ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

ミサ と台風

2012-09-30 | 信仰
今日は朝からニュースは台風一色。
朝は晴れていたから、何か変な感じだったが、やはり気分は少しザラつく。

でも、せっかくの日曜の休暇。
私は久しぶりに教会でミサに与りました。

今の仕事に就く前はずっと日曜は仕事が休みだったから、ほとんど毎週ミサに与っていた。
六年半前から年中無休の老人ホームで働くようになって、さすがに毎週は難しくなった。
それでも土日のどちらかにはできるだけ与るようにしていた。

それが、おととしの暮れに大きな仕事のミスがあってから、全く与る気力も余裕もなくしてしまった。

私が在籍している教会は、自転車で10分くらいの距離にある。
日曜のミサは二回あるが、早いほうに与ることにした。

何となく不安もあったけれど、神父さんを初め、教会もミサも何も変わっていなかった。
私はずっと与っていたように典礼聖歌を歌い、祈りを唱え、聖体拝領をした。

変わらない場所があるのは有難いことだ…と思った。

ミサの帰り、教会の最寄り駅にある大型書店に寄った。
これも以前は良くしていたことだった。


夜になり、台風が近づいて来ている。

大きな被害がなく過ぎこせますように。



兄の江差追分

2012-09-29 | 家族
今日は母と姉と三人で、兄が所属する混声合唱団の定期演奏会に行って来た。

会場は千代田区紀尾井町にある紀尾井ホールだった。
音楽や演劇はもちろん、芥川賞直木賞の授賞式にも使用される、都心の真ん中にある老舗ホールだ。

こんな名門ホールを、創立30周年を超えたとはいえアマチュア合唱団が使うなんてなかなか大変だな…と思った。

会場時間ちょうどくらいに着くと、もうかなりの人数が並んでいた。
ホールも老舗だが観客も老舗ぞろい…というのも変だが、六十代以上とおぼしき人たちが非常に多かった。80歳を越えている母があまり目立たないくらいに、高齢者率が高い。
「きっと皆、合唱団員の親兄弟なんだろうねえ」
なんて噂をしながら入場した。

兄がソロパートを取る曲があるらしい…と母から聞いていたので前から3列目の中央に三人並んで陣取った。
団員が入場して来ると、兄はステージの真ん中に立った。すぐに私と目が合い、緊張気味だった兄は軽く笑った。

初めに、旧約聖書の「詩編」を混声合唱とピアノ向けに作編曲した小品が六曲唱われた。
次に、プーランクというフランスの現代作曲家によるミサ曲が演奏された。

二十分の休憩の後、「北の譜(うた)」と題された、東北北海道の四つの民謡を混声合唱にアレンジしたプログラムが始まった。

その一曲目が「江差追分」で、兄はその前半部のソロをとったのである。


荒い浪風 もとより覚悟
乗り出す船は浮き世丸

西か東か身は白浪の
漂う海原果てもない


「江差追分」特有の非常なハイトーンで長く微妙な節回しを、兄は澄んだ声色で唄い切った。
それはクラシックのテノールとも民謡の拳回しとも違う、兄独特の声色だった。

兄はふだんとても無口で声を荒げることも全くない。

私は五十数年の人生で、兄のあのような声を初めて聞いた。
それが私たち家族全員の出身地である北海道の民の歌だったのは、偶然だったのか。

いずれにせよ、私は兄のソロを誇りに感じた。

演奏会が終わると、私たちは満足してそれぞれの家路に急いだ。

この二年間、私は心身の不調で兄の演奏会に行けなかった。
元気になってまた演奏会に行くことを小さな目標のひとつにしていた。
その意味でも良い日になった。

来年の演奏会は10月だという。その日まで家族が元気でいて、また揃って演奏会に行ければ良いな…と思う。


明日が楽しみ

2012-09-28 | 家族
今日で四日間のハードな仕事が終わり。

明日あさっては、珍しく土日の連休です。

まず明日は兄のコンサートに行きます。

兄は三十年以上クラシックの混声合唱団に所属していて、一年半に一度くらいのペースで日頃の成果を発表するのです。

ここ二回は忙しかったり体調不良でいけませんでした。

明日の午後、久しぶりに聴きに行きます。

会場が紀尾井町ホールというのも格式高くていいですね。

その前に、母と姉と三人で昼食を外食します。

それがなんとホテルニューオークラ!

…どういう発想なのか、と正直思いますね。

私はいつもワンコイン店でラーメンや牛丼をササッと食べて昼食を済ませています。

ホテルで昼食を摂るなんて考えたこともありません。

ホテルなんて、この10年でビジネスホテルに何回か泊ったくらいですから。

まあ、でも、最近少し頑張ってることへのご褒美だと思って、楽しんで来たいと思います!



身辺整理

2012-09-27 | ほとほと日記
昨日から、仕事の合間を縫って身辺整理をしている。

…というと穏やかでないが、仕事の重要書類を改めて整理しなおしているのだ。

私はもともと整理整頓が苦手な「汚部屋」タイプの人間である。

しかし、そのズボラさが、2年前の大きな仕事上のミスに繋がった。

それからずっと落ち込んでいたので机の上だけでなく頭の中も整理が出来なくなった。

整理が出来ないと当然能率が落ちるし、ミスも増える。

そして今年3月の「事件」がやってきたのだ。

今、落ち着いてみてみると、この二年間の不調生活が重要書類の整理に大きな影を落としていることが分かった。

今は忙しくとも、なんとか余力がある。

チャンスは今しかないかもしれない。

というワケで、年内掛けて、少しづつ、でも大胆に整理をして行きたいと思う。


生き残るために…。


新総裁

2012-09-26 | ほとほと日記
夕方、ふとパソコンでニュースを見たら、「安倍晋三氏が自民党新総裁へ」という見出しに「おっ」となった。

下馬評では、一般党員に人気が高い石破さんと党内派閥の力学の後押しがある石原伸晃氏が首位争いをしていて、安倍さんは三番手…という評価だったからだ。

一回総理大臣になったのを短期間で辞めているのもどうか…と言われていたが、今や「尖閣・竹島問題」が非常に国民の関心が大きいので、自民党の国会議員は国防方面に強い印象のある安倍さんを選挙の顔に選んだ…ということだろうか。

私が物心ついて以来、外交、まして国防が選挙の最大の争点になったことは一度もなく、それだけ今の時勢は異様なのだろうか。

いや、やっぱり普通の庶民の最大の関心は雇用や物価、医療、介護、年金と言った身近な生活課題にあると思う。

でも、あまりにも先の見通しが立たないので、苛立ちはどんどん高まっていて、そのムカつきが「嫌中国・嫌韓国」という気分を高めている要素は大きいと思う。(もちろん、中国や韓国のハケ口的ナショナリズムは日本よりずっとスゴイけれど…)

自民党の新総裁は、次の総選挙の後に首相になる確率が今のところ高い。

私は、誰がなってもそんなに大きく世の中を変えられるとは思わないけれど、自分が老人介護業界で働いているから、医療や介護の問題に理解の深い施策を望んでいる。

前回の安倍総理のときは「介護から予防へ」という掛け声があり、とにかく高齢者を運動させて衰えを予防する…という方針が打ち出されたが、見事に失敗している。

私はもっと正面から「介護が必要なのはわかるがそればっかり金を掛けられないのよ」…と問題提起してもらった方が良いと思う。

それでないと、アチコチに無駄な施設やインチキ臭い業者がはびこるだけになってしまうだろう。


でも、民主党の野田さんを含め、改めて「政治指導者が50代=昭和30年代生まれにシフトしたのだナア…」と思うと、感慨深いものもありました。