ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

内覧会にて

2012-11-25 | ほとほと日記
今日、私のホームでは内覧会を開催した。

十数万部の新聞オリコミ広告をいれるなど事前広報をして、十組ほどの見学者が確保できた。

職員に色々の役割が振られたが、私は街頭にホームの看板を持って立つことになった。

ホームで待っていて来客応対をするには気が利かないため…と判断されたに違いない。

もっとも私自身そう感じているので、内心ちょっとホッとして、ホームから徒歩五分ほどにある郵便局の前でホームの名前を書いたカンバンを持って立っていた。

二十分以上じっと立っていたが、誰からも声を掛けられない。

そろそろ帰ろうかナ…と思っていると、一台のクルマが停まった。

運転していた中年の男性が私の持っているカンバンを指差し、「そこに行きたいのだけれど、行き方が分らない」という。

そのクルマが曲がって来た道こそホームの方角なので、「今来た道でいいのですよ」と言った。

すると「そっちは一方通行だからダメだと言われて引き返してきたのだ」というようなことを言う。

そうかな?と思った。

私自身何十回となくクルマに乗っけてもらって通った道なのだが、改めて強い調子でそう言われて、たちまち自信がなくなってしまった。

私がホームの者だと知ると「隣に乗って案内して下さい」という。

私はまったくの方向音痴で、ナビゲーターなど出来ないのだが、断るわけにもいかず助手席に乗った。

ところが私はその「一方通行と言われた道」以外の行き方は分らないのだ。

他の通りに入って、たちまち行き詰ってしまった。

私はホームに電話を掛け、助けに来てもらった。

あ~、恥ずかしかった。

でもやっぱり一方通行じゃなかったんだんだよ、あの道は。

昼寝見た夢を子供が綴っているような文体ですが、実際今思い返しても夢みたいなヘンテコな体験でした。