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kosukeのきまぐれWORLD

アイドルやら音楽やらスポーツやらを好き勝手に語ります。

NFL・・・極寒のランボーフィールドにファーヴの夢破れる!の巻

2008-01-23 20:07:23 | NFL
この記事を書くまで、ちょっとだけ気持の整理が必要でした。

私が尊敬するNFLプレーヤー、というより尊敬する人物であるグリーンベイ・パッカーズのブレット・ファーヴ。NFLの伝説を作り続けている男です。
しかし、スーパーボウルのタイトルこそ1回きりで、今期、パーフェクトシーズン(まあ、全勝優勝ってことですね)を目指す、ペイトリオッツのブレイディなんかに比べれば、結果という意味では、物足りないという見方もあるかもしれません。

が、20世紀後半から21世紀前半に、最も印象的なQBと言えば、やはりファーヴになるんじゃないかな?(対抗馬として、記録の人ダン・マリーノと、マジシャン、ジョー・モンタナがいますけどねえ・・・。)

しかし、そのファーヴも、気温マイナス18度(体感温度はマイナス30度近いんじゃないか、と実況アナウンサーが言ってました)という、極寒のホームスタジアムで、今シーズン終了を迎えてしまいました。

この日のパッカーズ、決して悪い出来ではなかったと思います。ただ、しいて言うなら、ここ一番で、ファーヴがファーヴらしさを出してしまったかな?というのが、勝敗のカギだったんじゃないかな。プレーオフ初戦のシーホークス戦では、14点リードされながら、落ち着いた、確実なパスで前進しながら、RBグラントのラッシュも使い、見事なドライブを見せてくれたのに比べると、この、NFCチャンピオンシップでは、やや焦りがあったかも。それが、インターセプトにつながり、結局接戦に持ち込まれてしまったなあ、という気がします。でも、ファーヴの、こんな人間臭さも、彼の魅力の一部だと思うんですよ。負けても、なお、ファンを納得させてくれる・・・やはりファーヴは偉大です!

相手のジャイアンツは、もともとディフェンスのいいチーム。それが、パッカーズRBグラントのラッシュをことごとく止めたため、ファーヴとしては、パス、しかも長いパスに頼らざるをえなかった・・・このあたりに、勝敗を分けた鍵がありそうです。

後半は完全にジャイアンツの流れ。スーパースター、ペイトン・マニングを兄にもつ弟、イーライ・マニング。レギュラーシーズンではムラがあり、インターセプトも多かったイーライが、プレーオフ3試合でインターセプトゼロ!これはお見事としか言いようがありません。イーライのパスがきっちりつながったことが、オーバータイムでのサヨナラフィールドゴールにつながったのは間違いありません。
ここにきて、イーライ・マニングが、試合のなかで成長しています。若いイーライが、波に乗ったら、もしかしたら、2年連続マニング兄弟のスーパーボウル制覇!なんてこともありえますね。

で、このジャイアンツにスーパーボウルで相対するペイトリオッツ。カンファレンス・チャンピオンシップでは、ブレイディのインターセプトもあり、調子はよくなかったようです。チャージャーズだから、なんとか振り切れたかもしれませんが、守りがしっかりしていて、攻撃のバリエーションもあるジャイアンツとなると、そう簡単には勝てないんじゃないか。そもそも、ジャイアンツは、やっとのことでプレーオフにこぎつけた、いわば失うものがないチーム。方やペイトリオッツは、レギュラーシーズン後半から、パーフェクトシーズンを期待され続けてきたチーム。勢いなら、ジャイアンツ!という気もします。

まあ、そんなわけで、ファーヴの夢は破れましたが、スーパーボウルの楽しみはまだまだ健在です。
2月4日は、たぶん、休暇をとって、生放送を観ます。

NFLを見よう!Vol.4・・・4強出そろう!の巻

2008-01-16 04:04:40 | NFL
懲りずに書きますよ、NFL!

AFC,NFCともに、チャンピオンシップのカードが決定しましたね。

ペイトリオッツ対チャージャーズ、パッカーズ対ジャイアンツとなりました。

先日、ダークホースとして扱ったチャージャーズが、なんと連覇を狙う、ペイトン・マニング率いるコルツに攻め勝って、勝ちあがりました。中継は途中から見たのですが、前半早々にエースRBトムリンソンがケガしたようで、後半はパス中心の組み立て。そしたら、リヴァースが小気味よいパスを連発するわ、レシーバーがランアフターキャッチでも距離を稼ぐはで、タッチダウンを量産。お見事でした。先般、「プレーオフに出てきた中で最も注目されてないQB=リヴァース」と書いた私は、反省反省。
コルツは、レシーバー陣にケガ人が出、RBアダイもケガで不調と来ては、マニングをもってしても、厳しい戦いでした。まあ、連覇は難しいという証明でしょう。

