三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

塩と母娘

2012-01-17 09:00:00 | 食日記
〈1月3日の食事〉
朝:磯辺焼き 雑煮の汁と具
昼:餅を揚げたの ホタテと白菜のバターソテー 甘海老の唐揚げ
夜:餃子鍋の残り 白菜のバターソテー

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ここ数年、料理に興味をもつようになったせいか、母と料理について話す機会が増えた。
この日も、「こんな塩を買ったんだよ」と、上にチャックがついた塩のパッケージを見せてくれたのである。

それは、見覚えのあるパッケージ。
ああ、あなたもそれを買ってしまったのですね…。

それは、品名に「美ゅら海」という言葉が入る、青い海が描かれたパッケージに入った塩。
いやね、美味しい塩ですよ。
ただ、そんな名前で見た目にも関わらず、沖縄の塩はほんの少し。
中身のほとんどはメキシコだったかオーストラリアだったかの岩塩。
沖縄どころか、ちゅら海あんまり関係ない。

心にどこかしこりが残る代物だったのだ。
塩麹を作る際に、どうせなら美味そうな塩を使おうと、普段使うよりは値の張るそれを買ったのだった。
忘れもしない。

という話を母にすると、「なんだ、そうなの?」とがっかりした様子。
やはり彼女も、沖縄の美味い塩だと勘違いして買ったらしい。
普段は性格も興味対象も全く違うと感じる母だが、同じものに同じ理由で買い物をしたんだと思うと、親子の縁というのを感じずにはいられない。
しかし、わざわざそれを告げて、いたずらに落胆を与えることもなかったかな…と反省。

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この日は晩ご飯までを実家で摂り、東京へと帰った。
休みの終わりまで、あと少し。

釜飯を作るためのチーズケーキという道

2012-01-16 21:26:12 | こんなものを食べてみました。
〈1月2日の食事〉
朝:磯辺焼き
昼:菓子類をちょこちょこと
夕方前に:母の実家にて。 日本酒 お寿司 スモークの鱒 栗きんとんなど

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年明けて2日目は、母の実家にて。
母の兄が釣って更にスモークしたという鱒をいただく。
美味しかった。
しかし燻したがるのは血筋なんだろうか。

そんな訳でその場の写真も撮らず、あわや地味な磯辺焼きの写真のみになってしまいそうだったので、正確にはその前日食べたチーズケーキのことでも。

暮れも押し迫った12月31日。
買い出しに行った先の実家近くのデパートにて、なにやら飲食関連のイベントが催されていたのである。
しかも品は日本各地の甘味とB級グルメときたもんだ。
そんな危険な誘惑を。
魅せられてなるものかと少しは思うのだが、吸い寄せられるように催事場へと足が向く。
飛んで火に入る夏の虫。

具体的なお目当てはなかったのだが、何かパーッとしたケーキでも食べたいな。
チョコ味のバウムクーヘンを食べたばかりだし、チーズケーキでもあればいいんだけど。
それで目がとまったのが、「横浜夢本舗」さんの「釜焼きチーズケーキ」なのであった。

ご覧の通り、陶器の釜に入ったチーズケーキ。
見た目が見た目だから、私は「おもしろ・ユニーク」枠だと捉えていたのだが、ところがどっこい。
味の方までが格別だなんて。

私は、シフォンケーキのようなふわふわの軽いケーキがあまり好きではない。
ことにチーズケーキは、どっしり中が詰まっていてこそ、チーズケーキの醍醐味が味わえると思っている。
これはまさに、チーズケーキに対する私の願いが叶えられるチーズケーキだ。
掬う匙に抵抗を感じるほど、中身が詰まっていて、舌触りはしっとりと滑らか。
甘過ぎずに爽やかな酸味が感じられる味わいも丁度いい。

これは、相当美味いなあ。
母と妹とで3人、意地汚くも、取り分けもせずに釜にスプーンを突っ込んで食べていたのだが、あっと言う間に完食してしまった。

尚、この釜は再利用でき、ご飯を炊くのも可能だという。
とはいえ、一人前のサイズだしどうしたものか…と一瞬考えたのだが妙案が。
これをもう1つ買えば釜が二個になって、二人分の釜飯が炊けるではないか。
だってほら、お取り寄せもできるみたいだよ、このケーキ。

