平岩高嶺(2016年72歳)
故郷・長野県伊那市で実家を継いでいる兄とメールのやり取りをしているうちに、10月18日(金)、実家を訪れることになった。
7歳上の兄は80歳。若くない。去年木の枝を切っていて脚立から落ちて胸の骨を骨折して回復にえらく時間を要した。また、内臓のどこかの不具合で切除したそうだ。兄とは新型コロナウイルスが跋扈してから4年会っていない。それが発生しない前は1年に1度は故郷へ行っていた。
前に何度か当ブログに書いたが、平岩高嶺は『歌の幼稚園「ふるさと」』を主宰して、自分を「園長」と名乗っている。村の人々を集めて歌を歌う会である。
この催しの司会の一人として檀に立って話をするという役目で小生は兄を助けていた。それがコロナで歌の幼稚園じたいが長い間休みとなった。そのころ小生は1歳を過ぎた結の子守りをするようになった。この会は土曜日開催にて小生は兄と会う機会を失っていた。
兄は年を取った。小生も年を取った。いつ二人の身の上に何か生じて永遠に顔を見ることができなくなる可能性は大きい。
結の子守りを一度休んで兄と会おうと思い立った。
兄は以下のようなレジュメを送ってきた。
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歌の幼稚園「ふるさと」・第58回 秋の歌
令和6年(2024年)10月19日(土)
次第
1)はじめの挨拶 9:00~9:05〔5分〕 園長
2)はじめの歌 「野菊」 9:05~9:10〔5分〕 園長 伴奏:先生
3)懐かしいフォークソング 9:10~9:35〔25分〕 園長 伴奏:先生
〇小さな日記
〇坊がつる讃歌
〇 誰もいない海
〇赤い花白い花
4)セーラの唱歌と童謡 9:35~10:05〔30分〕 セーラ 伴奏:先生
〇あの町この町
〇五木の子守歌
〇小さい秋みつけた
〇故郷の空
5)小坂先生と浪曲で楽しく 10:05~10:25〔20分〕 小坂先生独演
今回は浪花節を取り入れた妙技を見せて下さる。
6)休憩 10:25~10:40〔15分〕
7)松浦先生の美音の時間 10:40~11:10〔30分〕
フルートで「高原の駅よさようなら」を演奏
8)天地わたる先生の俳句教室 11:10~11:45〔35分〕 天地わたる
〇紅葉
〇加賀の女
〇美しい十代
〇高原のお嬢さん
9)今後の予定発表 11:45~11:48〔3分〕 園長
10)おわりの歌 「風立ちぬ」 11:48~11:53〔5分〕園長 伴奏:テープ
11)おわりの挨拶 11:53~11:55〔2分〕セーラ
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「天地わたる先生の俳句教室」という項目を小生が担当する。アンカーである。久々に行く小生に兄が花をもたせてくれた。
こういうとき俳句を話題にできるのは心強い。4句作って大きな紙に墨書したものを掲げる。遠くの人も見て俳句がわかるようにして俳句の話をする。
いま用意しようとしているのは次の4句
1爺を置き走り出す子や春の雲
2新米や渋紙色の父笑ふ
3千本しめぢ渦巻く中にわれ居たり
4坂登る兄立ち漕ぎや青嵐
1でここへしばらく来られなかった理由を、2で故郷の収穫の喜びを、3で野生の食べ物を得る楽しさを、4で若き日の兄に憧れた弟を語ろうという趣旨。
胡桃がたぶん袋一杯は拾えそう。故郷の人々は都会人より胡桃に興味がない。胡桃を楽しみにしている。
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