方やペイトリオッツの方は、ジャガーズ相手に完勝。前半こそ、いい勝負でしたが、後半は自力の差を見せつけた感じです。相変わらず、ブレイディのパスが完璧で、この試合では90%以上の確率で成功ですから、止められません。ジャガーズも、WRモスを抑えたまではよかったのですが、ペイトリオッツはタレント豊富ですよ、まったく。しかし、これで、トムリンソンが回復すれば、チャージャーズとのカンファレンス・チャンピオンシップは面白くなりそうです。

NFCの方は、パッカーズはいいとして、相手がどうなるか注目だったんですが、試合は見ていませんが、ジャイアンツが勝ちました。下馬評では、ロモ-オーウェンスのホットラインが絶好調のカウボーイズ有利かと思われていましたが・・・。ロモは去年のFGのホールドミスの借りを返すことはできなかったわけですね。
しかし、私個人的には、ジャイアンツが勝ってくれたことで、シード順でパッカーズが上となり、ホームフィールド・アドバンテージを得ました。そうです、NFCチャンピオンシップは、グリーンベイのランボー・フィールドでの試合となるわけです。これはパッカーズ及びパッカーズファンには、たまらないプレゼントです。
また、雪でも降ろうもんなら・・・。また、ファーヴの雄たけびが見れるか?がぜん、楽しみになってきましたよ。

ということで、今週末は両カンファレンスのチャンピオンシップ。スーパーボウル出場をかけた、究極の戦いです。見逃せません!

NFLを見よう!Vol.3 ファーヴには雪のランボー・フィールドがよく似合うの巻

2008-01-14 10:53:49 | NFL
私の応援するグリーンベイ・パッカーズが、カンファレンス・ファイナルへの出場を決めました!
パッカーズと言えばQBブレット・ファーヴ、ファーヴと言えばパッカーズという、よくも悪しくもファーヴ中心のチームですが、彼もすでに38歳。しかも、ここ2年、プレーオフにも出れていなかったので、毎年のように引退説が流れていたスーパースターです。
それが、今年は、1年目、2年目の攻撃のキーマンたちが目覚ましい活躍で13勝3敗で地区優勝!そして、昨日のディビジョナル・プレーオフで、グリーンベイ時代の恩師ホルムグレン率いるシアトル・シーホークスと戦ったのでした。

舞台は雪の舞うランボー・フィールド。過去何度も雪の中で好ゲームを演じてきたファーヴ&パッカーズにとては、願ってもないコンディション!現在、地球温暖化が危惧されていますが、冬のグリーンベイにはやっぱり雪が似合います。

パッカーズ有利と思われたこの試合、試合開始早々にドラマが待ってました。攻撃シリーズのファーストプレーで、RBグラントがまさかのファンブル。ターンオーバーとなったシーホークスの攻撃はゴール直前。RBアレキサンダーのタッチダウンランで先制。さらに、次のシリーズでもグラントがファンブルし、再びターンオーバー→タッチダウンで、0-14のビハインドとなりました。
今までは、こういう展開になると、ファーヴが無理なパスを投げ、インターセプトされて自滅、という試合は、案外あったようです。
しかし、今年のファーヴは落ち着いていました。それに、WRジェニングスとRBグラントは、要所で好プレーを連発。2シリーズつづけてタッチダウンを奪うと、その後のシリーズもタッチダウンを重ねていきます。いわゆる”モメンタム”が完全にパッカーズへ傾いていました。
対するシーホークスは、慣れない雪の中の試合ということもあり、ヤードは進めるものの、なかなかタッチダウンを奪えず、逆にパッカーズにターンオーバーを奪われるなど、後半はなすすべもなく、結局、20点以上の大差でパッカーズ勝利!カンファレンス・チャンピオンシップへと駒を進めたのです。

しかし、この試合のファーヴは、若い攻撃陣を信頼し、パス、ランともに見事なゲームメイクでした。得意の超ロングパスこそ出ませんでしたが(というより、あれはリスクが高すぎますからね)、寒さと雪の、あの悪コンディションの中、確実に前進し、レッドゾーンに入ったらビシっと仕留める・・・見ていてすっきりする試合でした。

ヘルメットを脱げば、白髪も目立つベテランファーヴが、タッチダウンをとるごとに、雪の中で拳を突き上げるシーンは、絵になりますよ!

