サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

mini review 05043「ブエノスアイレスの夜」★★★★★☆☆☆☆☆

2005年08月01日 | 座布団シネマ:は行

俳優として『オール・アバウト・マイ・マザー』などに出演し、現在はブエノスアイレスで作曲家&歌手として活躍する、フィト・パエスがメガホンをとった残酷な愛の寓話。心に深い傷を負った女性を『トーク・トゥー・ハー』のベテラン女優、セシリア・ロスが熱演。ラテン映画界の貴公子、『アモーレス・ペロス』のガエル・ガルシア・ベルナル相手に、堂々と年上の恋人を演じてみせた。衝撃的な結末があまりにも切ない逸品。[もっと詳しく]

アパートの壁をはさんでの、「声」のよる交歓。

1976年のアルゼンチンにおける軍事クーデター。
ジャーナリストの夫を殺され、宿していた赤ん坊と引き裂かれ、10ヶ月に及ぶ拷問の日々を体験したカルメン(セシリア・ロス)がマドリッドからブエノスアイレスに戻る。
実業家としては成功している彼女だが、家族含め、故郷に心を開かない冷たい女となっている。

モデルであり、高級男娼のダスタボ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、一夜カルメンに買われるがカップルの性行為をカルメンが別室で<声>を聴くという奇妙な依頼であった。
カルメンは次にダスタボだけを指名し、淫靡な小説を読ませ、孤独な快楽に入り込んでいくのだが--------。

映像的には、アパートの壁をはさんで、お互いの姿は見ずに、<声>を通じて、交歓するシーンが美しい。
カルメンは拷問の記憶がトラウマとなり、性行為ができなくなっているが、ガルシアによって、癒されていく。
監督は、地元では、音楽家としても有名で、スペイン・アルゼンチン両国で国民的女優であるセシリア・ロスの夫君でもある。
音楽が素晴らしいと思ったら、夫君が音楽のスタッフにも、名前を連ねていた。



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2 コメント

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この映画・・(^^;) (latifa)
2006-03-23 11:04:20
先日こちらにお邪魔したときに、あら!この映画ご覧になられているわ・・・(^^;)と発見していました。

その後監督さんと離婚されちゃったらしいです。

画像見えないのがあるので、gooの方からTBさせて頂きました

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lafifaさん (kimion20002000)
2006-03-23 12:09:12
ああ、そうですか。離婚しちゃったのですか。

この、予告編、なかなかいいつくりでした。抑圧された性愛のシーンは、とてもエロティックだと思いますね。
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