かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

南海トラフ地震被害予測

2012-08-30 12:22:25 | 政治・社会
昨日、内閣府から南海トラフ巨大地震に伴う被害予測が公表された。
マグニチュード9クラスの最大級を想定しての計算で、死者は最大で32万人、愛媛県では1万2000人だと。
これまでの予測を大きく上回る被害予測だ。 
愛媛県では、震度が6強~7。
これだけの揺れでは我が家の建屋は耐えられそうにない・・・・

ところで、
こういう類の発表は、一般国民に公表する数日前にはメディアに知らされているようで、
昨日は、当地区にTV局や新聞社が取材に来ていたようで、昨夕のローカルニュースや今日の新聞に記事が掲載されていた。

なぜ当地区が取材対象になったかというと、
愛媛県内では最高の21mという津波が、当地区沿岸に押し寄せると予測されたからのようだ。


【県内最高の津波が押し寄せると想定された小梶谷鼻】

大雑把に佐田岬半島に到達する津波の高さ・・・というのならわかるが、
なぜ当地区の「○○地点」というところまでわかるのだろうか? と思った。
記事を読んでみると、今回は地形を10m四方に分割して、細かい地点ごとの津波高・震度分布の解析を行ったようだ。
そこで私も、そのような詳細な情報が知りたくて、昨日から内閣府のHPにアクセスを試みるのだが、全くつながらない。 
きっと、多くの方がアクセスしているからつながらないのだろう。

ところで、細長い半島の中でなぜ小梶谷鼻で最大の津波なのだろうか?
きっと、小梶谷鼻から沖合は、海底地形が細長く盛り上がっているからであろう(深度が浅い)。

  【小梶谷鼻(烏帽子のような岩場)から沖合につながる岩礁】

津波は深度が浅くなれば速度が遅くなる。
遅くなれば一定範囲での津波が密集することになる。
津波の個々のエネルギーは同じなので、密集して個々の津波の幅が狭くなれば、高さで補うことになる。
したがって、水深の浅い海岸部で津波の高さが急激に増す。
たとえば、水深100mの沖合での津波の高さが1mだとすると、
その津波が水深1mの海岸へ到達した際には、計算上3m余りの高さになるそうだ。

面倒なことを書いたが、ともあれ小梶谷鼻周辺に民家はないので、津波によって住民が被災することは考えにくい。
それでも、そんな巨大な津波が押し寄せれば、海岸付近の斜面がダメージを受けるだろうから、土砂崩れを誘発する恐れがある。
ともかく、当地区は津波被害より地震動そのものによる土砂災害・火災が最も心配される。
孤立しないために、集落内を周回できる道路や避難道の整備が切望される。


 ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