古美術 崎陽

古唐津 茶碗 他お茶道具等 古美術全般を取り扱う「古美術崎陽」のHP日記

長崎の歴史~天領時代の長崎~31

2013-06-01 06:25:14 | ホームページ更新

『町年寄』~21


~長崎奉行との関わり~9


町年寄達は祖先が

長崎の町を発展させてきた貿易商人や浪人であり、

町年寄や乙名など上層町人には

長崎は他の城下町と違い自らの力で作り上げた町

という意識が強かった。

長崎における町年寄の権勢は強く、

幕末に長崎を訪れた川路聖謨は

「町年寄共の宅前を通るに大名の如し、大に驚く」

と語った。

一方で、長崎奉行以下の幕府役人や、

長崎警備のために駐留する佐賀藩・福岡藩の藩兵、

西日本諸藩から送られてくる「聞役」と呼ばれる藩士達など、

長崎には多くの武士が居住していた。

しかし、幕府の機構上は

武士は自分達より上位であるが、

長崎が自分達の町であるという町年寄達の自負は

非常に強いものであり、

これが後に長崎喧嘩とも呼ばれる

深堀事件の原因の1つでもあった。



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