ファンタジー「赤い風船」
昨日、新聞を読んでいたら、この文字と「赤い風船」の一場面の写真に思わず、目を奪われた。
忙しい日常生活に追われすっかり化石となっていた古い記憶が呼び済まされた。まるで、小学生の頃の私がタイムマシンに乗って来て、私の奥底にあった「記憶の宝石箱」の鍵を開けてくれたようだった。
確かに…小学生4~6年の頃、学年みんなで、学校の視聴覚教室で見た懐かしい映画。不思議とあの頃感じた嬉しい楽しい思い出が蘇る。
どんな高価な宝石にも優る子どもの頃の純粋な感情、キラキラと、ときめいた気持ち。風船の温かさ、穏やかな雰囲気が私を包んでくれた素敵な時間。
新聞記事から抜粋
フランス発のファンタジー作品「赤い風船」(1956年、アルベール・ラモリス監督)
半世紀以上前に作られた上映わずか36分の小品だが、映画ならではの魅力が詰まった「映画の中の映画」とも言える傑作である。
物語はパスカルという少年が街角で赤い風船を見つけることから始まる。いつしか“二人”は友達になっていた。
パリの下町メニルモンタンの、薄雲がかったような街の風景に、鮮やかな赤い風船が浮かぶ。この風船というメルヘンチックなアイテムを使った「モノの擬人化」が詩情にあふれ、見事だ。緩急のある風船の動きは、ユーモラスで、パスカルとの交流の温かさが伝わってくる。風船の”優しさ”が言葉や表情もないのに分かるのだ。
ーシネスイッチ銀座ー
この記事を読んだ後に、「赤い風船」とハンディを持つ娘とが重なった。「当時小学生の私に、赤い風船の姿を借りた娘が、きっと、未来から私に会いに来てくれていたのかもしれない。」と、ふと感じた。この映画の結末は覚えていないので、是非、もう一度見てみたい。
その後、更に記憶が蘇ってきた。当時見た映画の中では、ずっと曇り空だったから、次回作では、「晴れ渡る青空へ、赤い風船を飛ばしてあげてみたい!」と、ずっと思っていた。
私の頭の中に、中学2年の時、国語の授業で作った詩のフレーズが不思議と浮き上がって来た。
わたしは 風船 空高く 飛ぶ風船
わたしは 風船 空高く …
ギラギラ ひかる 太陽へ 飛ぶ風船
わたしは 風船 空高く … さようなら
何故?このフレーズを思い出したのか、やはり、映画を見て確かめたい!
ちょっとミステリアス!