これで、私にとっての今シーズンのNFLは、好きなチームの応援を続けることができます。次はカウボーイズかジャイアンツか?もし、ジャイアンツが上がってくると、再び、ランボーフィールドでの試合となります。実力ではカウボーイズ有利かな・・・と思われますが。

スーパーボウルまであと1つ。がんばれ、パッカーズ

NFLを見よう!Vol.2 ダークホース・チャージャーズの巻

2008-01-11 22:18:20 | NFL
サンディエゴ・チャージャーズ。

NFLの中では、決してメジャーなチームとは言えないチームです。
ここ数年、プレーオフには顔を出しても、初戦敗退が続き、今年、久々にプレーオフでの勝利を挙げたチームです。

で、まずは、当たり前の一般論から始めますが、フットボール、特にNFLにおいては、なんといっても、卓越したQB(クウォーターバック=攻撃の司令塔)の存在が、勝利の大前提のような面があります。距離を稼いでいく競技ですから、高いパスの能力が求められるのは当然でしょう。さらに、戦況を読んだプレーができるのも、QBの瞬間的判断によるところは大きいですから。
今年のプレーオフの8強を見ても、ほとんどのチームが、NFLを代表するQBを持っています。
ファーヴ(パッカーズ)、ペイトン・マニング(コルツ)、イーライ・マニング(ジャイアンツ)、ハセルベック(シーホークス)、ロモ(カウボーイズ)といった有名どころに加え、走るQB、ジャガースズのガラードなどですね。
そんな中、おそらく、8強に残ったチームの中で、最も注目されていないQBこそ、チャージャーズのフィリップ・リヴァースではないでしょうか。

だからこそ、今回取り上げているのですが、チャージャーズの切り札は、何と言っても、当世最高のRBといってもいいであろう、L・Tこと、ラデイニアン・トムリンソンです。彼の走りを見ずして、今のNFLは語れません。彼がいたからこそ、8強まで勝ち上がれたと言ってもいいでしょう。

そういう意味では、たとえばブレイディ&モス、ロモ&オーウェンスといった、パスプレーにおけるいわゆる”ホットライン”に注目が集まりがちな中、ランプレー1発で局面を変えることができるトムリンソンのプレーは、魅力あります。NFLに詳しくない方でも、1度見ればわかります。ランニングプレーは、単にもらったボールを持って、相手ディフェンスの隙間を縫って走っていくだけの、シンプルなプレーですから。ただ、そのシンプルの中に、高度な技術が発揮されるところが、スーパースターのプレーなんですね。

そのチャージャーズの次の相手は、昨年のスーパーボウル覇者、コルツ。今シーズンは、レギュラーシーズン全勝のペイトリオッツの影に隠れてますが、前年度の上位チームには比較的厳しいカードが組まれるNFLにおいては、地区優勝は立派。ましてや、カリスマQBのペイトン・マニングを擁してますから、ある意味、ペイトリオッツとスーパーボウルを賭けて戦うべきチームなのでしょう。
ただ、そのコルツ・ハイパーオフェンスと、鉄壁のディフェンスに立ち向かう、トムリンソンとチャージャーズ。QBリヴァースに頼っていないだけに、かえって不気味な存在です。

一NFLファンとしては、まずはコルツ対ペイトリオッツでAFCチャンピオンシップを戦ってほしいという希望はあります。話題的にも、盛り上がるでしょうから。しかし、プレーオフには魔物が棲んでます。昨年、同点FGのホルダーをしたカウボーイズのロモが、ホールドし損ねて、ジ・エンドとなった悪夢のプレーを引き合いに出すまでもなく、NFLは、ほんの少しのほころびが、勝敗を分ける競技です。コルツの攻撃がもたつけば、最後の最後、トムリンソンのランでゴール前まで迫って、最後はFGでサヨナラ勝ち、なんてことも、ありそうなストーリーです。

まあ、ぐだぐだ書いてきましたが、来週、プレーオフの二回戦となる、ディビジョナル・プレーオフが両カンファレンスで計4試合行われます。一発勝負ですから、観る方も緊張します。だからこそ、面白いんです。

このブログをご覧の方で、NFLに興味のある方はあまりおられないかもしれませんが、NHK-BSやスカパーなどで放送ありますから、1試合でも、ご覧あそばせ。頭と体をフルに使った、知的な肉弾戦をお楽しみいただけますから。

NFLを見よう!Vol.1 プレーオフ始まるの巻

2008-01-06 23:20:25 | NFL
モータースポーツはF1やスーパーGTじゃなくてWRC,メジャースポーツではMLBやサッカーじゃなくNFLと、日本人的にはメジャースポーツの中のマイナー好きな私ですが、NFLは野球やサッカーと比較するのは失礼でしょ!というくらい高度なスポーツです。特に「観るスポーツ」という位置づけとしては、これ以上面白いものはないと断言します。(ただし、ルールと戦術について、若干の知識を有することが条件となりますが・・・。)

