
2月26日は、すっかり恒例行事のひとつになっている京都ブライトンホテル京都内にある京料理"螢"が節気の節目に開催されている「雅の会」に参加しました。







































今回の京料理"螢"の節句のテーマは「桃の節句」、、、どんな料理が頂けるのか?楽しみです。




"螢"の離れ「翠光菴」の設えも「桃の節句」で統一されています。
お花は嵯峨御流の先生が来られて生けられるそうです。

この日の献立です。


① 先付
京都ポーク角煮 甘酒餡 飯蛸桜煮
可愛らしいお雛様の器には地元食材を使った角煮が盛り付けられています。
餡は甘酒から作られ、松の実がアクセントに添えられています。
お内裏様の器には、これから旬を迎える飯蛸の桜煮が盛り付けられています。
飯蛸の旬は春。春は桜の季節。たこを煮た時の紅色が、桜を思わせる、そんなとこから飯蛸の煮物を『桜煮』と言ったりします。
両方とも「桃の節句」のテーマに相応しい先付です。

② 吸物
蛤真薯 清海汁
蛤も「桃の節句」によく使われる食材です。
あおさがたっぷりと入ったお出汁と一緒に頂くと、一気に春が来た感じの美味しさです。
貝類からはいい出汁が出ますね。

③ お造り
春菜ちらし仕立て
手をつけるのを躊躇してしまうくらいに綺麗に盛り付けられたお造りです。
お魚は真鯛に鮪、もんごいか、ホタルイカ、雲丹、イクラ、寒ぶり、、、
付け合わせには菜の花やウルイ、こごみなどがちらし寿司のように散りばめられています。


④ 御凌ぎ
キヌサヤすり流し 雛あられ
キヌサヤを茹でて裏ごし、蒸し器で蒸された一品でしょうか?
中に入っている大きめの雛あられも中はあられ感が残り、食感的にもいい感じです。
鮮やかな緑色といい、新春を感じるメニューです。







⑤ 八寸
鯛子煮 鱒海老芋木の芽焼き う巻き 蟹かぶら 筍海老挟み揚げ
八寸は"和食の華"ですね。
ひな祭りに因んだ旬の食材やこれから春を迎える食材が並びます。
村山料理長のアイデアが存分に生かされた八寸です。
見た目といい、味といい、どの料理も「桃の節句」に相応しい料理です。
中でもお気に入りは"筍海老挟み揚げ"です。
筍のシャキシャキ感、海老の旨みと食感、、、これが天ぷらで出されるとますます美味しいです。



⑥ 温物
米沢牛と筍のみぞれ煮
年齢を重ねてくるとこの辺りでの和牛はちょっとキツイのですが、米沢牛は和牛の中でも旨みは強いですが、脂分がさっぱりとしていて食べやすいです。
筍との組み合わせなので、両方の食材を同時に味わえる贅沢なメニューです。



⑦ 釜炊くきの予祝の赤飯 香の物 赤出し
予祝(よしゅく)と聞き慣れない言葉ですが、日本人は古来から「予祝」を行っています。
今日でも日本人が大好きなお花見も秋の豊作や多産を祈る予祝のひとつであったといわれています。
春の桜を稲の実りに見立て仲間とワイワイお酒を飲みながら先に喜びお祝いをすることで願いを引き寄せようとしていたのです。
お祝い事に出される赤飯の小豆は古来から"魔除け"や"厄除け"の意味合いのある食材です。
赤飯を頂いてもらい、参加されている方々の健康を祈願しての村山料理屋の心配りの"赤飯"だと感じます。
赤飯はうるち米ともち米とが半々で作られるので、やや重たい感じもしない訳ではないですが、おかわりして美味しく頂きました。






⑧ デザート
しまい雛
玉手箱に入っていて紐を解き、蓋を開けるのが楽しみな"浦島太郎バージョン"です。
箱の中には四つの桝があり、ふたつはお雛様とお内裏様をかたどった和菓子です。
残りのふたつの桝には、季節のフルーツが盛られています。
この日も期待通りの料理の数々で、気分もお腹も満足感で満たされた「雅の会」でした。

次回の「雅の会」は4月24日の「端午の節句」です。
次も期待感がいっぱいです。
村山料理長、中島マネージャー、細川リーダーをはじめ"螢"のスタッフの皆さま、いつもお世話になりありがとうございました。
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