三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

ポンタと青春

2012-01-09 23:04:51 | 食雑記
〈12月27日の食事〉
朝:スモークチキンのスクランブルエッグのトースト リンゴ コーヒー
昼:お弁当(ご飯、鯖のみりん干し、カボチャサラダ、ニラの卵焼き、白菜のコチュジャン和え)
夜:おにぎり 肉まん(以上二点、ローソンで購入) 野菜ジュース ヨーグルト

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事務所の周りをよくよく見れば、ローソンでいっぱいなのである。
ナチュラルローソンも含めると、最寄り駅から事務所までの間に4つ。
しかも事務所から一番目と二番目に近いコンビニがローソンだ。
これは脅威すべき数字ではなかろうか。

コンビニで買ったものでさっと食事を済ませたいときなど、必然とローソンに行く機会は増え、そうなれば聞かれる機会が多くなるのが「ポンタカードはお持ちですか?」である。
これは、根負けしてポンタカードを作るに至った話である。

私はそもそもポンタカードを作る気はまるでなかったのである。
貯めているポイントカードは沢山あるからもう充分だ、ポイントカードには縛られたくない。
それに、どうせ貯めるならファミマに行ってTポイント貯めたいし。
貯まったTポイントで、TSUTAYAでマンガと交換するの好きだし。
って、ポイントカードに縛られたくないとしながら、Tポイントに縛られているアンビバレンツよ。
結局職場周りでは行ってないのだけど。

だから「ポンタカード作りますか?すぐ発行できますよ」と聞かれても、毎度断っていたのだ。
けれど、熱心な店員さんというのはいるもので。
込み合ってない時間に行ったところ、何度言っても首を縦に振らない輩だと目されているらしい私に対し、ポンタカードの素晴らしさを説明してくださる。

「貯まったポイントで、十円以下の端数をお支払いできるから便利ですよ」
…そんなに小銭貯まるの気にならないです…
「ゲオや、それからHMVでもポイント貯められますし」
…私TSUTAYA派ですし、タワーレコード派ですし…

熱心な説明を聞きながら、そんな事を考えていた。
作るもんか!と思っているのに簡単に感化され、ポンタカードを作ろうかな?と感じた自分をちょっと否定したかったのである。
気分はさながら、宿題にとりかかろうとした時に母親に「予習やりなさいよ!あんたはちっとも自発的に行動しないんだから、人生損するよ!」とまで言われて、大人しく従うのも面白くないと感じる中学男児である。
32歳にして反抗期か。

説明が一通り終わったあと、「考えてみます」と告げて店を出た。
彼は「コイツ作る気ないだろうな…」というような、残念そうな顔をしていたが、いやなんの。
「そうまで言われたら、作ろうかな」という思いを胸に秘めているのである。
息子だって、予習をやらなくて困るのは自分なんだから、従わないフリをしつつもこっそり夜中に机に向かうのである。

ちょうど同じ頃、ツイッターで言葉を追ってる方が、ポンタカードを作ったとつぶやいたのも後押しした。
ちょっと面倒だけど、作ろうかな。
店頭でも作れるということだったが、サイト経由で申し込む。
後日、タヌキのイラスト入りのカードが到着した。

以来、家の近所や出先よりもやはり職場近くの方が圧倒的にコンビニを使う機会が多いのだから、ローソンに行ってはポンタカードを差し出す日々である。
だが、熱心なお兄さんのいる店舗には行けなくなってしまった。
あれだけ作るのを拒んだポンタカードを差し出すのは、どうもバツが悪くて。
気分は、ほうら行った通り宿題をやって正解だったじゃないかと母親に指摘される中学男児。
自分の中に潜む、妙な青臭さというか幼児性を見知った一件であった。
けど、お兄さんには何だか申し訳ないな…と少し胸が苦しくなる一件でもあった。