で、今月から、プレーオフが始まります。
前にちらっと書いたことありますが、NFLのプレーオフは、日本のプロ野球のクライマックスシリーズという名のくだらない客集め大会とは大違いで、もともとレギュラーシーズンにおける対戦相手に不平等があるため、各カンファレンスごとに、地区優勝できなかったチームであっても、上位の勝率を上げれば、チャンピオン争いの権利は与えてもらえるというシステムです。つまり、たまたま同地区にすごく強いチームがいて、地区優勝はできないけど、カンファレンス全体としては実力があるということになれば、ワイルドカードが与えられ、プレーオフに出れるわけです。

で、今年のプレーオフですが、どうもワイルドカードで出てきたチームは若干力不足の模様。そして、AFC,NFC両カンファレンスとも、上位2チームが際立って強い。順当に行けば、AFCはペイトリオッツ対コルツ、NFCはカウボーイズ対パッカーズというカンファレンスチャンピオンシップとなることが予想されます。
昨年、私はコルツを推しました。まあ、月並みではありますが、今世紀のスーパースターQBと言えば、コルツのマニングでしょう。スーパースターと言われ、毎年のようにスーパーボウルまであと一歩というところまで来ながら勝てなかったマニングとコルツ。なんとなく、勝たせてあげたいという思いはありました。

では今年は?NFLに詳しくない方でもご存じではないでしょうか、ペイトリオッツがレギュラーシーズン全勝で終えたことを。あそこは、過去にも2003、2004と連覇しており、昨年もカンファレンスファイナルまで来たチーム。はっきり言って強すぎるイメージがあります。しかも当時は、QBブレイディが、チビチビと距離を稼ぎ、ゴールライン近辺からのタッチダウン(TD)パスや、終了間際のフィールドゴール(FG)で勝つスタイル。面白みに欠けるスタイルではありました。それが今年は、ヴァイキングス、レイダーズと渡り歩いた、NFL屈指のWRモスを獲得し、コルツ顔負けのハイパーオフェンスを展開。今年は爆発力のあるチームとなり、シーズン16連勝!こうなると、”ストップ・ザ・ペイトリオッツ”はどこが果たすのか、それとも誰も止められないのか・・・が見どころです。

まあ、そんな戦力分析はともかく、私の全くの個人的趣味で言わせてもらうと、今年応援するチームはグリーンベイ・パッカーズです。私がNFLに完全にはまった頃、一番印象に残っているQBは二人。一人は元ラムズのカート・ワーナー、そしてもう一人がパッカーズのブレット・ファーヴです。特にファーヴは、今や「プレーすることが伝説」とも言える、歴史的プレーヤーです。いろんなQBがいますが、”カリスマ性”を感じるという意味では、彼以上のプレーヤーはいないと感じています。毎年注目してはいたんですが、ここ2年はチームが不調でプレーオフも出れず、ファーヴも昨年あたりは引退説がありました。
しかし、38歳にして現役続行してくれている彼に、今年こそスーパーボウルでプレーして欲しい。

そう、今年のプレーオフはグリーンベイ・パッカーズに注目ですぞ。
ファーヴの”神”を感じさせるプレーが見れるのも、今年限りかもしれないんだから・・・。

NFL・・・時間との戦いを体現してくれたウェストブルック(イーグルス)

2007-12-20 22:06:12 | NFL
私のブログにおいては登場回数も少なく、また、時期も冬季に限られるNFLネタではありますが、今日は、NFLはなんとも奥の深いスポーツだということを、あらためて思い知らされました。

ほとんどすべてのボールゲームに共通のテーマ、それはいかに相手より多く得点するか、それに尽きると思うんですね。テニスや卓球、バレーボールなどは、相手より先に一定のポイントを取れば勝ち、というシステムですし、サッカー、ラグビー、バスケットボールなどは、試合時間終了時に得点を多く取っていた方が勝ち。
後者の試合では、リードした側が、意図的に意味のないパスを回して時間を稼ぐというシーンもよくあることです。サッカーなんかは、時間稼ぎのディフェンスのパス回しなんて、当たり前です。
しかし、NFLはちょっと違うんですよ。確かに、時間が限られた競技ですから、リードした場面で、相手に攻撃の時間を与えなければ、勝ちということは他のスポーツと同じです。ただ、NFLの場合、極端なケースとしては、数秒の間に、ロングパス1発でタッチダウン(7点)取られる可能性がある競技なんですね。そこまで極端じゃなくても、1分あれば7点返すのは、まんざら珍しくないです。
したがって、NFLの試合では、終盤になると必ず言われるのが「タイムコントロール」です。点を取りには行きたいが、相手に攻撃時間は残したくない。ならば、点は取れずとも、攻め続けてさえいて、インターセプトやファンブルといった、ミスで相手に攻撃権を奪われなければ、負けないわけです。

