転ぶ
2019-11-30 | 家族
今日は仕事はお休みでした。
昨日の夜8時半近く、姉から電話がありました。
姉は私がまだ職場にいるのに驚いていましたが、私は姉の言葉に驚きました。
母が道で転んだというのです。
姉によると、母は整形外科医でリハビリをしようとシルバーカーを押して道路を歩いていたら、車輪がちょっとした凹みに入ってバランスを崩して転んだ…とのことでした。
身体はシルバーカーのバッグの上に乗っかり大丈夫でしたが、顔面を路上にぶつけた…とのことです。
母は8月に自宅で立ち上がろうとして左足の甲を捻って亀裂骨折をしています。
それがようやく治って来たのに…と、私はギョッとしました。
幸い足は大丈夫で、顔面も本人は「額が痛むけれど大したことない」と言っている…と言うのですが、高齢者が転倒して頭部を路上に打ち付けるのは非常に危険です。
「明日、必ず医者に行くよう言わなきゃダメだよ」
私は姉に言いました。
老人ホームに入居するきっかけで非常に多いのが転倒です。
高齢者は転倒をすると大腿部骨折や腰や背中を圧迫骨折する確率がとても高く、安静にしているうちに心身を衰えさせてしまうのです。
そして転倒は繰り返します。
単に筋肉や骨の老化だけでなく、視聴覚も衰えますし、脳神経に問題が起きてバランスを取れなくなっている場合もしばしばあるからです。
姉から電話を受けたとき、私は一人事務所で懸案を抱えていたのですが、更に暗雲が頭に垂れ込みました。
今朝、母に連絡をしました。
存外元気な声で「これから医者に行くところだ」と、言いました。
昨日打ち付けたところが腫れて、目の周囲がお岩さんみたいになっている…と言います。
母は、自分を元気づけ、息子を心配させないために敢えて頑張って大声を出しているようでした。
高齢者が転倒して顔面を赤紫色に腫らすことは良くあることです。
見た目は凄惨ですが、予後はそんなに悪くありません。
とにかく怖いのは骨折と、時間を置いて症状が現れる硬膜下血腫です。
「お医者さんで調べてもらうんだよ。転びやすくなっているんだから、ゆっくり歩くんだよ」
私は強く言いました。
母も88歳。
避けて通れない段階に差し掛かっていますが、何とか無事に過ごして欲しいと思います。