くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

TVとモラル: TV版「愛の流刑地]前編を見て

2007年03月21日 | Weblog
今、引越し先のホテルから投稿中。明後日には新居の借家に移るので、そうなるとまたしばらくネットレス生活になります。

さて、昨晩放送の「愛の流刑地」前編、ありゃどうしたものかねえ・・・、と感じたのは私だけですか? まだ映画見てません。原作も読んでません。後編は今晩ですね。TV化や映画化された結果原作とはまったく別物になってしまったなんてケースありますよね。例えば昨年の「けものみち」なんて、ありゃヒドいもんでしたね。清張存命であれば、あのようなTV局の”暴挙”は許されなかったでしょうね(それに比べて昔のNHKのドラマ化は原作に忠実だった)。

どうしたものかねえ・・・てのは、まずあのような男女関係を「愛」と呼ぶんですかねえ。お互い蛇の道は何とやらではないが、お互いどういう状況であれ家庭持ち。その二人がああした関係になったといのは、どう詭弁を弄そうが不倫に他ならないはず。そして不倫の果てのいわば欲情死でしょう。しかも、首を絞めて感じ合うというある種のSM行為の果ての。

あれが男女の「愛」なんでしょうか? 私は肉欲あるいは色欲でしかないと思うんですけど。確かに、健康でいわゆる性機能的にも正常な男女がお互いに交際を始めれば、肉体関係を欲するというのはごく自然なことでしょうけど、あのような形での男女関係ならびに肉体関係を「愛」と読んでしまうことに私は抵抗を感じますね。ですからタイトルも「肉欲(色欲)の流刑地」にした方が内容に適っているのではないかと思うのです。

もっとも、愛とは主観的なもので、当事者でない者には到底理解できない愛のかたちというのもあるんでしょうけど、あの愛は醜いなあ・・・。家庭を捨て、配偶者を裏切り、所詮他人の配偶者はさておき、我が子をも捨て、こんな愛を私は愛として許容できないですね。特に自身が男性だということもありますが、腹を痛めて産んだ我が子を捨て男に走る女性(実際にいますよね)って、理解不能な生き物ですね。ヒトではあっても人間としては決して認めたくはない生き物です。

もう一つ理解できないのが、このようなドラマをプライムに流すTV局の感覚。映画ならいいのか!と言われれば、映画も大スクリーンに写し出すようなシロモノかどうかは、映画版をまだ見ていないのでコメントを差し控えますが、既に半分見たTV版を見る限り、私はTV局ないしは公共放送とモラルの問題を考えざるをえません。と言うと、「テレビ(あるいはマスコミ)にモラルがあると思っていたのか!?」なんて言われそうなので、"改めて”TVとモラルの関係を考えさせられたと言い換えておきましょう。

最後の所謂”ラブシーン”なんてあれ、あの時間のTV番組としてありですか?「岸谷某の腰の動かし方が遅いんじゃない?」とか「あれでオンナいくか?」なんてテク上の突っ込みはさておき、あれを堂々と流しますか?

あれを子供に見せますか?今時の子供なら、番組の放送時間中、相当数はまだ起きてるでしょう。ということは親が気をつけないと当然子供の目に入っても不思議じゃないですよね?

TV局の方々やあのドラマの制作に関わったスタッフの中にも子あるいは孫を持つ方々もいるんですよね。あのシーンを我が子に、我が孫に、「これがお父さんの作ったドラマだ!」とか「これがおじいちゃんの局のつくったドラマだ!」って胸を張って見せられますか?私から見たら、あんなポルノまがいのドラマを作った報酬でメシを食わされている子供が気の毒ですね。そのうち、親の因果は子の因果といことで・・・。

「美しい国、日本」を作りたいのなら、この辺の問題にもメスを入れないとねえ。もっとも、見る人間がいるから作るという市場の原理も働いてるんでしょうし、芸能マスコミの方々なんか昔から自分たちのゲスな報道をさも視聴者のニーズに応えたまでっていうような自己弁護してる方いますよね。ただ、市場経済って、必ずしも消費者主権ではないですからねえ、作った側に乗せられて見てしまうってのも案外多いと思いますよ。それにそうした類のマスコミの言い訳に、業界の自浄能力の限界を感じますけど、政治が動けば、○○の自由への政治権力の介入などと、一斉に騒ぎ立てるんでしょうねえ。一体誰がどうしたら、マスコミという権力の勝手放題に歯止めをかけることができるのでしょうか?

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