そして、今日のその時、イーグルスのランニングバック(ランニングバックというのは、攻撃の際、相手ディフェンスの隙間を狙って、ボールを持って走って、距離を稼ぐポジションです)、ウェストブルックの度肝を抜くプレーは、試合終了約2分前に起こりました。

4点リードのイーグルス。タッチダウンを取れば、11点差となり、相手のカウボーイズにとっては、2回の攻撃権を得て、タッチダウンを2つ取らなければ勝てない状況。残り時間2分では、2階の攻撃権を取るのは、ほとんどまぐれに近いです。だったら、イーグルスがタッチダウン1本入れて、点差を広げた方が、勝利に近づくだろう・・・ふつうはそう考えます。そして、そのイーグルスは、終了2分までにゴール前まで攻め込んでいて、得点のチャンス!

ここで、もうひとつ言っておきたいのは、NFLは記録を重視する競技なんです。タッチダウンを取った回数、タッチダウンパスを投げた回数、はたまた、パスを通した距離から、ボールを持って走った距離まで、すべてが記録される競技なんですね。そういう背景をご理解いただいた上で、続きを・・・

ここで、イーグルスのエースランニングバック、ウェストブルックが、ボールをもらって走り出しました。残り時間は2分を切ってます。彼は何人かのディフェンスをかわし、そのままタッチダウンが取れる状況まで走りました・・・タッチダウンをとればさらに7点差をつけることができます。そのかわり、残り1分数十秒ではあっても相手に攻撃権が移ります。相手に攻撃権が移った場合、理論的には、1分あれば2タッチダウンを取ることは可能ですから、相手のカウボーイズにも勝ちの可能性が残ることになります。

そんな状況で、ウェストブルックがとった行動・・・それは、タッチダウンをとる直前の位置で、自ら前進を止め、得点をとることをやめ、自らのチームに攻撃権を持ち続ける・・・すなわち、時間を使うことを選択したのです。タッチダウンをとれば、それは彼の記録になります。ランニングバックというポジションは走った距離ととったタッチダウンの数が、選手の価値を決める尺度ですから、普通は、チャンスがあればタッチダウンを取りに行きます。それによって、点差も開くわけで、チームの勝利に近づくわけですから。

でもウェストブルックは、敢えて、タッチダウンを捨て、相手に次の攻撃権を渡すことを防いだんです。ゴールライン前1ヤードで、走るのをやめたんです。
これは、細々とながら、長いこと、NFLを見てきた私にとっても、意外なプレーンでした。結果的には、そのプレーに続くイーグルスの攻撃が、残り時間をすべて費やしたことで、相手に次の攻撃権を与えることなく、4点差でイーグルス勝利となりました。

つまりウェストブルックという、NFLを代表するランニングバックが、自らの記録の上乗せを捨ててまで、この試合の勝利のため、時間を使うことを選択したわけです。
サッカーで例えるなら、得点王を狙うストライカーが、ゴール前フリーでパスをもらって、ゴールは当然、というところで、バックパスして、時間を消費した、って感じなわけですよ。

なんか、文章で書いてても、全然、その瞬間のインパクトを表現できないもどかしさを感じてるんですが、今日のこのウェストブルックのプレーこそが、時間との戦いであるNFLの奥の奥のそのまた奥の深さを思い知らされたプレーだったなあ、ということが言いたかったんです。

ちなみに、敗れたとはいえ、カウボーイズは地区優勝でプレーオフ進出決定。勝ったイーグルスは、いまだプレーオフ出場権争いをやっている状況。なんとも厳しいNFLの戦いを垣間見ました。この、勝つための本気度というのが、NFLの魅力なんですよね。

しかし、今日のウェストブルックの最後のプレーは、しびれました。たぶん、今後私は彼を応援することになるだろうと思います。それくらい、格好は悪いけど、価値ある1プレーでした。

マイケル・ヴィックに捧げる応援歌

2007-12-12 21:14:54 | NFL
マイケル・ヴィック・・・この名前にピンとくる人、私がいちいち言うまでもありませんが、あなたはNFLファンですね。
そうです、彼こそはアトランタ・ファルコンズのスターQBであり、21世紀始まって以来、最高に型破りなQBのスーパースターです。(もちろん、彼のプレースタイルには賛否両論ありますが・・・。)

