和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

人材城(二十六)小説「新 ・人間革命」

2012年05月10日 09時23分57秒 | 今日の俳句
    小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2012年 (平成24年)5月10日(木)より転載】
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人材城26(5/10)

 原谷永太も、弟の正太、正輝も、壮年幹部の顔を食い入るように見つめ、指導を聞いた。

 「父親の借金をどうするかは、三人で話し合って決める問題だ。

 どうするにせよ、同業者も、周囲の人たちも、みんな、君たちの姿を見ている。

 君たちは、山本先生の弟子じゃないか! 師子王の子じゃないか! 今こそ、山本門下生の強さを、信心の実証を示す時なんだよ。

 一つ一つの事柄に対して、誠実に、真剣に、『学会員は、さすがだな!』と言われるように対処していくんだ。

 苦しい戦いになるだろうが、信心の初心に返って、腰を据えて、粘り強く頑張るんだ。君たちは、“肥後もっこす”じゃないか!」

 三兄弟の顔が、決意に光った。

 帰途、車は田原坂の近くに差しかかった。

 三人とも、かつて、この坂の上で、“何があっても広宣流布に生き抜こう“と誓い合った日のことを思い出していた。

 今、まさに彼らの人生は、「越すにこされぬ田原坂」に差しかかっていた。しかし、三兄弟の胸には、雨にも、嵐にも負けぬ、挑戦の闘魂が、赤々と燃え盛っていた。

 人は困難に負けるのではない。闘魂を失うことによって、自らに敗れるのだ。打ち倒され、地に伏しても、闘魂ある限り、人は立ち上がることができる。

 法的には、彼らが父親の負債を肩代わりする理由はない。でも、原谷三兄弟は、力を合わせて、息子である自分たちが、父親の借金を返済しようと心に決めた。

 父親は信心しなくなっただけでなく、反対してきた。しかし、永太たちは、“創価学会の原谷兄弟”で知られている。「借金は父親の問題だ」と言って取り合わなければ、多くの人が泣くことになり、自分たちの信用も、学会への信頼も欠いてしまうことになる。

 彼らは、「いかなる乞食には・なるとも法華経にきずをつけ給うべからず」(御書一一六三頁)との御聖訓を思い起こした。“学会に傷などつけてたまるか!”と思った。


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