くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

女性の社会進出、日本は75位=世界経済フォーラム

2009年10月28日 | Weblog
一面、バカげたランキングであると思う。

それぞれの国の女性がどの程度社会進出したいと思っているのか、要は各国の女性の社会進出意欲の有無、強弱によっても、このランキングは左右されるはずである。

と言えば、女性の社会進出意欲が低いことが問題という反論が帰ってくるのだろうが、では、いわゆる「社会」で出るということが、主婦として「家庭」におさまることよりもベターであるという論拠が示されねばなるまい。それに「家庭」と「社会」はべつものではない。「家庭」を守りながら、マネッジしながら「社会」に貢献するということは当然できるのである。戦争でいえば、「前線」あるいは「戦場」に対する「銃後」のようなものだ。「銃後」の守りなくして「前線」は戦に専らすることはできない。

このランキングは女性が「社会」に出ることを是としたうえでの、ランキングでしかない。となれば、女性が「家庭」にとどまる傾向にある国のランキングは当然低くなる。

しかも、女性の社会進出を是とする国というのは欧米に多い傾向がある。ということは当然のことながら欧米諸国と旧共産圏か現在も共産主義体制下にある国が上位に来て、非欧米諸国は総じて下位に置かれる。つまり欧米の価値観を前提とした、ランキングでしかないということだ。ちなみに共産主義思想も西洋文明の産物である。

要は、女性が「家庭」にいたいと思うことを、かりにそれが本人の意思、自由選択だとしても、それを評価しないランキング、ということになる。もっとも、すべての家庭にいる女性が自由意思でそうしているなどというつもりはない。が、少なくとも、このランキングは、そうした自由選択の結果家庭を選んだ女性を社会に出ている女性よりも低く見る、そうした視点からのランキングでしかない。

我が国には、「家庭」にいながら「社会」に出る「パートのおばちゃん」という存在もいるが、これは社会進出としてこのランキングではみなされているのだろうか。「パート」は少なくとも家庭外での活動のはずだが・・。

だが、このランキング、別の一面から見れば、やはり重大に受け止められねければなるまい。

女性の社会進出がすすんでいないということは、我が国はいまだ女性という人材を有効活用できていないということを意味する。男女に資質の違いがあり、それが優劣の原因になる場合はあるが、それによって男性が女性よりも優れていることを意味することにはならず、男女の優劣はケース・バイ・ケースでしかない。つまり、大雑把には、総じて、男女の能力差はないと考えるべきである。にもかかわらず、我が国は女性に能力を発揮する場、機会を十分に提供できていない。
家庭の主婦のなかには、自分の意思でそうしている人もいれば、働きたいのだが、働く条件が整っていないためにできない女性も多くいるのが現実だ。今の我が国の状況は、フルタイムで働こうとした場合、女性に家庭あるいは結婚・出産が仕事かの二者択一を迫るようなある意味「過酷」な社会なのである。

しかも、少子高齢化で、労働力は減少する。にもかかわらず、国内の人事はいかしきれていない。

にもかかわらず、移民を議論する間抜けもいる。別に中川(女、クスリ)とは限らず。

相変わらずの欧米中心的な価値観の横行、押し付けには反発を覚えるが、同時に、考えさせられるランキングではある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする