人はパンだけで生きるにあらず、神の言葉により生きる

イエス・キリストの福音をぜひ知って頂きたい

人は神を知らない。

2015年11月06日 | お気に入りの言葉

人は神を知らない。
また、自分の力では知ることもできない。
しかし、人は神を必要としている。
だが、自分の力では知ることができないので、
さまざまな方法で神に代わるものを自作しては拝礼してきた。
あるいは山々や木や石などの自然物を神とし、
あるいは星や月・太陽などの天体を神と仰ぎ、
あるいは世にも稀な聖人・君子・英雄を神と崇め、
または自らの理性や感覚が生み出したものを神と定め、
このようにして、さまざまな方法で人は神に代わるものを自作しては拝礼してきた。
しかし、人間が自作した神は所詮神ではありえない。
真(まこと)の神を知らされた者の眼には、それらは偶像でしかない。
では、そもそも真の神とは何か。また真の神は存在するのか。
然り、真の神とは「我は有(あり)て在るもの」にいます。(「出エジプト記」三章一四節)

では、人間の側からは知ることができないというのに、
どうやって人は真の神を知ることができるのか。
もしも神が御自身を人間に知らしてくださるならば、
そのときに限って、人は真の神を知ることができるのだ。
現に、旧約の時代、真の神は、選民、とりわけ
その中の預言者たちに御自身を知らせてくださった。
新約の時代を迎えると、「そのひとり子なる神」
すなわちイエス・キリストを、世に遣わして、(「ヨハネ」一章一八節)
人々に真の神を知ることを得させる道を開かれた。
それゆえに今やわれわれは、このイエス・キリストに出会うことによって、
また、彼について記された『聖書』を読むことによって、
はじめて真の神を知ることができるのである。

渡辺正雄著 「聖書を読んで想う」より