「さまよう刃」という映画を観てきました。寺尾 聡さん 竹之内 豊さん 伊東四郎さんという豪華キャスト。原作は東野圭吾さん。少年法をテーマにした社会派のストーリーです。
最近原作を読んでいるので「これは観なければ!」と、行って来たわけです。
やはり原作通りにストーリーを展開していくのは2時間の映画では無理なのでしょう。かなり強引にストーリーを変えてしまって、問題の奥深さを描ききれていないところがありました。でも映画では仕方が無いのでしょう。原作を忠実に描こうと思えば大河ドラマくらいの長さが必要になってしまうのだと思います。
簡単に言ってしまえば、未成年の男たちに娘を強姦された上に殺されたその父親が復讐するというものなのですが・・・。楽しい映画のはずもなく、その点は覚悟して観たのですが・・・。やはりやりきれない気持ちばかりが残る結果となりました。
これは観た人たちみんなが同じ気持ちのようで、映画が終わりテロップが流れ始めても誰一人席を立つ人はなく、明かりが点いても映画館の中はシーンと静まり返り重苦しい空気に満ちていました。みんななかなか席を立とうとしません。映画の後の館内のこんなにも重苦しい雰囲気ははじめての経験でした。エレベーターに向かう間も誰一人声を発する人はいませんでした。
決して楽しい映画ではありません。正義とは、法律とは何なのか? そして罪とは? 罰とは? う~ん・・難しいことを考えさせられます。
仕事柄、犯人と同年代の学生さんたちと接する機会が多いのでなんとなくこの問題が身近に感じられてしまうのでした。
公式サイト・・・http://yaiba.goo.ne.jp/