…だめである。
なるだけ甘味の摂取量を減らしていきたいのに、ご飯を炊くのを言い訳に甘味を嬉々として買うだなんて。
抑止するため、という訳でもないが、器はそのまま実家に置いてきた。
また買うかは別として、これでご飯を炊いてみたいもんだ、とは思っている。

年明け、雑煮の椀をかたむけて

2012-01-16 07:54:31 | 学びました。
〈1月1日の食事〉
朝:雑煮
昼:餃子鍋の残り
夕方から夜:叔父一家が訪問、新年祝い。ビール ハムやチャーシュー、チーズなどのおつまみ類 ホタテのバターソテー 栗きんとん 黒豆 など

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これを書くのは1月も半ば過ぎだが、ようやく新年明けてからの話であります。

私は、実は雑煮が好きではない。
餅も汁も具材も、嫌いなものは何一つないのに、雑煮として合わさると途端に食指を動かされなくなるのだ。
溶けかかった餅というのが駄目なのでは、と分析しかけたが、いやなんの、お汁粉なら好きだし、キムチ鍋に餅を入れるのだって好きだ。
まあ、とにかくそんなに好きじゃないということで。

そんな訳だから、正月の餅で母に作ってとせがむのは、主に磯辺焼き。
だったのだが、今年は雑煮を椀に盛ってもらった。
うちの味について、確証を得たかったのである。

先月に同居人のご両親にご挨拶した際、出身地の話から、その地方各々の味付けの話になったのである。
おとうさん曰く、「うちの両親は富山と福島の出でね、そんな事もあって、やっぱり醤油味が好きだね。栃木もやっぱり醤油味なんでしょう」
そうですねと答えると、「お雑煮も醤油味ベースなのかな?」と続く。
あまり雑煮を食べてこなかった私は、記憶の糸を必死にたぐり寄せ、関東だからまず醤油だろうと思いながら「そうですね」と答えていたが、自信を持って言えなかったと告白する。

だから、どうだったっけ?が主に食べたかった理由という、不純な動機による今回の雑煮。
さてさて。
椀に口をつける。

ああよかった、すまし汁、醤油ベース。
具材はといえば、関東の雑煮らしく、鶏肉と青菜。
それにゴボウなんかの根菜や里芋が具沢山に入っているのは、母オリジナル…というか毎回そうだったっけ?
こうなるのも、雑煮を毎度食べてこなかったツケである。

ちなみに、餅は大きく板に伸ばしてそれを格子状に切った切り餅。
切り餅文化かまるめた餅文化かという境界線は、関ケ原辺りにあるらしいですよ。

それがうちの味。
相変わらず磯辺焼きの方が美味いと思ってしまうが、それを知れてよかった。
そんな今年の幕開けであった。

年末、蕎麦をすする

2012-01-16 01:25:39 | 食日記
〈12月31日の食事〉
朝:カブの味噌汁 パン
昼:温野菜とタラコのスパゲッティ コーヒー サラダ @カフェコムサ 福田屋インターパーク店
夜:年越し蕎麦 海老天 蟹 プレミアムモルツ

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実家。
年末年始の買い出しをし、そこで昼を済ませ…という一日であった。

年が明けてもう間もなく二週間が経つという本日(1月12日)において書くのもナンだが、ど年末の日の日記ということで、軽く総括めいた内容を。

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色んなことがあった、ありすぎた一年であった。

「私」の部分では、かねてより付き合っていた人と暮らし始め、伴って引っ越しをしたのが、何といっても大きな出来事だった。
ご両親にご挨拶もしたしな。

一人旅も一大事だった。
好きだ!と思い、かつ台風の日にぶち当たって回りきれなかったという悔しさが残った岐阜県・飛騨高山には、再度伺う予定。

「私」の「公」の部分=職場。
酷暑だったこの夏、アリとゴキブリが大量発生したなあ。
上ぶたのないゴミ箱に入っている、ドリンクの紙パックすら餌食になる!と学び、その中にはゴミを溜めない、蓋つきのゴミ箱に入れる!と誓ったっけ(と、無理矢理飲食関連の話と絡めてみた)。
寒い季節になったらすっかりそんな掟を放棄してるんだから、何かもうどうしようもない。


そして。

たくさんのひとの命や家や大切なものが奪われるようなことが起きた。
とてもとても痛ましい出来事だった。
その悲しみや痛みが訪れた方々の心中を思うと、ただひたすらにやりきれない。

