三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

燻せ!鶏肉

2012-01-06 07:00:00 | 作りました。
<12月25日の食事>
朝:エクレア コーヒー
昼:玄米ご飯 牛肉と白菜の蒸し物 ほうれん草のごま和え キノコのキンピラ 海苔の味噌汁
間食:黒船ハーバー ココア
夜:スモークチキン バゲット クリスマスケーキの残り

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遂に果たされた!リベンジは成功だ!
といった趣旨の興奮混じりの写真付きツィートに、幾人かはポカーンとされていたのだった。
そうか、正体が分からないと、何だこの茶色いのはよ、という事になるのか。
場合によっては、恨みを晴らさんがために何かを真っ黒焦げにしてやったぜ!という写真にも見えなくないな…。

正確は、スモークチキンである。
遂に中華鍋型フライパンでのスモーク作りに成功したのだ。

薫製に関する知識が全くないまま、中華鍋型フライパンと黒胡椒とで薫製に挑戦し、辛くて食べられないほどのなにかが出来上がったのは、以前書いた通りである。(後ほどリンク張ります)
大失敗の悔しさと、買ってしまった網や蓋などの器具の惜しさで、何とかフライパンでの薫製リベンジが謀れないかと思っていた。
そんな折りに、ネット上であるブックレビューを目にする。
自家製ベーコンがとても人気だという「湘南かまた食堂」を営む、鎌田香さん著「スモーク ~週末、中華鍋で肉を燻す~」である。
見れば、私が使った中華鍋型フライパン、金網、ボウル状の蓋といった器具で薫製はちゃんと作れるらしい。
しかも、薫製を名物としているお店の方が監修の作り方なんである。
速攻でアマゾンでポチッとな、をやったのは言うまでもない。

しょっぱなは、本が届いた時期(クリスマス間近だった)や調味料に漬け込む時間を吟味して、漬け込みから燻すまでが一晩で出来るスモークチキンを作ることにする。
一刻も早く燻してみたいしな。
行程を簡単に説明すると、調味料に一定時間漬け込み、それを取り出して冷蔵庫内で乾かし、燻す一時間前に室温に戻して薫製、となる。
何から何まで端折ったのだから、最初のスモークが失敗したのも自明の理と言えよう…。

調味料として、新たにカルダモンを買ってみた。
まさか自分の人生の中で、こういったお洒落ハーブ&スパイスを使う機会が訪れるとは…。
割と値を張るくせに一回に使う量が少ないこちら、使いきってやりたいが、いつのことになるやら。

何がどうなってどう作用するのか分からない今回は、それぞれの行程に必要な時間も、調味料の量もきっちり守った。
セットで買ったものの、いつ使うんだろうと思っていた小さじ1/4サイズの計量スプーンが、日の目を見る時がきてよかった。

諸々の行程を経て、いよいよ燻しタイムである。
中華鍋の底にアルミホイルを敷きスモークチップを置き更にアルミホイルを被せたのち、金網を入れその上に燻したいものを入れ、ボウル状の蓋を被せる。
スモークチップは、何となく美味しそうだからという理由で、リンゴの木にしてみた。

また、過熱防止のため自動消火機能の付いているコンロは駄目ということで、カセットコンロを用いた。
作業途中はこんな感じ。

換気扇の下で行いたかったため、ガスコンロの五徳を外して、コンロ上に斜めに置いての施行(むろんのこと元栓は閉じた)である。
カセットコンロは元々持っていたが、カセットボンベは新たに買っており、燻したい感情が突っ走ってなんやかんやと金かかっちゃっております!
買った方が手軽で安上がりとか、それは言わない約束で!

燻し始めて数十分。
キッチンタイマーが所定時間経ったことを告げ、いよいよ運命のご開帳タイムである。
ミトンをはめて、蓋を上げる。
出来たー!
出来ておるー!

クリスマス用と言っておきながら、その時既に25日の23時半を過ぎていたので、そそくさと切り分けて味見してみた。
ああよかった、味も成功である。
全くの本の通りにしているから失敗しようもないのだが、前回大失敗だったから怖かったのですよ…。

そしてそれまで何も食べていなかったのも手伝って、貪るように平らげた。
午前零時を回って、肉の香りが漂う中でのそんな姿は、端から見たらさぞかしおぞましかっただろうと思う。

ともあれ、成功したんである。
次は、漬け込みから燻しまで一週間かかる、ベーコン作りに挑戦する予定。