かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

チャリティー講演会

2011-04-03 10:00:00 | 田舎の生活
新聞に興味ある講演会の案内があったので、昨日町へ出かけた。
今回の大震災を受けて、義援金も募るというチャリティー講演会である。


題して『南予文化からみた東北地方』
東北地方と南予の歴史や文化の縁を知り、かの地の人たちの痛みを・・・という趣旨のようで、地元の団体が企画したようだ。

ちなみに、南予というのは“南伊予”ということで、愛媛県の南西部地域の総称である。
講演して下さったのは、愛媛県歴史文化博物館の専門学芸員の大本さんという方であった。
講演では、東北地方と四国、愛媛県、そして南予地方の地理的な側面からみた対比、共通点に始まり、
伊達秀宗が初代宇和島藩主としてやってきた当時の話、そして、“名取”とのつながりの話と続き、
藩主・秀宗が広めたと伝えられる南予の伝統芸能「鹿踊り」の話となった。
「鹿踊り」は東北地方の各地に伝承されているようだが、それ以外の地域では、ここ南予一帯と福井県小浜市だけに伝わるとのことだった。
当然のことながら、地域によって、歌や衣装・いでたちにはバリエーションがあるようだが、
東北と南予での「鹿踊り」の基本的な違いは、
東北地方では死者を弔う行事としてお盆に行われるとのこと。
これは南予と大きく異なる点で、南予では神社行事として「祭」に行われる。
これは、意味合いとしては相当異なる行為だと思うのだが、
古代からの思想、人の“死”を弔う、食した動物を弔う(ありがたくいただいた)、ということと、
“新たな生”=人の生まれかわり、食した動物の再生を願う(また人間に食をもたらしてください)、
ということは連動して考えられていたことの表れではないだろうか。
と思った。
講演の最後は、岩手県遠野市では4人に1人が「菊池」姓、そして八幡浜市でも一番多い姓が「菊池」
という、つながりの話で締めくくられた。

全般を通じて興味深い話が聞けて、私にとって有意義な講演会であった。
ちなみに、忘れずに募金もした次第です。


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