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甲府市の市民レポーターがこうふの話題をお届け!

甲府市に根付く古武道の世界を訪ねて

2012-07-26 15:05:00 | 文化
 小瀬スポーツ公園・武道館で古武道を探る  

市民レポーターの浅野です。
今月は、甲府市に根付く古武道の世界を訪ねてみたいと思います。

日本古来の伝統文化を知り、その素晴らしさを次の世代に伝承することは、
「個性ある日本」を世界に伝える重要な要素だと思います。
甲府市で活動している古武道はあるのでしょうか 
調べてみたいと思います。 
甲府には小瀬スポーツ公園に立派な武道館があるので、ここをバスで訪ねてみます
 
1.市民の足バスで武道館を訪ねます
甲府を楽しむにはバスを使ってゆっくりと目的地を訪ねる、
これがSlow-Lifeの原則ですが、
バスを快適に使うには少々工夫が必要です!!

今日はバスに乗り始める時点からレポートして、バスの便利さを体験してみましょう
小瀬スポーツ公園行というバスがありますので、まずは甲府駅バスセンターにやってきました。
今の時間は朝、8時10分ごろです。
ちょうど良い時間にバスがあるかな、少し心配ですが、掲示の時刻表を見てみましょう。
あれ!!
8時4分にあったんだ!
残念です。
次のバスはっと・・・
エ~~ 10時24分発です!
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   この路線では2,3時間に1本しか
   バス便がないという感じですね。
   主要路線だと思いますが・・・

 

 
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ここでくじけてはいけません
Slow-Lifeを任じる「バス愛好家」の必需品、
山梨県地図の甲府市詳細図のページを開きます
スポーツ公園まで歩いて10分以内の地点にバス停はあるかな?
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   目的地周辺のバス停を探します
   
 
 

 
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うん、何か所かあります
例えば、「下鍛冶屋」というバス停から歩けば5分ぐらいで行けそうです。
そのバス停にはどこ行のバスに乗れば良いか、バスセンターの路線図を見ると分かります
「75番中道橋経由豊富」と「76番御所循環」の2本です。
次に、「バス愛好家」の必殺携行品、「バス時刻表‘12」を開くと・・・
この路線のバスは8時26分発であることが分かります
まさにグ~ですね
 
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   Slow-Lifeの必携品
   これがあれば、時間によって
   バスを使ったり、JRに頼ったりできます
     
 
 
 
    

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ほとんど待つことなく乗ることが出来て、しかも土曜日のせいか、
ゆっくりと座ることが出来ました。快適でした
そしてこの路線はある場所を過ぎると、「自由乗降区間」というのがあって、
降りたい場所があればどこでも降りることができるのです
ここまでくるとタクシーですね。
駅から30分ほどで目的地の「下鍛冶屋」に到着、片道360円でした。
バス路線と時間は、スマートフォンやタブレットのような近代兵器があれば、
もっと簡単に調べられると思いますが、Slow-Life信奉者には必要ありません 
バス停「下鍛冶屋」から歩いて5分ほどで小瀬スポーツ公園に着きました
 
2.武道館でめぐり合った古武道:杖道
ここの武道館はなかなか立派な施設です
首都圏下の施設と比べても、トップクラスに位置する規模だと思います
これほど立派な施設を、市民が自由に使えることは素晴らしいと思いました。
HPによれば武道館全体のデザインは鎧兜をイメージしているそうです。
あらゆる武道に対応できるだけではなく、
フィットネスセンターもあって市民、県民に親しまれています
 
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   スポーツ少年、少女の歓声は
   すばらしい!!
   彼等の元気がある限り、
   この国は大丈夫!!

 

 

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正面口を入ると広いロビーがあって、
元気なスポーツ少年少女の賑わう声で満ちています
この元気さがあれば、山梨の将来は大丈夫 
といった勝手な感慨にふけってきょろきょろしていますと・・・
今日の武道館使用予定といった電光掲示板が目に入りました。 
 
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  今日もいろいろな武道が
  行われるんですね。

  予定を見ているだけで、
  体にエネルギーが湧いてきますヨ!

