天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

竹島問題で韓国を攻める島

2016-06-24 12:24:17 | 世相


山田吉彦氏は『国境の島を行く 日本の領海がわかる本』(実業之日本社734円)の中で、
肥前鳥島を取り上げている。



「日本の領有権争いを解決に導く肥前鳥島」という一項を要約すると。

長崎県五島列島の南西の肥前鳥。
これは三つの小島で構成されている周囲合計50m、最大標高16mという地勢。
1メートルを超えるクエが釣れる釣のメッカ。
重要なことは、この小島がいま韓国との間の領有権問題の竹島に対する切り札となるという主張である。

韓国がそれまで鬱陵島(ウルルンド)であった排他的経済水域の基点を竹島に設置すると言い出した。
この無謀な企てに対抗できる切り札が、肥前鳥島をわが国の排他的経済水域の基点とすると宣言することである。
仮に韓国が強引無法の竹島から排他的経済水域を広げた場合、日本が失う海域の面積は約2万平方キロメートル。
日本が排他的経済水域の基点を肥前鳥島に設定した場合、3万6000平方キロメートルの海域を獲得することになる。
この海底には天然ガスが埋蔵されている可能性もある。
日本がこれを主張すると韓国はたいそうな痛手になる。
その主張を恐れて韓国はここは島でなくて岩であると主張している。
日本がすべきことはここが経済生活をしているという利用環境を整備すること。そのために海上保安庁や気象庁が観測施設を作ればいい。

竹島問題でこのような具体的なアイディア、プランをぼくははじめて知った。
新聞、テレビなどのメディアは領土、領海問題の危機を騒ぐがそれだけで国民にてだてを伝えることにきわめて疎いのではないか。
あるいはマスコミより政治家がプランを示すことは少なすぎないか。
安全保障問題は国家機密に属すので政府はずべての情報をを国民に開陳せよとはいわないが、もうすこし具体的なてだてを示してもよかろう。

鳥島という名前の島は、南鳥島(日本最東端)、沖ノ鳥島(日本最南端)が有名でほかにも多々あるという。
島の命名に個性がないところにわが国の政府の、というか日本人全体が歴史的に国境意識、防衛感覚の希薄さを象徴しているだろう。
鳥がたくさん舞い降りるから鳥島にしよう、という発想でありそういう孤島はあまたあり面倒だから次も鳥島でいいや、という姿勢である。

政治にをもう保守、リベラルというレッテルをはって語ることをやめて欲しい。そこから何も生まれないだろう。
地に足のついた具体的なプラン、アイディアを出すことが政府にも報道にも、そして野党にも望まれる。
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