またそれは、「食」や「食べ物」に対する意識を見つめ直す機会の一つともなった。
「何を」。
ひたすら自問自答した一年ともなった。
「正解」を模索し、まだ答えは見えていない。
けれど、知らなくてはいけない。

笑顔が誰の胸にも灯るよう。
春の訪れを、ただただ願ってやまない。

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とるもとりあえず。
私たちは、食べる。
そうやって、生きている。

蕎麦を、すすった。

ニョッキ5年越し

2012-01-12 10:26:54 | 作りました。
〈12月30日の食事〉
朝:ツナのピザトースト コーヒー
昼:スモークチキンのクリームニョッキ 牛肉とアボカドのわさび醤油和え 野菜の食べラー和え 緑茶
夜:餃子鍋 ねんりん家のココアバウム

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この日より帰省、とのことで、冷蔵庫の中身一掃作戦である。
スモークチキンも、もう使いきってしまおう。
いただいたじゃがいもは、依然として使いたい気分で、2つを使って何かできないかな。
そうだ、と思いついた。
休日で時間はあるのだし、手の込んだものを作ろう。
ニョッキなんてどうかな。
チキンはソースの具として使って。

ニョッキを作るのは、これで二度目。
前回は、5~6年ほど前だっただろうか。
初めてニョッキを食べ、じゃがいもでこういうパスタが作れるんだ!と感銘を受け再現してみたくなり、トライしてみたのである。
当時あまり料理などしなかったにもんだから、手の込んだものが自分で作れたのが嬉しくて、mixiに工程の日記を書いたっけ。

という以来のニョッキ作り。
あれから、だいぶ料理をするようになった。
なんせ、あのときはニョッキを作るのに精一杯で、ソースはレトルトのパスタソースだったのである。
それが今やソースまで自分で作るようになるとは。
人間の興味や行動って、変われば変わるもんである。

調理においても、多少の知恵をつけた。
あの時はまるめたじゃがいものベタつきに難儀したもんだが、クッキングシートを敷いて粉をふるった上で作業するだけで、こうも解消されるもんだとは。
文明バンザイである。

と、多少こなれてきてはいるが、なんだかんだバタバタしてしまった。
工程もさることながら、洗い物の増えること。
じゃがいもを蒸す器にこねる器、丸めたものを切る板に、小分けにしたニョッキを入れておく器、茹でる鍋、取り上げておくボウル…とこんなにも。
手際のよい人だったら、一つの容器を使い回したりして効率化をはかるのでしょうが、普段から手際が悪い上に焦るもんだからてんてこまいだ。

そうして食卓に上ったニョッキは、とても美味しく出来たと自負する。
が、いかんせん時間も手間もかかってヘトヘトだ。
本場イタリアでは、ニョッキはマンマの味=日本でいうところのおふくろの味という位置付けらしい。
「木曜はニョッキの日」だったかな、とにかく、気負いなくまめに作るもんなんですよ、というのを示す言葉もあったように思う。

これをチャチャッと作ってしまうのか。
イタリアのお母さん、すげえな。
満腹と同時に感服である。

そんなこんなで片付けをし、2011年の調理は終了。
ええ、実家では滅多に料理を手伝わないもんでね…。
さあ、実家へ。

すきすきフリーペーパー

2012-01-11 11:31:25 | 食雑記
〈12月29日の食事〉
朝:玄米クリームブラン・クリームチーズ味
昼:ラップサンド チョコチャンクスコーン カフェアメリカーノ @スターバックス 表参道店
夜:ツナとアボカドのわさび醤油サンド(デュヌラルテのホノカ使用) 野菜のコンソメ煮

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翌日からの帰省につき、大掃除をしていた。
台所や浴室などの汚れを落としたあと行ったのが、スクラップブック作りである。
雑誌やフリーペーパーの必要なページをファイリングし、あとは処分するのだ。

フリーペーパー、ことに鉄道系フリーペーパーが好きだ。
駅の通路などに専用のラックに設置され、鉄道会社が発行していることも多くて、路線沿線の街に密着した情報を多く発信しているような。
そういった情報も捨てがたいが、見逃せないのが、食関連のニッチな情報を特集していることが案外多いことである。