彼は昨日、闘犬ビジネスに関とわったことで、禁固23か月の刑を言い渡されました。なんという因縁か、その日、アメリカでは「マンデーナイト・フットボール」といって、月曜日に特別に1試合だけ行われ、全米中継されるNFLの試合のカードが、ヴィックがいたファルコンズとニューオリンズ・セインツの試合でした。

私は、その試合を録画して見ていたのですが、なんとも言えず辛くなってきて、途中で見るのをやめて、このブログを書いています。

もしかしたら、これを読んでいる方の中にはNFLに詳しくない方もおられるでしょうから、若干説明しながら書きますが、QB(クゥオーターバック)というのは、攻撃の際に、プレーを選択し、遠くにパスを投げるか、走りが得意な選手に持たせて確実に距離を稼ぐか・・・といった、司令塔の役割であって、少し前なら、49ersの”モンタナ・マジック”で有名なジョー・モンタナやカウボーイズ黄金時代を築いたトロイ・エイクマン、はたまた、QBといえばこの人でしょう、マイアミ・ドルフィンズの無冠の名QB、ダン・マリーノ。そんな、攻撃のカギを握るポジションであるQBのスーパースターに、今日とりあげるヴィックも、名を連ねていたのです。

ヴィックの素晴らしいところ(否定的な方からすると、ダメなところになりますが)は、自らボールを持って走る、そのスピードとテクニック。本来、怪我を避けるべきQBは、パスを投げるか、走りの専門プレーヤーであるランニングバックにボールを渡し、委ねるのが一般的。しかし、ヴィックの場合、攻撃の選択肢に、自ら走るというのがあって、相手ディフェンスを翻弄するのです。しかも、それで、ここ一番で距離を稼いで、得点に結びつけるんです!

正直、私はパッカーズのファーヴやコルツのマニングのような、味方のプレーヤーをうまく使って攻撃を組み立てるQBが好きです。でも、ヴィックの出るファルコンズの試合を見てると、何が起こるか分からないという、ワクワク感がありました。ヴィックの走りには、ファンならずとも、引き込まれる魅力がありましたから。

そんなヴィックが、先ほど書いた罪により逮捕され、NFLからも無期限出場停止の処分を受けてます。さらに、裁判により約2年の禁固刑。はたして復帰はあるのか?昨日の放送中も、試合そっちのけで、ファルコンズのオーナーに対するインタビューがこれでもか、というくらい流れてました。

スポーツ選手がからむ事件・・・確かに、法を犯すことは許されません。彼らも一市民であるわけですから。ただ、ヴィックの場合、残念なのは、ドーピングとか八百長というような、プロスポーツ選手という立場として許されないことをやったんではなく、はっきりいって、しょーもないビジネスに首を突っ込んで、罪を犯したってことです。アホか、と言いたい。そんなことで、全世界のNFLファンの期待を裏切ったのか!と。

私は、彼のプレーには、最大限の敬意を表したいと思っています。あんな、破天荒なQBは初めて見ましたし、スーパーボウルこそ出ていませんが、チーム力がそろえば、近い将来、そんな日も来るという期待はありました。

しかし、彼の復帰への道は極めて険しいものであることは間違いありません。伸び盛りのこの時期の2年間を棒に振り、かつ、体づくりもできないわけですから。

でも、彼の罪は償わなければならないということは当然としても、敢えて、私は彼に復帰してほしいと願うものであります。仮に復帰したとしても、私がしびれたあのラッシングは見れない可能性が高いです。それでもいいんです。ともすれば、それまで、QBというポジションは白人のポジションという空気を、まさに一掃した彼のプレーを、今の時点で、記憶の中のものにはしたくない!

届くはずもない、極東の島国の一NFLファンの声ではありますが、アトランタのヴィックのファン、全米のヴィックのファンそして全世界のNFLファンの声が、大きな声となり、彼に届き、彼に勇気を与えんことを祈って、終りにします。

Vick、come back!

NFLを軽視しすぎだNHK!

