ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

ミサにて

2013-06-30 | ほとほと日記
今日は仕事がお休み。
6月初めての日曜休み…ということもあり、教会でミサに預かりました。

私はいつものようにちょっと早めに御堂に着いて、真ん中の通路側の端っこに座っていました。
ミサが始まり立ち上がるとすぐ、60歳過ぎくらいの、小柄でやや肥満気味のオジサンが、半ば強引に割り込んで来ると、私の左隣に位置取りました。
(なんだよ、もう…!)と、私はかなりムッとしました。
するとオジサンは、ブツブツと小さな声で何やら呟いている。
その呟きは、席に着いてからも断続的に続いています。
そして、ソワソワと典礼用の小冊子を捲ってみたり、しきりに腕時計で時間を確認したり…と、異様にせわしない。

教会のような場所には、もちろん色んな事情の人が集まってきます。
それは当然だし、またそうでなければ宗教組織として頼りないのだけれど、最初の(ムッ)も手伝い、私は落ち着かない気分になりました。

そして…さらになる追い討ちが。
オジサンは、ハッキリと「臭う」のです。ズバリ言って加齢臭。それもかなり強烈な…。
ふだん嗅覚の悪い私が「え?くさっ!」と感じるくらいですから、敏感な人ならどうなる…というレベルです。

もちろん他人のことは言えません。私だって、殊に職場で夕方になると、(これはマズイかな?)というような場合があります。
それで、いちおうデオドラントスプレーを職場のロッカーに常置し、ウェットティッシュを携行しています。
温気の強い時期、そしてこれからの季節、中高年の男は気をつけないとヤバイ。
それでなくとも居場所が確保しずらいのに、追放の憂き目にあいかねない。

私はだんだんイライラしてきました。
ただでさえお互い肩身が狭い立場なんだから、オッサンもう少し頑張ろうゼ…と言いたい気持ちが募ってきたのです。

けっきょくミサの間中、オジサンは何やらブツブツと呟き、落ち着きがありませんでした。
帰り際、チラッと顔を見ると、色黒の皮膚は脂で黒ずみ頭髪も白髪交じりで薄いけれど、表情には童顔も残っていて、まだ五十代かも…と思いました。

いずれにせよ、呟きと臭気と、何より(中年男で不潔っぽいのはミニクイ…)というモヤモヤ感から解放されて、私は自転車にまたがると一心にペダルを漕いだことでした。


いやあ、すっかり変なことを書いてしまいました。

明日から7月。
良い夏になるよう、夏らしいテンプレートに変更しました。







懐かしい女(ひと)

2013-06-29 | 分かち合い
今日は、月に一度の友人たちとの定例飲み会です。

お休みだったので、朝、NHK連続テレビの『あまちゃん』を見ました。
舞台は東京に移っていて、主人公のアキはアイドルユニットの一員としてメジャーデビューを目指し始めているようです。

すると、今日寿司屋のお客さんとして、薬師丸ひろ子さんが登場しました。
有名女優の役柄ですが、十代のころからアイドルとして活躍していた…という設定のようです。
すっかり貫禄がついていましたが、彼女がデビューしたのは十二、三歳の頃、角川映画『人間の証明』(『野生の証明』だったか?)のオーディションでしたよねエ。
選ばれた直後、昼のテレビ番組で「期待の新人!」と紹介されたのを偶然観た記憶があります。
小柄で伏目がちで男の子みたいで、でも確かに不思議な魅力がありました。

そのとき、私もまだ高校生…。

その後、彼女が1980年代を代表する映画スターになるなんて、初めは思いもしませんでした。
彼女が出演した映画はそんなにたくさん観ていないけれど、『翔んだカップル』はとても感銘を受けました。
高校の学園祭で、複雑な人間関係にもがく主人公たちが、もぐら叩きをしながら泣いてしまうシーンは、今でも頭に浮かびます。

『あまちゃん』には、アイドルになろうとして夢破れた主人公の母親役として、小泉今日子さんも出ています。
彼女こそ、松田聖子や中森明菜と共に1980年代のトップアイドルの象徴的な存在でした。
何とか、ドラマ中に薬師丸ひろ子=小泉今日子のコラボシーンを作って、オジサンたちの涙腺を緩めて欲しいナ…と望んでいます。

さあ、今夜はオジサン同士、懐かしい話をしてきましょうか…。




風立ちぬ

2013-06-28 | 映画
朝四時台に起きてNHK を点けると、ゼロ戦の設計に関わった堀越二郎の新しい資料が見つかったというニュースをやっていた。

五時台のニュースでも、また。

この人は宮崎駿監督の新作『風立ちぬ』のモデルになった人らしい。

ニュースを見ているうちに、久しぶりに映画館に行ってみようかな…という気になった。

『風の谷のナウシカ』から『ポニョ』まで、宮崎監督の作品はほとんど見ている。

いっときほどの圧倒的な創造力・訴求力は陰ってきているように思うが、作品を発表するたびに国民的な期待をされ、それに応え続けてきた実績は、日本の監督では黒澤明と比較できる唯一の存在だと思う。

ま、あんまり力まずにリハビリの一環のつもりで数年ぶりの映画館鑑賞をしようかな…と思っているのです。


神様。
今日一日が穏やかなものでありますように。
家族が皆、健康で暮らせますように。
友人たちが無事に仕事を終えますように。
お祈り致します。

長雨

2013-06-27 | ほとほと日記
昨日は午後から強い雨が降り続いた。

仕事が終わって帰るとき、小降りになっていた。

今のうち…と考えて自転車をこぎ始めたが、すぐに強くなって、結局ズボンはびしゃびしゃになってしまった。

あれだけ降ったのだから、利根川水系のダムの水不足は解消できたのかな。

今ホームには独特の緊張がある。

命の灯火がとても細くなった入居者がいらっしゃるから。

ご家族がすぐに来られる今週末までは、その明かりが灯り続けますように。


神様。
今日一日が穏やかなものでありますように。
家族が皆、健康で暮らせますように。
友人たちが無事に仕事を終えますように。
お祈り致します。



親子

2013-06-26 | 家族
今朝のニュースで、福岡県にある「不登校親の会」が紹介されていた。

その中の一人の息子さんは、中一で不登校になり、高校を中退し、通信制高校に入り直した。

そして今春大学に入学し、臨床心理士を目指して勉強中だという。

二十歳の男性とは思えないくらい、優しくて攻撃性のない表情をしていた。

お母さんもまた、決して他人を責めようとしないような、優しい顔つきの方だった。

その次のニュースが、カワセミの親鳥が幼鳥にスパルタで餌の捕り方を教え、体得した幼鳥はさっさと親元を離れる…というビデオニュースだったので、余計に親子の有り様を考えた。

昨日、母と姉が私の家に掃除に来た。

私が手紙の類いをいつまでも捨てられないことについて指導を受けた。

そして父の話になった。

父は自分の持ち物が「可哀相」でなかなか捨てられず、部屋がごちゃごちゃだという。

私には、その「可哀相」という感覚が良く分かった。

親子は、争えない。

天の定めと受け止めるしかないのだろうか。