サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

600万円(高級車1台分で自分のIPS細胞がつくれる驚き度80点)

2013年08月07日 | それでも世界は回る

あなたのiPS細胞、600万円で作ります…仏企業販売

 【下司佳代子】あなたのiPS細胞(人工多能性幹細胞)つくります――。将来の医療応用をみすえ、iPS細胞をつくって長期間保存しておくサービスを、仏バイオ企業セレクティス社のグループ会社が7月から各国で始めた。

 健康な人も含め、希望者の皮膚の組織を少しとって、遺伝子を導入してiPS細胞をつくる。費用は作製に6万米ドル(約590万円)、保存に年間500ドル(約5万円)。

 作製などはシンガポールなどで行うが、最高経営責任者(CEO)アンドレ・シューリカ氏は「元になる細胞の採取は皮膚科医の協力があれば、日本国内でも可能。再生医療は革命的な医療だ。これは一生に1回だけの買い物で、高いとは言えない」と話す。すでに米国や南アジア、欧州から申し込みがあるという。

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フランスといえば、パスツール研究所が生物化学方面の研究所では、世界のメッカとなっている。
IPS細胞で言えば、ノーベル賞を受賞した山中教授の師のひとりである京大ウィルス研究所所長の畑中名誉教授も、一時期パスツール研究所の客員教授であった。

パスツール研究所から派生したベンチャー企業も多い。
フランスではバイオベンチャーの会社は、500社近くあるといわれ、国家も戦略的に後押ししている。

「IPS細胞、600万で作ります」というのはずいぶんお安い買い物かもしれない。
なんとなくクローン技術にしても、まだ百年ぐらいは、超大金持ちでない限り、自分で利用することはできないような印象があるからだ。
現実的な医療応用が果たして何年でものになるかということは別としても、この分野で世界中の研究者が競っていることを考えれば、案外に信じられないようなスピードで進化するのかもしれない。

再生医療の未来は人類に何をもたらすのか、まだ本当のところは誰にもわからない。
けれども、もし科学の革命的進歩というものがあり、それを1000年単位で俯瞰したとしても、このIPS細胞がらみの医療技術=再生技術は、人類にとってとんでもない革命であったことが、後世で評価されるかもしれない。
もしかしたら、その運用倫理面で「悪魔の科学」といわれるようになる可能性がゼロではないとしても。 


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