2007-12-03 20:53:23 | NFL
今日はちょっと文句言いたい気分です。

NFLファンとしては、NFLネタで、気持ち良くない話題を書きたくはないんですが、今日は一言言いたい。

NHK-BS1は、昔からNFLを放送してきてくれたし、おかげで私はNFLが好きになれたので、感謝はしています。
しかし、今年はちょっと考えなおしてほしい。

私は新聞を取ってないんで、TV番組の予定はTV番組雑誌を見て組んでます。
今日だって、番組雑誌では7時過ぎから「ジャガーズ対コルツ」が予定されており、スーパースターのペイトン・マニングのプレーが見られる・・・と思って見ていたら、「ありゃ、ゴルフじゃん?」。なんで?そりゃ、NHK-BSはゴルフの全米ツアー中継にも力を入れていますし、それはそれで、ゴルフファンの方にはありがたいことでしょう。でも、TV番組雑誌に発表しておいて、差し替えるって、どういうことよ!そりゃ、NFLは深夜の枠をキープしてあるから、ゴールデンタイムに放送すると、1日2回ってことにはなります。でも、だったら、ゴールデンタイムの放送予定など、流さないでくれ。期待しながら、7時のBSニュースを見て、「さあ!」と構えたら、「ありゃりゃ・・・」というのだけは勘弁してくれ。

でも、これって、素直に考えれば、NFLファンをバカにしてますよ。もし、民放でこんな番組差し替えやろうものなら、もう大騒ぎでしょう。まあ、民放はスポンサーがいますから、逆にそんな勝手はできないんでしょうが。

でも、日本では決してメジャーな存在じゃないNFLですが、スポーツとしてのNFLの質というのは、数あるスポーツの中でも、最高と言えるんじゃないかと思うんですよね。これは、昔サッカー少年として、ペレやベッケンバウアーに憧れていて、かつ、小学校のなかばくらいから、ほとんど毎日プロ野球中継を見ていて、かつ、自分は高校以来テニスを続けている、そんなスポーツ全般を好きな私が言うんですから、まんざら、マニアの遠吠えではないですよ。

今日はちょっと、語ります。

フットボールの魅力・・・それはクウォーターバックのナイスパスによるタッチダウン、はたまたランニングバックの見事なステップワークによるランニングタッチダウンなどありますが、守りからも一発逆転プレーがあったりするのが、緊張感をそそります。野球で言うなら、守っていて、超ファインプレーをすると、それが得点につながったり(いわゆる、インターセプト・タッチダウンですね)、サッカーで言うなら、シュートしたボールをとったキーパーがそのままドリブルしていってゴールを決めたり(これは、パントリターンタッチダウンまたはキックオフリターンタッチダウンをイメージしました)と、意外性があるかと思いきや、ビッグプレーは封印して、ゴリゴリと前へ進んでいって、ある程度のところで、キックでゴールを狙ったり、しかもそれが、残り数秒というところで、そのキックに勝敗が委ねられたり・・・まあ、知っている人には、いまさら何言ってんの、という感じかもしれませんが、フットボールの面白さは、じっくり見込んではじめてわかる、奥深いものなんです。

そんなフットボールの頂点を目指す戦いであるNFL。レギュラーシーズンも終盤に入り、プレーオフ進出をかけての争いが激しくなってるこの頃です。(詳しくは言いませんが、日本プロ野球がやってるような、レギュラーシーズンで勝敗はついてるのに、人気集めのためにやるような、無意味なものとちがって、NFLのプレーオフは、非常に公平なシステムです。)

まあ、私ごときがほざいても、NHKの方針は変わらないでしょう。いいですよ、深夜枠の放送を録画して見ればいいんだから。

でも、最後に一言言いたい。NHK-BSは、一味違う番組選択をすることが、生き残りの道なんじゃないですかね。今はスカパーもあればネット配信もある時代。
ちなみに、約20年前には、NHK-BSがWRC中継をやってたんですよ!マキネンとかカンクネンとかオリオールとかサインツなんかがいたころにね。

おめでとうコルツ!

