今日も仕事はお休みでした。
思わぬ時間が出来たこともあり、近くのイオンシネマに『鬼滅の刃』を観に行きました。
言うまでもなく『千と千尋の神隠し』の映画興行記録更新も間近の、今年のウルトラヒット作品です。
さすがに平日の初回とあって館内はガラガラでしたが、コロナが急拡大している中、混んでいたらどうしよう…と案じていた私は内心ホッとしました。
作品は原作の1エピソードを劇場映画版に仕上げたもののようでした。
私は、鬼退治をする「鬼滅隊」と鬼の抗争…という程度の予備知識しかありませんでしたが、それでも充分楽しめました。
鬼滅隊側にも鬼側にも色んなキャラクターがいて、それぞれ名前の付いた技を繰り出してバトルするのですが、その激しい戦いとちょっと引いた場面の繰り返しが、M1グランプリで漫才師たちが立ち替わりに出てくる緊張感に少しに似てるな…と感じました。
これだけの大ヒットをするのは、色んな客層に引っ掛かる要素を持っているからでしょう。
私にとっては「呼吸法を正義側の最大技にしていること」「家族の絆が正義側の強いモチベーションになっていること」「悪者や弱者の心情を丁寧に掬い上げていること」などが良い引っ掛かりになったと思います。
もちろん基本的には少年マンガらしく、主人公たちの戦い、ガッツ、成長…などの要素が作品の背骨なのでしょうが、「共感」を大切にする今どきの若者気質にマッチングする優しい肌触りが特徴的だなぁ…と感じたことです。
『千と千尋の神隠し』との比較は意味のないことだと思います。
ただ、コロナ下の長く抑圧的な生活が『鬼滅の刃』のウルトラヒットに貢献したことは間違いないように思いますが、それはそれ、この作品が特異な魅力を持っていることには違いありません。