木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books71「子どものトラウマ」

2007年08月26日 19時40分35秒 | books
子どものトラウマ (講談社現代新書)
西沢 哲
講談社

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たまたまNHKラジオの「社会福祉セミナー(8月26日(日)18時35分~放送。9月2日(日)午後0時30分~再放送有り)」を聞いていて「虐待的人間関係の再現傾向」という言葉を知った。
虐待を受けた子どもが施設などに保護された場合、まわりの「非虐待的」な対応にとまどってしまって自分から周りの人を困らせるような行動に走ってしまい、その「問題行動」への対応に疲れ果てた施設職員が叱ったり厳しい対応に向かい、結果的にその子どもを「虐待」してしまう。そして、その子どもは「ほら見ろ、やっぱりおまえらも僕のことを虐待するのだ」ということで自分を納得させてしまうというのだ。
そんな悲しいことってあるだろうか、と僕は思った。
「虐待的人間関係の再現傾向」という用語でググってみたら「ながの子どもを虐待から守る会」の会報のページに行き当たった。
1998年11月28日に行われた西澤哲さんの講演録「虐待を受けた子どもの心理的ケア」だった。
そしてその講演録の最後に西澤さんがご自身の著書をご紹介されている中にあったのが、この「子どものトラウマ」という新書です。
今度本屋さんに行ったら是非探して読んでみたいと思っています。
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books70「官僚とメディア」

2007年08月26日 18時21分00秒 | books
官僚とメディア
魚住 昭
角川書店

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久しぶりの書評で何冊目か分からなくなってるんですが、なかなか面白かったです。特に耐震強度偽装事件については、某ブログを通じて「悪のトライアングル」論を支持していたので、にわかにはこの本の記述を信用できなかった。
でも、第6章「検察の暴走」を読んで、どれも信用できるかも・・と感じた。詳しいことを書くとこのブログがいろいろ面倒なことになりそうなので割愛するけどとても興味ある内容です。第7章では朝日新聞とNHK、第8章では最高裁判所を扱っている。参考までにカバーに書かれたPR文を以下に転載しておきます。
官僚の暴走と、
すり寄るメディアの深い闇
▲「組織」を優先するメディアの腐敗
▲官僚の情報操作に踊るお粗末報道
▲官僚を恐れ批判しないメディアの弱み
▲真実を求めて危険な橋を渡った記者の行方
▲最高裁・電通・メディアが世論誘導を共謀
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同時通訳者 西山 千さん

2007年08月26日 12時26分32秒 | sign language
8月24日(金)朝日新聞夕刊の「惜別」のコーナーに同時通訳者の西山 千さんの記事が載った。見出しは、
『月面着陸で日本中くぎづけ』
その時、ろう者はテレビに「くぎづけ」にはなれなかったんだよな~。こういった場面にライブで手話通訳が付く時代っていつになったら来るんだろう。デジタル放送になってボタン一つで手話通訳のワイプをつけたり消したりできるようになったらいいなぁ~と思う。NHKならそれくらいやって欲しいよな。でも、やっぱこれは「ライブ字幕」っていうのが現実的な方向性なんでしょうね。
記事の最後にある「話し手の意図を相手の言葉で表現するのが通訳。バイリンガルだけではダメだ。社会や文化を理解したバイカルチャーにならなくては」は、たしか手話通訳士試験の参考図書になってる

英語の通訳―異文化時代のコミュニケーション
西山 千
サイマル出版会このアイテムの詳細を見る

で読んだ気がする。アマゾンの中古で1200円で買えますが、手話通訳を目指す人必読の書ですね。

同時通訳者 西山 千さん

 日本の同時通訳のパイオニアだった。
 歯切れのいい名調子は、1969年7月21日(日本時間)、人間が初めて月に降り立った場面とともに語り継がれてきた。
 「こちらヒューストン、こちらヒューストン」「すべて順調」……。米航空宇宙局(NASA)管制センターとアポロ11号とのやりとりをNHKのテレビで同時通訳し、視聴者をくぎづけにした。
 アームストロング船長の第一声が届く。だが、38万キロ離れた月面からの音声は寄せ返す波のようで、雑音も入った。
 「人類にとって小さな一歩」。そう訳してから、「おかしい」と直感したが、後半が雑音でかき消され、歴史的な名言を誤訳。同夜のニュース放送までに全文が伝えられ、「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとって偉大な飛躍」と訳し直す。後年、そんな失敗談もユーモアたっぷりに振り返った。
 同時通訳の仕事を社会的に認知させ、多くの後輩にあこがれと刺激を与えた。
 師と仰ぎ、英語ディベート塾を主宰する松本道弘さん(67)もその一人だ。
 「『大事なのは気迫』とおっしゃっていた。私は若い頃、その気迫に触れて、柔道の空気投げを食らったような感じを受けた。指導は厳しかったけど、ダンディーで品格のある人でした」
 米ユタ州生まれで両親とも日本人。大学院で電気工学を専攻したが、英語も日本語も自然に身につけたわけではない。「どんな領域であれ抜きんでなければ」とハングリー精神で努力を重ねた。
 1935年に日本国籍をとって移住。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)、在日米大使館の通訳に。特にライシャワー大使には「セン」と呼ぱれ信頼された。
 「通訳の達人」にしてなお、英語と日本語の辞書をいつも手放さなかった。
 「話し手の意図を相手の言葉で表現するのが通訳。バイリンガルだけではダメだ。社会や文化を理解したバイカルチャーにならなくては」(大野拓司)

にしやま せん 7月2日死去(95歳)
9月12日午後6時から東京・千代田区の学士会館でお別れの会
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