
並河靖之七宝記念館は何度か記事にしていますが年2回企画展をされています。





春季特別展はコロナの影響で公開開始が遅れたため、8月23日まで公開を延長されています。








この記念館は明治・大正期に七宝家として活躍した並河靖之の住居兼工房を営んだ建物です。
受付を終えると狭いですが展示室があり見事な七宝の作品の数々が展示されています。
国内よりむしろ海外への輸出品とし欧米で重宝されたようです。
展示室の扉を開けると七宝制作を詳しく説明した旧工房の展示室、七宝を焼成する旧窯場があります。
作業工程はそれぞれの工程の専門家の手を経て製作されます。


その際に大量の水が必要で明治23年(1890)竣工の琵琶湖疏水の水が初めて工業用として一般の建物に引かれました。
使って水を再利用し、庭園に引き込み作庭したのが七代目小川治兵衛(植治)です。
見出しの写真にある記念館のお隣が植治の自宅で馴染みの仲だったのでしょうね。
今も11代目がお住まいです。



面積は広くはないものの、施主並河靖之の意向を組んだ庭園になっています。
伽藍石や石燈籠などは庭園に比べ大振りな物が使われています。

鞍馬石をくり抜いた一文字型の手水鉢を地面から浮かんでいるように配置しているのも面白い工夫です。


室内の応接間は海外からの賓客との商談も兼ねていた部屋で、通常の日本家屋より高く作られ、雪見障子も椅子に座った位置から庭がよく見えるように設計されています。
当時、高価だった硝子がふんだんに使われていて、室内は非常に開放感があります。

工房の屋根瓦には"並"を図案化した意匠が施されています。



明治27年(1894)に落成した建物は商家の典型的な町屋造りの"表家造"です。
店舗と主屋のふたつの建物を玄関で繋いでいるのが特徴です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます