高校公民Blog

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教員評価 3 それでも社会科

2007-04-28 23:44:08 | 教育制度/行政

ありえなければいけないありえない問い

 今年から教員評価の試行が始まりました。学校が活性化するための評価だ、と管理職は繰り返しています。私は、教員評価をするのなら、最低限度、条件整備を提案していきたいと考えています。
 重要なことは、これまでまったく客観的でなかった評価を白昼堂々やっていこうとしている点なんですね。何度も書いてますが、一体、それにしてもこれまで何を評価していたのでしょうかねえ(笑)?何せ、

これから勉強します

だの、

みなさんといっしょにどのように評価を行ったらよいかを考えていきたい

だの、

私たちもはじめて・・・(えっ?)

それにしても、評価を受ける方の動きがまた、不可解です。

「地歴・公民の場合、自分が専門としない教科を教えてしまった場合の評価はどうなるのでしょうか?」

「土日も部活動をする人とそうでない人との差はどうなるのでしょうか?」

「ベテランと新人との授業の熟練の差はどうなるのでしょうか?」

こういう質問は当然でてくるはずですね。大体、私のところには、倫理専門の教師が世界史で配属されてきました。地理専門が公民をやっています。

ここをみなければいけません。双方、ノーコメントです。

何で、こう問わないのでしょうか?

「これでは私は不利ではないか?」
「どのようにこういう不公平を(というのは、日本史専門で日本史だけをもっている人と世界史専門で世界史だけを担当している人が私の職場にはいるのです)」

あるいは、こうした不公平について、どうして校長は

「是正します」

あるいは、

「評価についての指針をしめします」

といわないのでしょうか?

 これらの問いと回答はありえなければいけないはずのものですね。教員評価を真面目に行うとすれば。しかし、それが存在しないのです。では、どうしてこの問いが存在しないのでしょうか。

いいですか?

「現代社会」を担当して、「倫理」も担当して、「世界史」も「日本史」も担当しています。

こういう人間と

「現代社会」だけしか担当しない

という人間がいて、どちらが効率的なのか、という問いが存在しない管理職とどちらが自分にとって有利なのかという疑問の存在しない教員の存在はどう考えれば成立するのか?存在が可能なのか?ということです。

生徒不在

その答えは

生徒不在

これにつきます。組合員で反対している人も、生徒には興味がないね。全くない。自分が行っている授業が生徒が評価する、聞いてもらう、ということを第一に考えたとしてみてください。正確にいうと、教科の中味には興味がないということです。ここがポイントです。教科をどれだけ熟知しているか、そして、生徒にわかりやすいだけでなく、興味深く伝えるにはどうすればいいのか、という中味に対する関心がないということです。授業は

先生がいっしょうけんめい勉強し、いっしょうけんめいやっている情熱的なフリ

をどれだけ示すかなんです。わからなくてもいい、いっしょうけんめいやっていること、人柄、こうしたことにだけ学校は興味があるのです。

管理職に恭順の意を示す=意欲を目の色で示すこと
いっしょうけんめいやっています、というフリをいかにするか

これが評価の内実なのです。前校長はすっぱりいいましたねえ。

生徒の授業評価は教員評価には入ることはあり得ない

と。

授業評価は、管理職の授業参観をもって行う、としています。それも、年一回だそうです。教員が多いので、場合によっては15分程度というのです。

自分は数学で、社会(地歴・公民っていってほしいね)はよくはわかりませんが、

行うのだそうです。

校長のための授業ですか(笑)????

学校は生徒の真水の学力にもあるべき学力像にも無関心です。それは、根幹となる人事が中央統制である以上避けられないのです。

この生徒不在という根幹の問題が解決されるためには、同義反復のようですが、生徒が存在する評価システムにするよりないのです。そうしたとき、県単位で中央統制で人事をするという不可解が不可解として浮上することになるのです。では、単に校長に人事権を与えればいいという問題になるのでしょうか?ここにきめ細かい解析が必要なのです。


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