例えば、薬膳料理のレシピ特集。
新米の時期に発行された、米そのものにスポットを当てた企画。
ハーブ&スパイス特集では「スパイスや調味料をボトルから直接鍋に振るから、湿気で固まってガビガビになるのだ」という知識を得て目からウロコだった。
食器の特集では、そもそも明確な差を知らなかった陶器と磁器の違いを教えられた(土をこねて作るのが陶器、石を粉末にしたものから作られるのが磁器らしい)。
自宅での冷凍の術を集めた企画もありがたかったし、知ったかぶりしていた下ごしらえのあれやこれやを知れた企画も嬉しかった。

と、こんな特集が各誌毎号ごとに目白押しなんである。
まーこんな書き方をしておりますが、食関連の情報ばかりではございませんが。

「ニッチな情報」と先ほどは記したが、例えば主婦向けの生活情報誌を探せば、そんな情報は珍しくなく掲載されているだろう。
だが私にとっては「興味があるかないか以前に、そんな世界があるなんて知らなかった!」という情報を、さらっと目に届きやすい形で置いておいてくれるのだからありがたい。
発行日すぐに行けば駅に、かさばらない情報が、しかもタダであるんだもの。

尚、好きなものは東急電鉄の「SALS」と、こちらは生活情報よりも飲食店やカルチャーに根ざした内容が多いが、東京メトロの「メトロミニッツ」。

自転車で通勤するようになって、フリーペーパーをゲットする機会がぐっと減ってしまった昨今であるが。
好きなものの刊行のタイミングを見計らって、その時ばかりは電車通勤をしようかな、と目論んでいる。

四度目の正直

2012-01-10 10:30:40 | 行きました。
〈12月28日の食事〉
朝:-
昼:酢豚 野菜とエノキのマスタード和え 玄米ご飯 海苔の味噌汁
間食:クッキー
夜:友人3人と。タイスキ タイ風ポークジャーキー パパイヤのサラダ カレーそうめん シンハー カシスビール @ゲウチャイ 新宿店

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仕事納めの翌日に、友人たち3人とタイ料理を食べに行った。
年が明けてからの仕事を何の変哲もないほど普通にこなしてる今となっては遠い日に思いを馳せたくなってしまうが、事実10日以上も経っているのであった…ほんと正月あっという間だな。
そしてブログをサボるな私よ。

さて、タイスキ。
出席者のSちゃんにとっては、悲願の達成ではなかったか。

一度目は、急な仕事が入り来られず。
二度目は、事前に予約をしないとタイスキを頼めないお店だった。
三度目は、とうに冬が去って夏が来て、予約云々の前にタイスキがメニューになかった時期だった。
何と四度目の正直である。

四度目の正直が、美味しいお店でよかったな。
ちなみにお店は出席者・Jのセレクト。
Jのジャッジでタイスキのスープに溶き卵を加えたら更に美味しく、まろやかになったから、Jは何かとグッドジョブである。

集合時間の21時に間に合ったのはNちゃんと私のみ。
そこから閉店の23時まであっという間だったけど、美味しいを共有できて、楽しく過ごせてよかった。
また行きましょう!
去年一年ありがとう。
今年も宜しくお願いします。

ポンタと青春

2012-01-09 23:04:51 | 食雑記
〈12月27日の食事〉
朝:スモークチキンのスクランブルエッグのトースト リンゴ コーヒー
昼:お弁当(ご飯、鯖のみりん干し、カボチャサラダ、ニラの卵焼き、白菜のコチュジャン和え)
夜:おにぎり 肉まん(以上二点、ローソンで購入) 野菜ジュース ヨーグルト

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事務所の周りをよくよく見れば、ローソンでいっぱいなのである。
ナチュラルローソンも含めると、最寄り駅から事務所までの間に4つ。
しかも事務所から一番目と二番目に近いコンビニがローソンだ。
これは脅威すべき数字ではなかろうか。

コンビニで買ったものでさっと食事を済ませたいときなど、必然とローソンに行く機会は増え、そうなれば聞かれる機会が多くなるのが「ポンタカードはお持ちですか?」である。
これは、根負けしてポンタカードを作るに至った話である。

私はそもそもポンタカードを作る気はまるでなかったのである。
貯めているポイントカードは沢山あるからもう充分だ、ポイントカードには縛られたくない。
それに、どうせ貯めるならファミマに行ってTポイント貯めたいし。
貯まったTポイントで、TSUTAYAでマンガと交換するの好きだし。
って、ポイントカードに縛られたくないとしながら、Tポイントに縛られているアンビバレンツよ。
結局職場周りでは行ってないのだけど。