2007-02-05 13:21:31 | NFL
いやあ、おめでとうコルツ、おめでとうペイトン、おめでとうダンジー!
第41回スーパーボウルは、インディアナポリス・コルツが、シカゴ・ベアーズを29対17で破り、NFLチャンピオンの座を射止めた。
MVPはQBペイトン・マニング。まあ、このチームは良くも悪しくもマニング次第というところもあり、今日も、彼らしいスーパーパスはなかったものの、雨というコンディションを考えたプレーで、なおかつ、ここ一番でミドルレンジのパスを決めるあたり、さすがとしかいいようがない。相手QBグロスマンとはあまりにも対照的過ぎるプレーぶりでした。
でも、素人のぼくですが、勝因の大きな部分を占めたのは、前半、コルツDFがベアーズのラン攻撃を止めたことじゃなかったかと思います。
もともと、QBグロスマンのパスにはそれほど信頼性はなく、ラン中心の攻撃で勝ち上がってきたベアーズ。スーパーボウルだからと言って、そのパターンは変わらないと分かってはいても、それをきっちり止めたことで、ベアーズ攻撃陣にプレッシャーを与えられたこと間違いないでしょう。振り返れば、プレーオフに入ってからのコルツDFは、素晴らしかった。それが、最後まで続いたことが、大きな勝因ですよ。マニング中心の攻撃が目立つチームにあって、コツコツ守って失点をできだけ押さえる。なんか、ベアーズDFがやるはずのことをコルツDFがやってしまった、そんな感じの試合でした。
かなりの雨で、滑るボールを何回もファンブルするシーンがあり、動きの激しかった試合でもありました。結果論かもしれませんが、いい天気なら、グロスマンもあそこまでミスを連発はしなかったかも・・・と思うと、勝手ながら、大接戦を期待していたぼくは、ベアーズ、特にグロスマンにはもう少しいいプレーも見せてほしかったというのが本音です。
しかし、開始早々のへスターのキックオフリターンタッチダウンでいきなり度肝を抜かれたこの試合、後半途中までは、1ポゼッションで逆転という状況で、気を抜けない、いい試合でした。素晴らしいDFでここまで勝ち上がってきたベアーズにも、拍手です。あわよくば、ですがベアーズDFがもう少しリスクを犯したプレーをしていれば・・・という気もしますが、相手がマニングですから、失敗=ビッグゲインと考えると、ヘッドコーチにしても難しい判断でしょう。
これで、名実ともに現役最高のQBとなったマニングの、これからさらなる活躍を期待したいですね。やっぱり、NFLにはスーパースターがよく似合う。絵になる男ですよ、彼は。
でも、やっぱり新しい力の台頭にも期待したい。今日ははっきり言ってさんざんだったグロスマンも、潜在能力は持っているはず。今日の試合で何かつかんだとしたら、来シーズンは飛躍するかもしれません。
あと、気になる若手として、(これもQBですが)ダラス・カウボーイズのロモ。彼もなんだかんだ言われてもプレーオフまで出てきて、なかなかのプレーはしていたものの、なんと、入れれば同点というFGのホールドをミスして、結果的に負けてしまったという、なんとも苦い終わり方をしましたね。なんだかんだ言っても、カウボーイズにも強くなってほしいので、彼の奮起も期待したいです。
と、年に1回の祭典スーパーボウルが終わって、まだまだ先のNFL2007シーズンのことなんかも、なんとなく頭をよぎった今日という日でした。

こんな感じで、これからもNFLを応援していきたい、kosukeであります。

NFLスーパーボールへの道

2007-01-23 22:24:08 | NFL
今日2本目の記事書きます。
日本時間で言うと、今日、スーパーボール出場チームが決まりました。
AFCから、インディアナポリス・コルツ、NFCからシカゴ・ベアーズが進出し、非常に興味深いマッチアップとなり、2月5日が楽しみです。(ぼくはたぶん休暇をとって生で見ます。会社の皆さん、ごめんなさい。)
ベアーズは、典型的な守りのチーム。でも、NFLは守りが強いチームが最後には勝つケースが多い。ここ数年のペイトリオッツ然り、何年か前のレイブンズ然りです。ベアーズにはアーラッカーがいます。彼を中心にランDF,パスDFともにそつがない。カンファレンスファイナルでも、今シーズンのシンデレラチーム、ニューオリンズ・セインツの攻撃力を凌いだことからも、その力は実証澄み。特に、絶好調のQBブリーズに対し、サック、インターセプトと、攻めのDFでその攻撃を封じた力は、現役最高のQB(だとぼくは思います)のペイトン・マニングですら、止めてしまうのではないか、と思えてしまいます。
ただし、若いQBグロースマンは、プレッシャーを受けると乱れがちであることから、若干の不安はあるものの、どちらかというとラン中心の攻撃を得意とすることから、グロースマンへ負担をかけないようなプレー選択をしてくるでしょう。
一方のコルツ。言わずと知れた、マニング中心の「ハイパーオフェンス」が武器。しかも今シーズンはルーキーRBアダイがプレーオフでも活躍しており、パスとランをうまくミックスさせた攻撃ができていること。また、レギュラーシーズンで弱かったDFが、ここに来てかなり機能してきていること。さらに、キッカーに「サヨナラフィールドゴール」の名手、ヴィナティエリを獲得しており、FGシチュエーションでも、絶対の信頼がおけること、等考えると、ここ数年のコルツの中では、最高に強い!結果的に、ここ数年、プレーオフで苦杯をなめたペイトリオッツを下してのスーパーボール出場だけに、気勢は上がっているはず。
こんな両チームがフロリダで戦うスーパーボール。日本での人気は今ひとつの感もありますが、ゲームの面白さという面では、野球やサッカーの比ではない!と言いたい。
さあ、スーパーボールよ、早く来い!