天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

瓦礫をかぶったりトマトを投げたり

2014-08-27 16:03:56 | 世相
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者への寄付と理解を求めて世界中で行われている「アイスバケツチャレンジ」。
このことを先日ブログで批判したら、今度はガザでバケツの瓦礫をかぶる男が現れた。

ジャーナリスト、アイマン・アル・アロウルという人がイスラエルからの攻撃で2000人以上が死亡しているその惨状を訴えるためのパフォーマンスとのこと。
彼が瓦礫をかぶる理由として、
「私たちも本当はバケツで水をかぶりたい。ですが、私たちにとって、水にはかぶるよりもっと大事な使い道があります。仮に水があったとしても、凍らすのはもっと難しい」とのこと。

やはり中東の人にとって水や氷はたいそう貴重なものであることが身にしみた。
ぼくの氷水かぶり批判に援軍ができたのはいいが、この瓦礫かぶりをいま広島の被災地の方々が見たら土砂の中で窒息して命を亡くした同胞のことを思わないか、少し気になった。

すべからく世の中はこんなもの。
その地域で最善と思われるパフォーマンスが別の地域で顰蹙を買うことは珍しくないだろう。
この話の延長上にスペインのラ・トマティーナ(トマト祭り)が出てきてもおかしくはない。
スペインバレンシア州の街、ブニョールで8月の最終水曜日に行われる収穫祭で、祭りの間だけは、世界中から街の人口の倍以上の人が集まり、互いに熟したトマトをぶつけ合う。
2008年のトマティーナの参加者は約4万人で旅行の目玉となっている。



写真:「スペイントマト祭り」より

これだってアフリカの飢餓地帯の人々から見れば神に唾するような行事だろう。
いちいち言挙げしたらきりがなく、ぐるりとまわってわが身になんらかの批判の声が返ってきそう。
日本プロ野球の優勝祝賀ビールかけも「もったいない」「無駄」だとたまに批判の声が上がる。

お祝いと自己顕示のからむパフォーマンスはむつかしい。それを批判する人のことを考えたりして広く世界のことを考えるきっかけにはなるかな。

コメント
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