だから「ポンタカード作りますか?すぐ発行できますよ」と聞かれても、毎度断っていたのだ。
けれど、熱心な店員さんというのはいるもので。
込み合ってない時間に行ったところ、何度言っても首を縦に振らない輩だと目されているらしい私に対し、ポンタカードの素晴らしさを説明してくださる。

「貯まったポイントで、十円以下の端数をお支払いできるから便利ですよ」
…そんなに小銭貯まるの気にならないです…
「ゲオや、それからHMVでもポイント貯められますし」
…私TSUTAYA派ですし、タワーレコード派ですし…

熱心な説明を聞きながら、そんな事を考えていた。
作るもんか!と思っているのに簡単に感化され、ポンタカードを作ろうかな?と感じた自分をちょっと否定したかったのである。
気分はさながら、宿題にとりかかろうとした時に母親に「予習やりなさいよ!あんたはちっとも自発的に行動しないんだから、人生損するよ!」とまで言われて、大人しく従うのも面白くないと感じる中学男児である。
32歳にして反抗期か。

説明が一通り終わったあと、「考えてみます」と告げて店を出た。
彼は「コイツ作る気ないだろうな…」というような、残念そうな顔をしていたが、いやなんの。
「そうまで言われたら、作ろうかな」という思いを胸に秘めているのである。
息子だって、予習をやらなくて困るのは自分なんだから、従わないフリをしつつもこっそり夜中に机に向かうのである。

ちょうど同じ頃、ツイッターで言葉を追ってる方が、ポンタカードを作ったとつぶやいたのも後押しした。
ちょっと面倒だけど、作ろうかな。
店頭でも作れるということだったが、サイト経由で申し込む。
後日、タヌキのイラスト入りのカードが到着した。

以来、家の近所や出先よりもやはり職場近くの方が圧倒的にコンビニを使う機会が多いのだから、ローソンに行ってはポンタカードを差し出す日々である。
だが、熱心なお兄さんのいる店舗には行けなくなってしまった。
あれだけ作るのを拒んだポンタカードを差し出すのは、どうもバツが悪くて。
気分は、ほうら行った通り宿題をやって正解だったじゃないかと母親に指摘される中学男児。
自分の中に潜む、妙な青臭さというか幼児性を見知った一件であった。
けど、お兄さんには何だか申し訳ないな…と少し胸が苦しくなる一件でもあった。

カルダモンなんだもん

2012-01-07 10:09:48 | 使いました。
<12月26日の食事>
朝:スモークチキンのトースト りんご コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、豚と野菜の炒め煮、アスパラしりしり、キノコのキンピラ)
夜:焼きチーズカレー 野菜ジュース

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スモークチキンを作るために買ったカルダモン。
小さな瓶のものを買ったけれど、スモークにおいては一度に使う量は耳かき一杯程度なのである。
持て余すのは目に見えている。
だからと、思い立って、コーヒーに振りかけてみたのだった。

考えたら胸肉2枚に対し耳かき一杯なのだから、コーヒー一杯に対しこれよりも多い量は入れ過ぎなのである。
瓶を2振りほどして出てくる量はコーヒーの熱気を以て空中に広がり、「はて、私の同居人はインド人だったのであろうか」みたいな香りが。
香りそのものはいいのに、それが飲料となれば過剰なんである。
コーヒーとの相性もよろしくなく、朝っぱらからの浅はかな行動を嘆いたのであった。

はて、こういった未知なるスパイスは、どう使いこなせばいいのだろう。
以前も書いた『調味料を使うのがおもしろくなる本』のページを捲る。
(このように、字引としても大活躍してます。くださった@_luciole_さん、改めてありがとうございます!)

なになに、「インドカレーには欠かせないスパイス」とな…なるほど、行ったことがないインドを思わせる匂いがしたのはそのせいか。
肉料理とも相性がいいらしい。
今度ハンバーグを作る時にでも混ぜてみようか。
クローブ、シナモンと一緒に牛乳と紅茶葉を煮込むとチャイ。
もしその2つを手に入れる機会ができたら、試してみたいな。

という知識を得ながら懲りずに、一か八かで今度はココアにほんの少しだけ振りかけてみた。
ココアとハチミツをお湯で溶いただけのココアだが、悪くない。
これを牛乳で入れていれば、もっといいものになるのではないかという予感がある。

