ニュースによれば、大阪維新の会の政治塾への応募者が3000人を超えたという。次期総選挙で300人を擁立し、200人以上の当選を目指すとのことだ。
この入塾希望者には現職国会議員も含まれるが、既成政党との距離を置くために現職の国会議員は入塾を認めないらしい。今後、選挙になったときには前回の選挙で落選した元国会議員なども取り込むかもしれないし、地方議会の議員もいるだろうから、全くの政治経験なしの者ばかりではないだろうが、圧倒的多数は未経験者なのだと思う。選挙が終わってみたらどうなっているかは分からないが、「小泉チルドレン」「小沢ガールズ(チルドレン)」などと揶揄された未経験者が衆院で多数を占めた事態が、次の選挙でも更なる拍車をかけた傾向になることは容易に想像できる。仮に、大阪維新の会を軸とする政権ができたとしても、下手をすれば今の民主党以上に未熟内閣となることも予想され、如何にしてその様な不幸を繰り返さずに済ませるかは重要な問題である。
もちろん、閣僚は国会議員である必然性もなく、官僚OBなどの実務家を揃えることで、現在の官僚を上手く使った政策を実現することは可能である。しかし、そのためには司令塔が中枢に常にいて、細かな指示をしなければ心もとない。橋下市長は都構想を実現するために少なくとも4年の任期は大阪市長に専念するだろうから、大阪維新の会は司令塔が直近にいない中での国会運営を余儀なくされる。
「小泉チルドレン」は悪名が高い割には、それなりに実務家も揃っていたし、何らかの分野の有識者が意外に多かった。「小沢チルドレン」は、親分の「国会よりも地元での選挙活動に」との指示もあり、国会の中で実務をこなしていると認識できる人は数少ない。もちろん、「数の支配」が目的ならば、その方が好都合なのであろうが・・・。この様な過去の失敗を教訓としているから、多分、次こそは無茶苦茶なことにはならないだろうという希望的な観測はあるが、それでもこれまでは軸となるベテラン議員がいて、そのベテランに対して比率的には少数の新人議員で全体が構成されていた状況だったのが、今回は本当に新人議員が大勢を占めることになるかも知れない。これには正直、楽観できない現実の難しさを感じる。
だから、現実的なことを考えれば、大阪維新の会は仮に多数の議席を獲得しても欲を出さず(総理大臣を始めとする内閣の主要ポストを占めて権力を誇示しない)、都構想に必要な法案成立と地方分権・財源委譲を中心とした政策に限定して少なくとも4年間は政策合意できる政党を探し、獲得する議席数とは関係なしにその連立する政権に主導権を渡し、合意した政策を短期でゴリゴリ行くことに徹するのではないかと思う。
この様なブログを書きながら、橋本市長が船中八策の骨格をまとめ、その概要を公開したとのニュースが入ってきた。なるほど、なるほど。ここまで明確に方向性を示して人を集めれば、後になって国会での造反が出てくることは避けられそうだ。かなり、政治志向的には絞り込まれた分かりやすい政党になりそうな気がする。一方で、万人受けすることを狙ったポピュリズムとは対局にある政策とも言える。
この政策に全面的に同意できる既成政党はなさそうだから、やはり連立となった場合にはこの中の限られた幾つか(都構想と地方分権、TPP参加、行財政改革、公務員制度改革、教育改革あたりを中心に、あわよくば年金の積立方式化まで?)をピックアップして、4年限定で大御所(橋下市長)が国政に進出するまでの露払いをしていくのだろう。個人的に期待したいのは、ここまで大きな変革を目指すなら、当然ながらその細部に関わる設計・法制化は官僚の力を最大限に活用しないと成り立たないだろうから、官僚に「国家の再構築に一定の役割を担うのだ!」というポジティブなモチベーションを持たせ、変な蓄財に走る余裕を与えない効果が生まれることを期待したい。
何か良くわからないが、今回は怖いもの見たさの気持ちが湧いてきた。少々不謹慎であるが・・・。