 
 


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ウッ 
「杖道」と書いてあります。
杖というのはツエのことですよね
もしかしたら高齢者のツエの使い方
と思いながら武道館2階の部屋に行ってみます。 
そこで見たものに衝撃を受けました
これこそ武道、といった印象です。
もしかしたら今日のお目当ての、「知られざる古武道」かもしれません
稽古の皆様は袴姿で防具を着けずに杖を構えています。
2人1組となって相対の態勢で、打ちと受けの組み合わせです。
打ちの一振りごとに発する鋭い気合いは瞬発のほとばしりを感じさせます
 
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「杖道」の稽古風景
防具を着けていません、杖の先端が顔に迫っていますネ
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受けは、打ってきた杖を肌身一寸先(≒3cm)で受けているようです
稽古とはいっても一寸の見切り違いが生じると即、杖が体を襲うに違いありません。 
とても緊張感のある危険な稽古風景です。
この緊張感を絶えず体内に蓄積して武道の精神を醸成するといった感じです 
一般的に競技スポーツとして行われている武道とはかなり異質なものを感じました
お聞きしたところによると(甲府杖道会 小林様)、
杖を使う武道なので「杖道」というそうで、分かり易いですね
一般に馴染が薄いのですが、実は大変深い歴史をもった武道だそうです
私が探している古武道に相応しい感じです。
ここ甲府での杖道は5年ほど前からの活動で、
小瀬スポーツ公園武道館と、舞鶴城武徳殿の2か所で稽古が行われています。 
今日は突然の訪問で、会のご指導をされている先生がご不在のため、
杖道についてのインタビューは出来ませんでしたが、
次回のブログで先生やお弟子さん達のインタビューを通して
「杖道」の歴史や現状などについて載せたいと思います
 
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   なにか時代劇の一幕のようです。

   武道ですから日本刀等の武器に
   立ち向かうことが技のベースに
   なっていると感じました。

 

 


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南の大和郡山市と北の甲府との史談往来

2012-07-20 10:05:00 | 文化
 奈良県大和郡山市と甲州・甲府市との自然・歴史遺産の共通性

市民レポーターの内藤です。
甲府市広報誌の平成24年4月号の「姉妹都市提携20周年・大和郡山市」を読んだ市民グループの方に、
「大和郡山市と甲府市との交流事業で両市の自然・人文交流資料を深く知りたい。」と言われ、
同感した私は、今回このことをブログでお伝えしたいと思います。

≪大和郡山市と甲府市の共通した自然環境と歴史交流≫
大和郡山市は人口約6万人の歴史ある城下町です。
この街に甲州と類似した自然環境と人文的資料があることに驚きます。

それは江戸時代に甲府城から幕令で奈良大和郡山城主に転勤した
甲府城主・柳澤吉里の諸種の施策があったからです。

甲府盆地と自然環境が類似していることに気づいた吉里城主は、
甲府盆地の自然遺産の8つの類似遺産を大和郡山八景として指定して観光目的に使用したのです。

大和郡山八景・・・ 「三輪山花」、「西大寺古柳」、「伊駒山郭公」、「伏見里鹿」、
               「益田池月」、「竜田川紅葉」、「秋篠時雨」、「初瀬山雪」

また甲州八珍果として有名なブドウ、桃などを
大和郡山地区に特産品として栽培させたりした(大和郡山八珍果)うえに、
「積玉和歌集」等の和歌や絵画・書道史蹟を甲州に準じて流行させたのです。

これらの歴史的遺産は現在も大和郡山城境内にある
柳澤文庫(柳澤一族が残した史蹟資料)に見られます。

≪大和郡山市・史蹟解説盤に見られる「甲州(山梨県)」≫


甲府城主から大和郡山城主に移封した柳澤吉保公を祭神とした柳澤神社の解説盤 

甲府市と姉妹都市関係を結んでいる大和郡山市には
甲州武田一族関係の史蹟が幾つかあります。

その一つは「永慶寺山門」でしょう

柳澤吉里が国替えで奈良に赴任するに当たって、
甲州に建てた永慶寺を奈良に移築した山門が国の史蹟として保存されています

また、大和郡山市の金魚産業は日本一であることは知られています。
この金魚は甲州から赴任した柳澤吉保が広めたことはご存じですか

ご存じない方は、『ふるさと大和郡山歴史事典』や『甲府市羽黒地区文化協会・20周年誌』の中の
「甲府市と姉妹都市大和郡山市との観光と武田衆遺伝子の生涯学習」を参照してみてください。

≪南から北へ、北から南への史談往来と観光≫
甲府市と大和郡山市との姉妹都市関係交流が定着していることは喜ばしいことです

私が訪れた大和郡山市市役所の受付入口に、
甲府市から送られた甲州産水晶の大標本が展示してあり、感激しました


大和郡山市市役所庁舎入口に見られる甲府市から寄贈した大水晶。


大和郡山城内にある甲州出身城主・柳澤一族を祭っている「柳澤神社」。


柳澤神社(大和郡山)祭神碑に「甲府」と明記されています。 

また大和郡山城内に桜が満開の4月初旬は、
甲州出身・柳澤一族の柳澤神社が観光客で盛会でしたが、
山梨ナンバーの車が全然無いので、観光客の大半は地域地元民のみだろうと思われました

しかし、その後、市立図書館で1月に行われた両市の児童・生徒の記念絵画展で、
甲府市招待の大和郡山の子ども達が賑やかに散策している姿を見て、
両市交流の実情がわかりました