汎用性を知れば見知らぬスパイスも怖くない。
消費期限が切れる前にマスターしたいなと思う。

燻せ!鶏肉

2012-01-06 07:00:00 | 作りました。
<12月25日の食事>
朝:エクレア コーヒー
昼:玄米ご飯 牛肉と白菜の蒸し物 ほうれん草のごま和え キノコのキンピラ 海苔の味噌汁
間食:黒船ハーバー ココア
夜:スモークチキン バゲット クリスマスケーキの残り

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遂に果たされた!リベンジは成功だ!
といった趣旨の興奮混じりの写真付きツィートに、幾人かはポカーンとされていたのだった。
そうか、正体が分からないと、何だこの茶色いのはよ、という事になるのか。
場合によっては、恨みを晴らさんがために何かを真っ黒焦げにしてやったぜ!という写真にも見えなくないな…。

正確は、スモークチキンである。
遂に中華鍋型フライパンでのスモーク作りに成功したのだ。

薫製に関する知識が全くないまま、中華鍋型フライパンと黒胡椒とで薫製に挑戦し、辛くて食べられないほどのなにかが出来上がったのは、以前書いた通りである。(後ほどリンク張ります)
大失敗の悔しさと、買ってしまった網や蓋などの器具の惜しさで、何とかフライパンでの薫製リベンジが謀れないかと思っていた。
そんな折りに、ネット上であるブックレビューを目にする。
自家製ベーコンがとても人気だという「湘南かまた食堂」を営む、鎌田香さん著「スモーク ~週末、中華鍋で肉を燻す~」である。
見れば、私が使った中華鍋型フライパン、金網、ボウル状の蓋といった器具で薫製はちゃんと作れるらしい。
しかも、薫製を名物としているお店の方が監修の作り方なんである。
速攻でアマゾンでポチッとな、をやったのは言うまでもない。

しょっぱなは、本が届いた時期(クリスマス間近だった)や調味料に漬け込む時間を吟味して、漬け込みから燻すまでが一晩で出来るスモークチキンを作ることにする。
一刻も早く燻してみたいしな。
行程を簡単に説明すると、調味料に一定時間漬け込み、それを取り出して冷蔵庫内で乾かし、燻す一時間前に室温に戻して薫製、となる。
何から何まで端折ったのだから、最初のスモークが失敗したのも自明の理と言えよう…。

調味料として、新たにカルダモンを買ってみた。
まさか自分の人生の中で、こういったお洒落ハーブ&スパイスを使う機会が訪れるとは…。
割と値を張るくせに一回に使う量が少ないこちら、使いきってやりたいが、いつのことになるやら。

何がどうなってどう作用するのか分からない今回は、それぞれの行程に必要な時間も、調味料の量もきっちり守った。
セットで買ったものの、いつ使うんだろうと思っていた小さじ1/4サイズの計量スプーンが、日の目を見る時がきてよかった。

諸々の行程を経て、いよいよ燻しタイムである。
中華鍋の底にアルミホイルを敷きスモークチップを置き更にアルミホイルを被せたのち、金網を入れその上に燻したいものを入れ、ボウル状の蓋を被せる。
スモークチップは、何となく美味しそうだからという理由で、リンゴの木にしてみた。

また、過熱防止のため自動消火機能の付いているコンロは駄目ということで、カセットコンロを用いた。
作業途中はこんな感じ。

換気扇の下で行いたかったため、ガスコンロの五徳を外して、コンロ上に斜めに置いての施行(むろんのこと元栓は閉じた)である。
カセットコンロは元々持っていたが、カセットボンベは新たに買っており、燻したい感情が突っ走ってなんやかんやと金かかっちゃっております!
買った方が手軽で安上がりとか、それは言わない約束で!

燻し始めて数十分。
キッチンタイマーが所定時間経ったことを告げ、いよいよ運命のご開帳タイムである。
ミトンをはめて、蓋を上げる。
出来たー!
出来ておるー!

クリスマス用と言っておきながら、その時既に25日の23時半を過ぎていたので、そそくさと切り分けて味見してみた。
ああよかった、味も成功である。
全くの本の通りにしているから失敗しようもないのだが、前回大失敗だったから怖かったのですよ…。

そしてそれまで何も食べていなかったのも手伝って、貪るように平らげた。
午前零時を回って、肉の香りが漂う中でのそんな姿は、端から見たらさぞかしおぞましかっただろうと思う。

ともあれ、成功したんである。
次は、漬け込みから燻しまで一週間かかる、ベーコン作りに挑戦する予定。