11月16日、愛媛の紅葉を求めて車を走らせた。
古岩屋の紅葉を堪能した次は、数年前に両親の希望で訪れた岩屋寺へ。
岩屋寺は、真言宗豊山派(奈良長谷寺が総本山)に属する標高700mの山岳霊場。
弘仁6年(815)、弘法大師が霊地を探してこの地に入山したところ、法華仙人と称する土佐の女性に出会います。
大師の修法に深く帰依した仙人は、全山を献上し往生を遂げました。
大師は木造と石造の不動明王像を刻み、木像は本堂に安置し、石像は岩窟に秘仏として封じ込め、山全体をご本尊の不動明王としたのです。
大師は「山高き 谷の朝霧海に似て 松ふく風を波にたとえむ」と詠じ、寺号を海岸山岩屋寺と名づけました。
鎌倉時代中期に一遍上人が参籠・修行したことは、『一遍聖絵』(国宝・神奈川清浄光寺藏)にも描かれており、
古くから霊場として人々の信仰を集める寺域は、国の名勝、県立自然公園に指定されています。
そそり立つ巨岩の絶壁に点在する岩窟(岩屋)には、いにしえより、多くの僧が籠もり修行を行っていたといいます。
本堂そばの岩屋(法華仙人堂跡)には、はしごで上ることができ、巨岩と巨樹に囲まれた境内を一望できます。
もちろん、登ってみた。
足が不自由な父もあの岩窟(岩屋)に登ったことを思い出す。
よく登ったものだ。
また来たい岩屋寺。
岬人(はなんちゅう)
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