甲府市には日本一の宝飾産業や果樹産業、
武田一族の歴史史蹟の紹介をこれまで以上にして欲しいと感じた次第です。

 


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知ろう私たちの街の宝・羽黒大宮神社

2012-05-16 09:48:14 | 文化
 神が舞い降りた岩 

市民レポーターの内藤です。

甲府市北山の道筋の羽黒町山沿い地域は、背面に標高400メートルの片山産地を控えた静かな住宅街です。
ここは、信号機が1カ所もなく、福祉施設が幾つかある恵まれた地区です。

この地域には市民にあまり知られていない「自然・歴史的文化財」があります
今回はその中から「羽黒大宮神社」を紹介しましょう。

 

羽黒大宮神社は、山交伊勢町循環バス停・希望の家入り口で下車して7分の場所にあります

羽黒大宮神社は、「やまなし歴史文化公園」内にある古びた神社庁指定の5級神社です。
地区創設以来毎年、地区住民が盛大なお祭りをして賑やかに文化活動を行っています。

 

この境内には大岩塊が7つ厳然と点在しています。
その中でも特に大きな岩塊は「神が舞い降りた岩」として古代から崇められてきた岩です

 

この岩は山頂の千代田湖から昇仙峡にかけての水晶・石英鉱物を含む岩の山麓に転がり落ちた転石です

これは、湯村温泉源の元である地下深くで結晶した「花崗岩」で、
水晶の基本である石英と黒雲母、長石という3鉱物が地下深くでゆっくり冷却し、固化した岩です。
学問的には酸性深成岩です。

片山山頂のこの岩の割れ目をさらに地下から溶岩が吹き上げて「羽黒お天狗山」の火山が形成されました

次の機会には、この火山活動と関連した
「羽黒お天狗さん」や山麓の「意地悪ばあさんの石いも伝説」と道徳教育的なお話もお伝えします

 


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知ろう私たちの街の宝

2012-05-08 10:30:00 | 文化
 サイカチ大樹の紹介 ~甲府市指定有形文化財・天然記念物編~  

宝石の街甲府貴金属の山梨・・・と全国的に有名な甲州・山梨県。
その県庁所在地である甲府盆地を中心とした甲府市内には、
自然・歴史的資料がたくさんあります。

私、市民レポーターの内藤は、ブログを通じて「知ろう私たちの街の宝」と題し、
私たちの街の文化的資料を紹介していきたいと思います。

第1回目は・・・
上石田の国道沿いにある「大樹木-サイカチ」について学びましょう!!

国道20号線の県立美術館に行く途中のカーブすみにある
高さ5メートル前後の2本の老木・サイカチは、
昭和44年2月に甲府市の天然記念物として指定されています

交通量の多い国道沿いにそびえ立つこの大木をゆっくり観賞することは大変ですが、
隣接する広い脇道・駐車場などで観賞できます 

サイカチは、落葉高木で俗名・オハラフジノキといわれ、
樹高10mにも及ぶ幹や、枝に変化したトゲがあり、湿った川岸に育つ大木です。

夏は薄黄色で小さな花が房のように咲き、秋には3センチぐらいのねじれた硬いサヤが出来ます。
若葉は食用、サヤは薬用の被子植物で、双子葉類のマメ科植物です 

サイカチが育つ地域の自然環境を知ろう
では、どうしてこの地域に天然記念物指定のサイカチが育ったのか考えてみましょう
なぜ、樹齢300年のこのサイカチがこの地域に育ったのでしょうか?

この樹木は、川岸の湿った土地を好むため、生育の歴史を現在の自然環境から推測することができます。
このサイカチ大木の隣接地は、昇仙峡から流れた荒川が東西に流れる地域で、
この荒川南縁の岸は紅色桜の大木が1キロに渡り見事に咲きそろう貢川地区の観光地です

甲府市民の皆さんやサイカチ樹木に関心のある方々には、
是非ともこの甲府市指定有形文化財・天然記念物について生涯学習をすることをお勧めします 

そして、県立美術館ガラス標本の博物館・クリスタル・ミュージアムを中心とする
貢川地区の文化施設で生涯教育と健康散策を楽しむのも良いのではないでしょうか。

最後に・・・
私が高校生の頃、「サイカチバラ先生」と呼ばれている先生がいました。
当時は、なぜ先生を「サイカチバラ先生」と呼んでいたのかわかりませんでした。

しかし、今回このブログを書くに及んで、
教師として素晴らしい指導力を持っている反面、バラのように鋭く指導する熱血教師を、
河川に流されていた地域の湿地に負けずに大木に育つたくましさを持つ「サイカチ」に喩えたのだと、
その理由に気付きました。

甲府市内には、まだまだ多くの自然や歴史的資料が沢山あります。
みなさんも散歩をしながら探してみてください

 


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