小さな盆地の集落は、寒気が閉じ込められてしまったようで、連日真冬日の寒さが続いている。
今朝も水道や湯沸かし器が凍結したので、ストーブの温風をダクトで送って復旧した。
夜間、部屋に入れているユキ(柴犬)は、明るくなると戸を叩いて外へ出せと盛んに促す。
しぶしぶ起きて散歩に出かけたが、小屋の温度計はマイナス12℃を指していた。
昼間も外はプラスになることは無いが、寒さに強い犬は雪も氷も蹴散らして遊んでいる。
こんな姿を見ていると、部屋に入れるのは過保護かと思ったりしてしまう。
厳寒の中でも、春の兆し?が頭をもたげて来た。
杉の木が、毒々しい赤錆色に変わり始めた。
今年は杉の実の当たり年で、花粉の飛散は去年の10倍以上だと言われている。
よく見ると、数も多いし丸々と太って、目いっぱいに花粉を溜め込み、弾けてやるぞと手ぐすね引いて待っている。
戦後、国策で豊穣な広葉樹林が伐採されて、杉や檜の大規模植林が行われた。
ようやく伐採期になったが、木材市場は安い輸入材に席巻されて、林業は衰退し、後継者もいなくなってしまった。
人の手が入らなくなった植林地は、利用されないままに荒廃し、大量の花粉を飛ばしたり土砂災害を引き起こして、人々を苦しめている。
密生した植林地には下草も育たず、野生動物も住めなくなってしまった。
生態系や自然環境が壊された結果、人間の生活への影響も、じわじわと出始めている。
これは明らかに、誤った林野行政による、戦後最大の公害であり、人為的な災害と言っても過言ではない。
犬はもともと寒さに強いそうですね。
第一次南極観測隊が残していったカラフト犬が翌年まで生きていて日本中を感動させました。
若いときより花粉症は格段に軽微になりました。
老いて唯一のプラス面です。
戦後農林行政の失敗など言われますが、当時は荒廃した森林を復活させるため、やむを得ないことだったのでしょうね。
ありがたくない「春の兆し」ですね。
雪国生まれのユキは平気ですが、飼い主はちょっと~といったところです。
軽くなることもあるのですね。 早くそうなりたいです。
当時は良かれと思ったことでしょうね。
坊主憎けりゃの論理で、言葉が走ってしまいましたが、それでも、とんでもハックションです。