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この入塾希望者には現職国会議員も含まれるが、既成政党との距離を置くために現職の国会議員は入塾を認めないらしい。今後、選挙になったときには前回の選挙で落選した元国会議員なども取り込むかもしれないし、地方議会の議員もいるだろうから、全くの政治経験なしの者ばかりではないだろうが、圧倒的多数は未経験者なのだと思う。選挙が終わってみたらどうなっているかは分からないが、「小泉チルドレン」「小沢ガールズ(チルドレン)」などと揶揄された未経験者が衆院で多数を占めた事態が、次の選挙でも更なる拍車をかけた傾向になることは容易に想像できる。仮に、大阪維新の会を軸とする政権ができたとしても、下手をすれば今の民主党以上に未熟内閣となることも予想され、如何にしてその様な不幸を繰り返さずに済ませるかは重要な問題である。
もちろん、閣僚は国会議員である必然性もなく、官僚OBなどの実務家を揃えることで、現在の官僚を上手く使った政策を実現することは可能である。しかし、そのためには司令塔が中枢に常にいて、細かな指示をしなければ心もとない。橋下市長は都構想を実現するために少なくとも4年の任期は大阪市長に専念するだろうから、大阪維新の会は司令塔が直近にいない中での国会運営を余儀なくされる。
「小泉チルドレン」は悪名が高い割には、それなりに実務家も揃っていたし、何らかの分野の有識者が意外に多かった。「小沢チルドレン」は、親分の「国会よりも地元での選挙活動に」との指示もあり、国会の中で実務をこなしていると認識できる人は数少ない。もちろん、「数の支配」が目的ならば、その方が好都合なのであろうが・・・。この様な過去の失敗を教訓としているから、多分、次こそは無茶苦茶なことにはならないだろうという希望的な観測はあるが、それでもこれまでは軸となるベテラン議員がいて、そのベテランに対して比率的には少数の新人議員で全体が構成されていた状況だったのが、今回は本当に新人議員が大勢を占めることになるかも知れない。これには正直、楽観できない現実の難しさを感じる。
だから、現実的なことを考えれば、大阪維新の会は仮に多数の議席を獲得しても欲を出さず(総理大臣を始めとする内閣の主要ポストを占めて権力を誇示しない)、都構想に必要な法案成立と地方分権・財源委譲を中心とした政策に限定して少なくとも4年間は政策合意できる政党を探し、獲得する議席数とは関係なしにその連立する政権に主導権を渡し、合意した政策を短期でゴリゴリ行くことに徹するのではないかと思う。
この様なブログを書きながら、橋本市長が船中八策の骨格をまとめ、その概要を公開したとのニュースが入ってきた。なるほど、なるほど。ここまで明確に方向性を示して人を集めれば、後になって国会での造反が出てくることは避けられそうだ。かなり、政治志向的には絞り込まれた分かりやすい政党になりそうな気がする。一方で、万人受けすることを狙ったポピュリズムとは対局にある政策とも言える。
この政策に全面的に同意できる既成政党はなさそうだから、やはり連立となった場合にはこの中の限られた幾つか(都構想と地方分権、TPP参加、行財政改革、公務員制度改革、教育改革あたりを中心に、あわよくば年金の積立方式化まで?)をピックアップして、4年限定で大御所(橋下市長)が国政に進出するまでの露払いをしていくのだろう。個人的に期待したいのは、ここまで大きな変革を目指すなら、当然ながらその細部に関わる設計・法制化は官僚の力を最大限に活用しないと成り立たないだろうから、官僚に「国家の再構築に一定の役割を担うのだ!」というポジティブなモチベーションを持たせ、変な蓄財に走る余裕を与えない効果が生まれることを期待したい。
何か良くわからないが、今回は怖いもの見たさの気持ちが湧いてきた。少々不謹慎であるが・・・。
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