生きて行くのだろうか。

山さんの「旅」はこれで終わりではあるまい。今後も宇宙飛行士あるいは研究者として多忙を極めるはずだ。当分はメディアの追いかけもあるだろう。夢を成し遂げ、夫にかわり家庭に収まるなどということは決してあるまいし、一度は仕事のために家族、家庭を犠牲にしかけた女性である。言いかえれば、そこまでしても守ろうとした夢、キャリアである。主夫である夫のすんなりバトンタッチということにはなるまい。

では、夫は、これからも主夫を続けるのか。一般的な男性の心理からいって、果たして愛する妻のため、娘のためということだけで、これからも「主夫」に甘んじていけるだろうか。
普通に考えて、世の男性のほとんどには無理な話であろう。肉体的にというよりも精神的にますますきつくなっていくはずだ。まだ3確か30代後半だ。余生と呼ぶには早すぎる残りの40年あるいはそれ以上の歳付きを「主夫」のままに追われるとはとても思えないのだ。ましてや娘さんが巣立った日には、自分を「踏み台」にして社会的に活躍する妻だけの「主夫」であり続けることができるはずもあるまい。

もっとも、ご主人がある種「達観」の境地に達していれば、私のような凡夫とは心持も違うのであろうが・・・・。

夫婦関係は所詮他人の関係である。無償の愛等はあり得ない、と私は思っている。どこかで必ず打算がはたらいているはずだ。だからこそ、夫のリストラ・失業等経済的な災難が、夫婦間に亀裂をもたらし、悪くすれば破たんへと導くケースが少なからずあるのではないだろうか。相手からのテイクがあれば相手へのギブもなくてはならない。

山さん夫婦の場合、妻は夫から非常に多くをテイクしたと思う。では、今こそ妻が夫にギブすべきときではないのか。言いかえれば、夫が再度社会に出ることを望むのであれば、山さんは家庭に戻るか、あるいは、今までの活動をいくらか制限することで、家事、子育てを夫のみに依存する状況を解消すべきではないだろうか。

さもなくば、来るべき「正念場」は乗り越えられまい。

他所の夫婦のことをとやかく言うのは、大きなお世話であるし、下品でもあることは分かっているが、一方のみが多大な犠牲を払い成立する夫婦関係というのが、長続きするとは思えないのだ。

もしそういうことになったとき、最大の犠牲者は娘さんである。

日本的感覚でいえば、マスコミがたぶんに作り上げてきたのであろう山夫婦の「美談」が美談であり続けるためには、山さんが主夫になり、「社会」への復帰を目指す夫を支えるという「絵」ではないのだろうか。

さもなくば、山さんは「悪女」、「さげまん」の汚名を着せられることになるかもしれない。

ただ、そんなことはどうでもいいのだ。やはり最も重要なのは、娘さんである。彼女から両親のいる家庭を奪ってはいけない。夫婦仲が悪いのに、無理に家庭を取りつくろう方が子供に気の毒。そういう場合もあるかもしれない。実際にあるのだろうが、果たして多くの場合、そうだろうか。たとえ両親の仲がおもわしくなくとも両親とともにくらすことを望む子供の方が多いはずだ。

「親が不孝では、子供も幸せになれない」。たしかにそういうこともあるのかもしれないが、親がそれを離婚を正当化するための理屈にしてはいけないと思う。私の知人にそういうことをいう女性がいたが、私は面と向かって「恥を知るべきだ!」と言い放った。以後、彼女とのコンタクトは途切れたが、手前勝手にも程があると今でも思っている。我が子をまるで自分の一部、所有物とでも思っているかのような独善的な理屈ではないか。

山さんほどの才女が、子供のために何が良いかについて考え損ねるはずはないはずでえ、きっと同時に御主人のこともよくよく考えていらっしゃるはずだ。

そして「正念場」をきっと無事に夫婦でそして家族で乗り越えられるものと信じている。
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